<概要/Course Content Summary>
本授業の基本的性格は,新しい社会を切り開くリーダーシップの育成である。本授業は,前半と後半に分かれる。前半は,同志社の教育の原点である「良心」の視点から,世界が直面している課題と企業経営の接点に焦点を当てる。後半は,「良心」を理解する観点から,個人のリーダーとしての資質に焦点を当てる。最終プロジェクト(プレゼンテーション)で,前半と後半の統合を図る。 1.前半の内容 現在,世界が直面している課題には,環境問題があり,また,格差などの社会問題もある。これらは複雑に絡み合っており,単純な解決策は見えていない。これらの 課題解決に 企業の果す役割は 限りなく 大きいが,それと同時に,企業が問題の原因となっている場合も多い。本授業では,ビジネス倫理,各ステークホルダーとの関係やイシュー(ステークホルダー資本主義を射程に),ESG,等に対する企業経営について考察をしていく。しかしいくらこのような知識を得たとしても,知識はAIが答えてくれるであろうし,また知識は陳腐化する。そこで,前半のイシューについても,受講者が自分で問いをたて,受講者が 企業経営に対して 「自分で哲学する=問う」 態度を養う(クリティカルシンキングの技術を身につける)ことを意図して,課題を出す。前半の終わりには,ディベートを行い,批判的,論理的思考と,議論の技術を身につける。 2.後半の内容 さて,新島襄が 「ひと一人は大切なり」と語った様に,企業というものも 所詮は 人間ひとりひとりの集まりである。受講者も,このひと一人であり,企業や社会を動かしていくリーダーになるのであろうが,結局は,「自分ごと」にならないと前半の知識は,知識だけで終わる。そこで,本授業の後半では,個人の内面を深堀りしていく。「良心」とは,個々人によって定義の違う言葉である。自分の徳はなにか,強みはなにか,自分はどのような自我を持ち,この人間社会でどのようなゲームをする傾向があるのか。そういう自己への理解から,自分なりの良心の在り方を発見していく。人にも,企業にも,ストーリーがある。本授業の最終課題は,受講生個々人が自分の人生の中での「企業経営と良心」を「ものがたり」として語り,腹落ちさせることで,リーダーを育成していく。 この最終プレゼンは,「ものがたり」として,文集(小冊子)にまとめることを考えている。(できにもよるが。) 3.科目配置 本科目は,ビジネス研究科に設置される科目であり,24年度以後は必修科目となっている。また,本科目は,同志社大学大学院のアドバンスト・リベラルアーツ科目群(全大学院生対象),および,同志社・ダイキン包括連携による「次の環境」協創コース(ダイキン社員も受講)科目としても提供される。そのため,幅広い専門・経験を持つ学生が,様々な視点を持ちより,ともに学ぶことを想定し,デザインされている。 4.授業方法 〇 この科目は,同時双方向型オンライン授業,オンデマンド授業,対面授業によって構成されている。(ゲストスピーカーなどにより変更もあり得る。)受講者は,オンデマンド動画で学習し,各回で示された課題を期日までにe-class(同志社大学のラーニング・マネージメント・システム)上に提出する。 〇 また,学びの成果を確認し,理解を深めるためにオンラインでの同時双方向型授業,ないしは対面授業を行う。これは,課題や企業ケースのディスカッションを中心としたアクティブラーニングである。 〇 ディベート(中間試験に相当)や最終プレゼン(最終試験に相当)などは,今出川キャンパス(寒梅館 ビジネススクール)において,対面で行う。後半の授業のいくつかは,なるべく対面で行いたいのだが,これについては,授業中に指示を行う。 〇オンラインであっても,対面であっても,同時双方型のアクティブラーニングは,授業の6限だけで終わることが難しい場合も想定され,授業を延長して7限を使うことも予想される。 〇注意:授業時間以外になるが,外部講師を招いて討論を行うゲストスピーカーセッションをするかもしれない。(授業時間外なので,約束はできないし,あくまでも,講師に余力があったらである。) 5.授業のスケジュール 本科目は1週間に2回(基本はオンデマンド+オンライン)授業がある形となり,秋学期の前半の授業となる。ビジネス研究科の学年歴が,大学の学年歴と少しちがうため,授業日は,2024年9月30日(月)から2024年11月18日(月)までの期間となる。(授業日と授業方法をシラバスに記載しているが,変更になる可能性もある。) なお,本授業は,授業開始以後であっても,内容についての変更や評価についての変更もあり得る。 また,本授業では,外部講師や企業によるセミナーを時間外でも予定する可能性がある。その際は,補講・追加授業などのかたちをとることもあり得る。上記に示したように,開講地が変更になる場合もある。

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<到達目標/Goals,Aims>
企業経営が直面する問題を良心の視点から捉え,「次の環境」を考えるための知識や理解を深める。また,他者と議論することによって洞察を深め,最終的には,受講者が 企業経営に対して 「自分で 哲学する=問う」 態度を養うためのスタートラインとなることを意図している。また,自分の企業人としての人生のストーリー(ナラティブ)として,自分の良心と,社会で起こっている倫理的な経営トピックとの,自分なりの統合を図り,自分が生きていくうえでの力とする。 特に,以下に重きを置く。 * 主に企業経営を念頭に,倫理的,包摂的,持続的な組織運営を行うための知識やスキルについて理解を深める。 * 様々なステークホルダー間で,互いにとって価値を生み出すような,建設的なダイアローグを模索する態度を養う。 * 自分自身の良心を掘り下げて考えるために,自分への理解を深める R1:倫理的,包括的,持続可能な組織を率いるために必要な知識とスキルを有する R2:社会に貢献する価値観や目的の重要性を理解する L5:適切なメディアチャンネルでの効果的な書面および口頭でのコミュニケーションを行う
<DO Week期間の初回動画等の配信/The delivery of the first video, etc. during the “DO Week”>
なし/ Not deliver the video
<授業計画/Schedule>
実施時期 /Week |
授業回/Number of Lesson |
授業実施方法 /How to conduct a Lesson |
授業実施時間数 /Class Hours |
内容/Contents |
授業時間外の学習/Assignments |
第1週 DO Week
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なし |
なし
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0 分/min |
なし |
なし |
第1週
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1-2 |
リアルタイム配信/Real-time online
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180 分/min |
「ビジネス」に「倫理」は偽善か? ビジネス倫理をManageすることはできるのか? (オンデマンド動画+リアルタイム配信)
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オンデマンド動画を観て,指示された課題を期日までにe-classに提出してください。小テストに備えてください。 |
第2週
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3-4 |
リアルタイム配信/Real-time online
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180 分/min |
株主,従業員,消費者と企業~倫理的ジレンマ (オンデマンド動画+リアルタイム配信) |
オンデマンド動画を観て,指示された課題を期日までにe-classに提出してください。小テストに備えてください。 |
第3週
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5-6 |
リアルタイム配信/Real-time online
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180 分/min |
競合とサプライヤー,市民社会と政府~誰と組むのか (オンデマンド動画+リアルタイム配信) |
オンデマンド動画を観て,指示された課題を期日までにe-classに提出してください。小テストに備えてください。 |
第4週
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7-8 |
面接/Face-to-face
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180 分/min |
ディベート (中間試験に代えて) |
オンデマンド動画を観て,ディベートの準備をしてください。 |
第5週
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9-10 |
リアルタイム配信/Real-time online
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180 分/min |
リーダーとして:自分の良心を理解する 1
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オンデマンド動画で指示された課題を期日までにe-classに提出してください。 |
第6週
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11-12 |
リアルタイム配信/Real-time online
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180 分/min |
リーダーとして:自分の良心を理解する 2 |
オンデマンド動画で指示された課題を期日までにe-classに提出してください。 |
第7週
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13-14 |
面接/Face-to-face
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180 分/min |
リーダーとしての「ものがたり~企業経営と良心」(最終プレゼン)
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最終プレゼン(動画)を準備し,期日までに指定の方法で提出してください。レポートを準備してください。 |
第8週
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15 |
面接/Face-to-face
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90 分/min |
リーダーとしての「ものがたり~企業経営と良心」(最終プレゼン) |
最終プレゼン(動画)を準備し,期日までに指定の方法で提出してください。レポートを準備してください。 |
<授業実施時間数/Class Hours>
授業実施方法/How to Conduct a Lesson |
授業実施時間数/ Class Hours |
面接/Face-to-face |
450 分/min |
オンデマンド(動画視聴)/On-demand(watching video) |
0 分/min |
オンデマンド(授業内課題)/On-demand(assignment in class) |
0 分/min |
リアルタイム配信/Real-time online |
900 分/min |
その他/Others |
0 分/min |
総合計/Total Amount of Class Hours |
1350 分/min |
本科目は,ビジネス研究科に設置される科目であるが,同時に,同志社大学大学院のアドバンスト・リベラルアーツ科目群(全大学院生対象),同志社・ダイキン包括連携による「次の環境」協創コース科目(ダイキン社員も受講)としても提供される。そのため,幅広い専門・経験を持つ受講生が,様々な視点を持ちより,ともに学ぶことを想定し,デザインされている。 授業開始時に,授業計画を提示するが,授業途中でも,受講者と相談の上,授業計画を変更する可能性がある。 また,本授業では,外部講師や企業によるセミナーを時間内・時間外で行う可能性もあり,補講・追加授業などのかたちをとることもあり得る。
アクティブラーニング/Active Learning
ディスカッション / Discussion, ディベート / Debate, グループワーク / Group Work, プレゼンテーション / Presentation
使用システム/System Tools
e-class, Panopto
使用システムコメント/ Comment on the System tools
使用するのはe-classであるが、Panoptoを使用する可能性もある。詳細は、授業中に指示する。
<成績評価基準/Evaluation Criteria>
小テスト
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15%
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5ポイントX3回 知識,理解
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ミニケースなど
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15%
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5ポイントX3回 課題において求められていることを的確に理解し,自分の意見を含めてしっかりと表現してください。
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ケース討論ないしは討論
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10%
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5ポイントx2回 理解,展開,洞察。積極的な貢献を評価します
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授業での発言
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12%
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4ポイントx3回 ディスカッションでの積極的な貢献を評価します。なお,10分以上の遅刻は出席としませんのでご注意ください。
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自己理解のための心理テストなどの結果の提出
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8%
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2ポイントX4種類 提出したかどうか
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期末プレゼンテーション(ものがたり)
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15%
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動画の提出 「ものがたり」としての内容,プレゼン力,影響力
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期末レポート(ものがたり)
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15%
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「ものがたり」としての内容,書きぶり,影響力
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ディベート
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10%
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ディベートでの積極的な貢献を評価します。
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成績評価の方法について変更の可能性がある
<テキスト/Textbook>
追って指示します。
<参考文献/Reference Book>
追って指示します
<連絡方法 / Contact method>
科目担当者への連絡方法/Contact method from student to instructor
イーメールないしはイークラスのメッセージ。イークラスのメッセージを使う場合には、ご自分のメールアドレスを必ず記入してください。
科目担当者からの連絡方法/Contact method from instructor to students
イーメールないしはイークラス。授業スケジュールの変更は、DUETにてお知らせするので、注意しておいてください。
<授業形態備考/Class type>
オンデマンド配信、対面ネット授業、対面授業の3タイプの授業形態をとる。
<備考/Remarks>
本科目は,ビジネス研究科に設置される科目であるが,同時に,同志社大学大学院のアドバンスト・リベラルアーツ科目群(全大学院生対象),また,同志社・ダイキン包括連携による「次の環境」協創コース科目(ダイキン社員も受講)としても提供される。そのため,幅広い専門・経験を持つ受講生が,様々な視点を持ちより,ともに学ぶことを想定し,デザインされている。 なお,本授業は,内容についての変更もあり得る。 また,授業開始時に,授業計画を提示するが,授業途中でも,受講者と相談の上,授業計画を変更する可能性がある。 また,本授業では,外部講師や企業によるセミナーを時間内・時間外で行うかもしれない。その際は,補講・追加授業などのかたちをとることもあり得る。
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