<概要/Course Content Summary>
アメリカの歴史はマイノリティの歴史でもある。しかし,従来のアメリカ史が取り上げてきた人々は英雄や政治家といった一握りの著名人物たち(マジョリティの男たち)ばかりである。先住民,黒人,移民,セクシャルマイノリティなど,社会の周縁に追いやられた人々の歴史的経験を掘り起こすことなくして私たちは多文化社会アメリカに対する理解を深めることはできない。この講義では,戦前・戦後アメリカ史を中心にジェンダーの視点から,歴史の陰に埋没した男たちの経験を幾つか掘り起すなかで,男の「多様性」と「雑種性」の理論を明らかにしていく。また,この講義は,史実に基づいて制作された種々の映画,新聞記事,音楽の歌詞,書簡,小説,詩,絵画,マンガ,指定テキスト『マンガでわかる男性学』等,幅広い教材を用い,歴史を「暗記する」のではなく「問い直す」ことに重きを置く。
<到達目標/Goals,Aims>
1.戦前・戦後アメリカ史に対する理解を深めることが出来る。 2.男性史について批判的観察眼をもって自己の意見を述べることが出来る。 3.フェミニズム,女性学,ジェンダー学,男性学に対する理解を深め,先行知識を習得することが出来る。 4.一次資料を分析する方法論についての知識を習得することが出来る。
<DO Week期間の初回動画等の配信/The delivery of the first video, etc. during the “DO Week”>
あり/ Deliver the video
・アメリカの男性史 初回動画
<授業計画/Schedule>
実施時期 /Week |
授業回/Number of Lesson |
授業実施方法 /How to conduct a Lesson |
授業実施時間数 /Class Hours |
内容/Contents |
授業時間外の学習/Assignments |
第1週 DO Week
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第1回目 |
オンデマンド(動画視聴)/On-demand(watching video)
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90 分/min |
イントロダクション:男性史とは何か?男性学とは何か? |
予習と復習,レジュメ内容の見直し |
第2週
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第2回目 |
面接/Face-to-face
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90 分/min |
19世紀の男たち① 入植者と先住民の男たち インディアン部族のベルダーシュ(男色)文化や未開部族の多様なイニシエーション |
予習と復習,レジュメ内容の見直し |
第3週
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第3回目 |
面接/Face-to-face
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90 分/min |
19世紀の男たち② ホワイト・インディアン,初期の白人移民,南北戦争時代の男たち |
予習と復習,レジュメ内容の見直し |
第4週
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第4回目 |
面接/Face-to-face
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90 分/min |
19世紀の男たち③ 強者と弱者 アイルランド移民を中心に |
予習と復習,レジュメ内容の見直し |
第5週
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第5回目 |
面接/Face-to-face
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90 分/min |
戦後の男たち① 1950年代ポピュラーカルチャー 立身出世をした男たちを中心に |
予習と復習,レジュメ内容の見直し |
第6週
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第6回目 |
面接/Face-to-face
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90 分/min |
戦後の男たち② ビート世代 作家ケルアック,詩人ギンズバーグ,作家バロウズを中心に |
予習と復習,レジュメ内容の見直し |
第7週
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第7回目 |
面接/Face-to-face
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90 分/min |
戦後の男たち③ ビート世代からヒッピー世代への移り変わり |
予習と復習,レジュメ内容の見直し |
第8週
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第8回目 |
面接/Face-to-face
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90 分/min |
戦後の男たち④ 男性化した女たちの存在 |
予習と復習,レジュメ内容の見直し,中間課題の準備 |
第9週
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第9回目 |
面接/Face-to-face
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90 分/min |
中間のまとめ(第8週目までの内容の振り返り) |
予習と復習,レジュメ内容の見直し |
第10週
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第10回目 |
面接/Face-to-face
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90 分/min |
黒人の男たちの歴史① アミスタッドの悲劇からトランプ時代まで |
予習と復習,レジュメ内容の見直し |
第11週
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第11回目 |
面接/Face-to-face
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90 分/min |
黒人の男たちの歴史② 黒人フェミニスト女性たちが男たちに期待することとは? |
予習と復習,レジュメ内容の見直し |
第12週
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第12回目 |
面接/Face-to-face
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90 分/min |
同性愛者の男たちの歴史① 赤狩り,ホモフォビア,キンゼイ報告を中心に |
予習と復習,レジュメ内容の見直し |
第13週
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第13回目 |
面接/Face-to-face
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90 分/min |
同性愛者の男たちの歴史② 戦後ハリウッド映画 |
予習と復習,レジュメ内容の見直し |
第14週
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第14回目 |
面接/Face-to-face
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90 分/min |
男性運動の時代 ミソポエティック運動からメンズリブまで |
予習と復習,レジュメ内容の見直し,期末記述テストの準備 |
授業期間終了後/After the Class Period
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第15回目 |
オンデマンド(動画視聴)/On-demand(watching video)
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90 分/min |
まとめ 男性史の今後 |
予習と復習,レジュメ内容の見直し |
<授業実施時間数/Class Hours>
授業実施方法/How to Conduct a Lesson |
授業実施時間数/ Class Hours |
面接/Face-to-face |
1170 分/min |
オンデマンド(動画視聴)/On-demand(watching video) |
180 分/min |
オンデマンド(授業内課題)/On-demand(assignment in class) |
0 分/min |
リアルタイム配信/Real-time online |
0 分/min |
その他/Others |
0 分/min |
総合計/Total Amount of Class Hours |
1350 分/min |
上記スケジュールは,進行状況に応じて変更する場合があります。学期中に二度,レジュメの内容を復習してもらうための演習問題をDUET上で配布します。各自でダウンロードし,予習復習に活用してください。 この講義は履修人数に応じて授業形態を「面接」から「遠隔(オンデマンド型)」に変更する場合があります。
アクティブラーニング/Active Learning
毎時200~300字程度のレスポンスペーパーを作成し、講義内容の理解度を確認する
使用システム/System Tools
e-class, Panopto
<成績評価基準/Evaluation Criteria>
平常点(出席,クラス参加,グループ作業の成果等)
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40%
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毎時,授業の最後にレスポンスペーパー(コメントペーパー)の提出を課し,それを出席点とする。提出方法は初回講義内,もしくはDUETよりお知らせする。
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中間レポート試験
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20%
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中間までの内容を振り返る記述式テスト
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期末レポート試験・論文
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40%
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講義全体に対する理解を確認するための記述式テスト
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レスポンスペーパーは,①授業中に出された質問への回答と②授業内容に対する自己理解から成る。授業に積極的に参加することに加え,レスポンスペーパーをきちんと提出することが評価のポイントとなる。 講義が「遠隔(オンデマンド型)」で実施される場合,レスポンスペーパーはe-classの課題機能より提出。詳細についてはDUETから講義開始数日前に全体連絡を行う。
<テキスト/Textbook>
水島新太郎 『マンガでわかる男性学-ジェンダーレス時代を生きるために-』 (行路社、2016)
ISBN:978-4875343837
本書は講義課題や試験で使用するテキストですので必ず講義に持参してください。中間・期末テスト時に必要となるため,大学の教科書販売期間に購入し,毎回の講義に持参してください。
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<参考文献/Reference Book>
その他,必要に応じて適宜指示する
<連絡方法 / Contact method>
科目担当者への連絡方法/Contact method from student to instructor
備考欄に提示しているメールアドレス、もしくはe-classのメッセージ機能
科目担当者からの連絡方法/Contact method from instructor to students
DUETおよびe-classのメッセージ機能
<備考/Remarks>
講義内容の質問はDMで随時受け付けます。必ず件名に「氏名,学籍番号,所属学部」を記載してください。メールアドレスに欠席連絡は送らないでください(インフルエンザ等の欠席は事後対応します)。 *上記の留意点は大学側の方針変更に沿って適時改訂されるものと考えてください。 指定教科書は中間課題,期末課題で使用します(教科書のコピーは使用不可)。
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