<概要/Course Content Summary>
同志社における良心教育の起源を再確認・再発見すると同時に,新島が理念として掲げた「良心」が現代世界においてどのような応用可能性を持つのか,科学がもたらす知見や課題を重点的に取り上げながら学際的に探求する。 言うまでもなく良心教育は同志社における教育の根幹をなしており,良心碑に刻まれた「良心の全身に充満したる丈夫の起り来らん事を」という言葉や「同志社大学設立の旨意」に記された「良心を手腕に運用するの人物」という表現は広く知られている。しかし,新島襄は「良心」という言葉をどのような意味で使ったのか,また現代において「良心」はどのような意義を持つのかについて,深く考える機会は少ないのではないだろうか。一方,人間のあり方,あるいは自己と他者の関係に対する問いは人類史と同じくらい長い歴史を持っており,「良心」についても哲学や宗教において様々な考察が積み重ねられてきた。また,人間の心理や脳のはたらきについての科学的なアプローチ, そしてスポーツ界からも,「良心」についての重要な示唆が得られるようになっている。さらに「ポストコロナ」の時代においてウイルスとの「共生」の道を探るために,地球環境における生命進化の歴史,人類史におけるウイルスの役割,人間の認知構造に与えた影響などを理解することも求められている。 本講義では,次に示す多様な学問分野の担当者が専門領域を横断・連結し,「良心」の系譜をたどると共に「良心」をめぐる課題を自然科学の視点から問い直す。このような研究の過程や展望を受講生と共有し,「良心」について深く考える機会を提供する。 ・神学・宗教学(神学部・小原 克博) ・スポーツ科学(スポーツ健康科学部・田附 俊一) ・発達心理学(心理学部・内山 伊知郎) ・分子細胞脳科学(脳科学研究科・元山 純) ・地球システム科学(ゲストスピーカー・林田 明(同志社大学名誉教授))
<到達目標/Goals,Aims>
・同志社の教育の根幹に存在する「良心」という概念について,歴史的背景と現代的意義を理解する。 ・「良心」についての脳科学,スポーツ科学,発達心理学などからのアプローチの現状と展望を理解する。 ・「良心」をめぐる現代的課題を理解し,自らの「良心」の運用について考えることができるようになる。
<DO Week期間の初回動画等の配信/The delivery of the first video, etc. during the “DO Week”>
あり/ Deliver the video
・ガイダンス(前半)
・ガイダンス(後半)
備考:何らかの事情で本講を受講できていなくても2回目の対面授業に参加していただいても大丈夫です。
<授業計画/Schedule>
実施時期 /Week |
授業回/Number of Lesson |
授業実施方法 /How to conduct a Lesson |
授業実施時間数 /Class Hours |
内容/Contents |
授業時間外の学習/Assignments |
第1週 DO Week
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1 |
オンデマンド(動画視聴)/On-demand(watching video)
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90 分/min |
導入[全員] |
復習 |
第2週
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2 |
面接/Face-to-face
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90 分/min |
新島襄と良心[小原] |
復習・テキストの学習 |
第3週
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3 |
面接/Face-to-face
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90 分/min |
科学技術と良心[小原] |
復習・テキストの学習 |
第4週
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4 |
面接/Face-to-face
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90 分/min |
スポーツ・遊び・からだと良心[田附] |
復習・テキストの学習 |
第5週
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5 |
面接/Face-to-face
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90 分/min |
総括・中間評価(1)[田附] |
復習・テキストの学習・中間評価の準備 |
第6週
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6 |
面接/Face-to-face
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90 分/min |
発達心理学と良心①[内山] |
復習・テキストの学習 |
第7週
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7 |
面接/Face-to-face
|
90 分/min |
発達心理学と良心②[内山] |
復習・テキストの学習 |
第8週
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8 |
面接/Face-to-face
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90 分/min |
発達心理学と良心③[内山] |
復習・テキストの学習 |
第9週
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9 |
面接/Face-to-face
|
90 分/min |
総括・中間評価(2)[内山] |
復習・テキストの学習・中間評価の準備 |
第10週
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10 |
面接/Face-to-face
|
90 分/min |
ゲストスピーカー(林田明先生)「新島襄の学んだ自然科学と大学観」 |
復習 |
第11週
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11 |
面接/Face-to-face
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90 分/min |
脳科学と良心①[元山] |
復習・テキストの学習 |
第12週
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12 |
面接/Face-to-face
|
90 分/min |
脳科学と良心②[元山] |
復習・テキストの学習 |
第13週
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13 |
面接/Face-to-face
|
90 分/min |
総括・中間評価(3)[元山] |
復習・テキストの学習・中間評価の準備 |
第14週
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14 |
面接/Face-to-face
|
90 分/min |
総合討議[全員] |
復習 |
授業期間終了後/After the Class Period
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15 |
オンデマンド(動画視聴)/On-demand(watching video)
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90 分/min |
まとめと講評 |
復習 |
<授業実施時間数/Class Hours>
授業実施方法/How to Conduct a Lesson |
授業実施時間数/ Class Hours |
面接/Face-to-face |
1170 分/min |
オンデマンド(動画視聴)/On-demand(watching video) |
180 分/min |
オンデマンド(授業内課題)/On-demand(assignment in class) |
0 分/min |
リアルタイム配信/Real-time online |
0 分/min |
その他/Others |
0 分/min |
総合計/Total Amount of Class Hours |
1350 分/min |
3名の担当者の最後の回に中間評価を行う。
アクティブラーニング/Active Learning
ディスカッション / Discussion
使用システム/System Tools
e-class, Panopto
<成績評価基準/Evaluation Criteria>
平常点(出席)
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40%
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授業への積極的参加
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中間評価 3回
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60%
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各テーマに関する課題を課し,理解度を判定する(20%×3)
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中間評価は担当者の最後の回に実施し,第15回の授業で講評を行う。
<テキスト/Textbook>
同志社大学良心学研究センター(編) 『良心から科学を考える-パンデミック時代への視座-』 (岩波書店、2021)
ISBN:9784000255813
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授業の中で言及し,中間評価において内容理解を評価する。
<参考文献/Reference Book>
上記以外にも随時,参考書や文献を紹介することがある。
<連絡方法 / Contact method>
科目担当者への連絡方法/Contact method from student to instructor
e-classを利用する。
科目担当者からの連絡方法/Contact method from instructor to students
e-classを利用する。
<備考/Remarks>
対面授業が基本となるが,講義内で対面とオンラインが併用される場合がある。 面接授業を予定しているが,登録者多数等で教室での面接授業が実施できない場合は,遠隔授業に変更することがある。
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