<概要/Course Content Summary>
現代正義論のもとで,現代社会の道徳的・政治的諸課題を体系的に考察します。社会的・経済的格差は是正されるべきか。基本的人権はなぜ保障されるべきか。社会的マイノリティの権利はどのように保障・実現されるべきか。法・権利,道徳・倫理が目的としているものは何か。なぜ民主主義なのか。人権保障とその実現が求められるのはなぜか。今年度は,これらの諸課題に加えて,他のひとびとを自身と同じく意志も自由ももつ人格として認識し承認する「承認する知覚」の可能性について考察します。
<到達目標/Goals,Aims>
1.現代正義論のもとで,現代社会の道徳的・政治的諸課題を体系的に理解できるようになる。 2.自他の人権に配慮すべき理由を理解できるようになる。 3.物事を一歩下がって批判的・反省的にとらえる哲学的・倫理学的思考の基本を身につけることができるようになる。
<DO Week期間の初回動画等の配信/The delivery of the first video, etc. during the “DO Week”>
あり/ Deliver the video
・DO Weekオンデマンド動画(2025年度「倫理学」(1)-53)
<授業計画/Schedule>
実施時期 /Week |
授業回/Number of Lesson |
授業実施方法 /How to conduct a Lesson |
授業実施時間数 /Class Hours |
内容/Contents |
授業時間外の学習/Assignments |
第1週 DO Week
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1 |
オンデマンド(動画視聴)/On-demand(watching video)
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90 分/min |
イントロダクションならびに実践的問いの三つの主題と実践理性の能力(J.ハーバーマス) |
授業内容を踏まえたうえでの復習(およそ1時間) |
第2週
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2 |
面接/Face-to-face
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90 分/min |
自律と自己尊重の道徳哲学(I.カント) |
授業内容を踏まえたうえでの復習(およそ1時間) |
第3週
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3 |
面接/Face-to-face
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90 分/min |
自由と平等の政治哲学(J.ロールズ) |
授業内容を踏まえたうえでの復習(およそ1時間) |
第4週
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4 |
面接/Face-to-face
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90 分/min |
話し合いによる政治と道徳(J.ハーバーマス) |
授業内容を踏まえたうえでの復習(およそ1時間) |
第5週
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5 |
面接/Face-to-face
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90 分/min |
権利の中立的正当化(T.ネーゲル,ロールズ) |
授業内容を踏まえたうえでの復習(およそ1時間) |
第6週
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6 |
面接/Face-to-face
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90 分/min |
相互の寛容(J.ラズ,ロールズ) |
授業内容を踏まえたうえでの復習(およそ1時間) |
第7週
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7 |
面接/Face-to-face
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90 分/min |
宗教字的自由の論拠をめぐって(M.J.サンデル) |
授業内容を踏まえたうえでの復習(およそ1時間) |
第8週
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8 |
面接/Face-to-face
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90 分/min |
法・権利の中立性と感受性に対するフェミニストの批判(C.マッキノン) |
授業内容を踏まえたうえでの復習(およそ1時間) |
第9週
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9 |
面接/Face-to-face
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90 分/min |
法・権利の感受性と差異をめぐって(M. ミノウ) |
授業内容を踏まえたうえでの復習(およそ1時間) |
第10週
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10 |
面接/Face-to-face
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90 分/min |
アファーマティブ・アクションをめぐって(R. ドウォーキン,サンデル) |
授業内容を踏まえたうえでの復習(およそ1時間) |
第11週
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11 |
面接/Face-to-face
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90 分/min |
承認する知覚(R. シュペーマン) |
授業内容を踏まえたうえでの復習(およそ1時間) |
第12週
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12 |
面接/Face-to-face
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90 分/min |
「家族的類似性」と「アスペクト知覚」 |
授業内容を踏まえたうえでの復習(およそ1時間) |
第13週
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13 |
面接/Face-to-face
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90 分/min |
「承認する知覚」と道徳的知覚,そして「魂に対する態度」 |
授業内容を踏まえたうえでの復習(およそ1時間) |
第14週
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14 |
面接/Face-to-face
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90 分/min |
道徳的知覚とその可能性
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授業内容を踏まえたうえでの復習(およそ1時間) |
授業期間終了後/After the Class Period
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15 |
オンデマンド(動画視聴)/On-demand(watching video)
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90 分/min |
講義の振り返り(講評)とリアクション・ペーパーの作成・提出 |
リアクション・ペーパーの作成と提出(およそ1時間) |
<授業実施時間数/Class Hours>
授業実施方法/How to Conduct a Lesson |
授業実施時間数/ Class Hours |
面接/Face-to-face |
1170 分/min |
オンデマンド(動画視聴)/On-demand(watching video) |
180 分/min |
オンデマンド(授業内課題)/On-demand(assignment in class) |
0 分/min |
リアルタイム配信/Real-time online |
0 分/min |
その他/Others |
0 分/min |
総合計/Total Amount of Class Hours |
1350 分/min |
進行具合によって授業計画を変更することがあります。その場合には,授業時に紙媒体にてお知らせします。
アクティブラーニング/Active Learning
使用システム/System Tools
e-class, 連絡にあたって電子メールを使用します。
<成績評価基準/Evaluation Criteria>
平常点(出席,授業への参加,リアクション・ペーパーの成果)
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30%
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出席確認もかねて,随時リアクション・ペーパーの提出を求めます。そのうち,あらかじめこちらで指定する三回のリアクション・ペーパー(小レポート)を評価対象とします(10パーセント*3回)。評価対象のリアクション・ペーパー(小レポート)では,出席,授業への参加(授業内容に関する理解度),リアクション・ペーパーの成果(出題に対する誠実な取り組み,出題テーマに対する深い洞察)を評価します。
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期末筆記試験
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70%
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授業内容に関する理解度,出題に対する誠実な取り組み,出題テーマに関する深い洞察を主な基準として評価します。
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評価対象のリアクション・ペーパー(小レポート)については,個別にフィードバックします(受講者数が極端に多い場合には,フィードバックを希望者のみに限定します)。 期末筆記試験の解説は授業講評で行います。 *リアクションペーパー(小レポート),期末筆記試験ともに,出題テーマに関する深い洞察がもっとも重要な評価ポイントです。授業で取り上げたテーマについて日常的に考え文献にあたるなどすることで,各自で思索を深めていってください。
<テキスト/Textbook>
特定のテキストは使用しません。代わりに各回プリントを配布し,プリントを中心に授業を進めます。予習の必要はありませんが,プリントを丁寧に読み返しノートにまとめるなどの復習を中心とした学習をお願いします。
<参考文献/Reference Book>
参考文献は特に使用しませんが,必要に応じて授業中に紹介します。
<連絡方法 / Contact method>
科目担当者への連絡方法/Contact method from student to instructor
科目担当者への連絡は、e-lassないし電子メールにてお願いします(担当者の電子メールアドレスは初回講義の際にお知らせします)。
科目担当者からの連絡方法/Contact method from instructor to students
科目担当者からの連絡は、DUETを通じた電子メールにて行います。
<備考/Remarks>
面接授業を予定していますが,登録者多数等で教室での面接授業が実施できない場合は,遠隔授業に変更する場合があります。
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