シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2023年度

(金曜日1講時)
面接/Face-to-face

学則第9条の5対象
Article 9-5 of
the Undergraduate Regulations applies

対象外/Not Applicable

31640002 

○現代無機化学
Advanced Inorganic Chemistry
2単位/Unit  春学期/Spring  京田辺/Kyotanabe  講義/Lecture

  稲葉 稔 加藤 将樹

<概要/Course Content Summary>

本科目は応用化学専攻機能化学コースの専門基礎科目の1つである。 
講義内容は,学部で学習した広範な無機化学のうち,これから学習する専門応用科目の「固体化学」の基礎を,以下に示すようにⅠ~Ⅱに分け,それぞれの分野について2人の担当者が講義を受け持つ。 
Ⅰ.固体の物性(熱的性質)と固体の構造(加藤) 
固体の比熱や熱伝導率を知る上で重要な結晶の振動および熱的性質について学び,熱平衡や自由エネルギーの概念を理解する。 
Ⅱ.固体の物性:イオン伝導(稲葉) 
不定比性とイオン伝導 固体の不定比性と格子欠陥およびイオン伝導性の理論を理解し,センサーや燃料電池の固体電解質として用いられる代表的なイオン伝導性セラミックスに関して学ぶ。

<到達目標/Goals,Aims>

(1) 固体の熱的性質について,結晶の振動,熱的性質,相平衡,自由エネルギー,結晶構造,逆格子などの重要な概念が理解できるようになる。 
(2) 固体のイオン伝導について,固体の不定比性と格子欠陥およびイオン伝導性などの重要な概念が理解できるようになる。

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 相平衡と平衡状態図(1)(化学ポテンシャルとGibbsの相律) 加藤  (授業時間外の学習/ Assignments) 第1回の復習および第2回の予習(1時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 相平衡と平衡状態図(2)(自由エネルギー論と2成分系の平衡状態図) 加藤  (授業時間外の学習/ Assignments) 第2回の復習および第3回の予習(1時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 相平衡と平衡状態図(3)(3成分系の平衡状態図,気相を含む相平衡とEllingham diagram) 加藤  (授業時間外の学習/ Assignments) 第3回の復習および第4回の予習(1時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 結晶の振動(1)(単原子結晶の振動,分散関係,振動モード) 加藤  (授業時間外の学習/ Assignments) 第4回の復習および第5回の予習(1時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 結晶の振動(2)(弾性波の量子化,フォノン比熱) 加藤  (授業時間外の学習/ Assignments) 第5回の復習および第6回の予習(1時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 結晶構造解析(1)(結晶構造と逆格子) 加藤  (授業時間外の学習/ Assignments) 第6回の復習および第7回の予習(1時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 結晶構造解析(2)(結晶構造因子と電子密度) 加藤  (授業時間外の学習/ Assignments) 第7回の復習および第8回の予習(1時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 固体の物性:不定比性とイオン伝導(不定比性) 稲葉  (授業時間外の学習/ Assignments) 第8回の復習および第9回の予習(1時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 固体の物性:不定比性とイオン伝導(格子欠陥) 稲葉  (授業時間外の学習/ Assignments) 第9回の復習および第10回の予習(1時間) 
(実施回/ Week) 10  (内容/ Contents) 固体の物性:不定比性とイオン伝導(イオン伝導の理論) 稲葉  (授業時間外の学習/ Assignments) 第10回の復習および第11回の予習(1時間) 
(実施回/ Week) 11  (内容/ Contents) 固体の物性:不定比性とイオン伝導(代表的なイオン伝導体1) 稲葉  (授業時間外の学習/ Assignments) 第11回の復習および第12回の予習(1時間) 
(実施回/ Week) 12  (内容/ Contents) 固体の物性:不定比性とイオン伝導(代表的なイオン伝導体2) 稲葉  (授業時間外の学習/ Assignments) 第12回の復習および第13回の予習(1時間) 
(実施回/ Week) 13  (内容/ Contents) 固体の物性:不定比性とイオン伝導(イオン伝導体の応用1) 稲葉  (授業時間外の学習/ Assignments) 第13回の復習および第14回の予習(1時間) 
(実施回/ Week) 14  (内容/ Contents) 固体の物性:不定比性とイオン伝導(イオン伝導体の応用2) 稲葉  (授業時間外の学習/ Assignments) 第14回の復習および第15回の予習(1時間) 
(実施回/ Week) 15  (内容/ Contents) まとめ  加藤,稲葉  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義全体の振り返り(1時間) 

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

期末評価  80%  固体化学の基礎的な分野について講義内容の理解度を深めるための課題を担当者ごとに課す。レポートとしてまとめること。 
小テスト  20%  授業の進度に応じて理解度を問う問題や,参考書の章末問題程度の内容のテストを行う。適宜小レポートとすることもある。 

 

<成績評価結果/Results of assessment>   成績評価の見方について/Notes for assessment

    

登録者数

成績評価(%)

評点
平均値

備考

A+ A B+ B C+ C F
39 20.5 38.5 23.1 10.3 2.6 0.0 5.1 0.0 3.6

<テキスト/Textbook>

テキストおよび資料はe-classで配布(稲葉)

<参考文献/Reference Book>

C. Kittel  『キッテル固体物理学入門(上下)』第8版 (丸善、2007)
 

齋藤 安俊・齋藤 一弥  『JME材料科学 金属酸化物のノンストイキオメトリーと電気伝導』(内田老鶴圃、1987)
 

吉村一良・加藤将樹  『無機固体化学-構造論・物性論-』(内田老鶴圃、2019)ISBN:978-4-7536-3501-6 
 

<備考/Remarks>

本科目の受講に当っては,学部の「無機構造論」(加藤),「無機応用化学Ⅱ」(稲葉)を既に学修している方が望ましい。 

 

お問合せは同志社大学 各学部・研究科事務室まで
 
Copyright(C) 2023 Doshisha University All Rights Reserved. 無断転載を禁止します。