<概要/Course Content Summary>
DUETにも書きましたが,この授業は一般均衡理論と不動点定理についてごく初歩的な内容を扱うもので,最新の研究に触れることはありません。特に不動点定理についてすでにある程度の知識をお持ちの方にとっては出席する意味はあまりないかもしれません。 ミクロ経済学のコア中のコアは一般均衡理論,すなわち競争経済における均衡の存在証明である。研究者になるにしてもその分野で論文を書く人はほとんどいないだろうが,その論理を理解しておくことは無意味ではない。さらに,その均衡の存在証明に用いられる数学の主要なものはブラウワー(Brouwer)の不動点定理である。ゲーム理論におけるナッシュ均衡の存在証明にも不動点定理が用いられているし,不動点の存在と競争経済の均衡の存在が同値であるという宇沢弘文による定理もある。その不動点定理を使って研究する人もあまりいないであろうが,不動点定理そのものの証明を一生に一回でよいから理解することはミクロ経済学の論理的な構造を知る上で意味があると思う。 この授業では拙著(と言っても出版はされていないが)「泥縄式不動点定理の解説」を用いて以下の内容を学習する。 1. ブラウワーの不動点定理とその証明に必要な位相数学の基礎。 2. ブラウワーの不動点定理を用いた競争経済における均衡の存在証明。 3. ブラウワーの不動点定理を用いた戦略型ゲームにおけるナッシュ均衡の存在証明。 4. ブラウワーの不動点定理を通常の関数から多価関数(対応)に一般化した角谷の不動点定理の証明。 5. 角谷の不動点定理をを用いた需要関数が多価関数になる可能性がある競争経済における均衡の存在証明。 6. 角谷の不動点定理をを用いた戦略型ゲームにおけるナッシュ均衡の存在証明。 私自身は一般均衡理論を専門とするのではないので,数学になじみのない人にもわかるように書いたつもりである。 なお,受講者が極めて少ない場合,その受講者の希望によって内容を変更してもよい。
<到達目標/Goals,Aims>
一般均衡理論の基礎になる数学的議論を押さえる。
<授業計画/Schedule>
(実施回/ Week)
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(内容/ Contents)
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(授業時間外の学習/ Assignments)
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(実施回/ Week)
1, 2
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(内容/ Contents)
スペルナーの補題
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(授業時間外の学習/ Assignments)
テキストを読んで来る。
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(実施回/ Week)
3, 4
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(内容/ Contents)
ブラウワーの不動点定理
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(授業時間外の学習/ Assignments)
テキストを読んで来る。
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(実施回/ Week)
5, 6
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(内容/ Contents)
交換経済における均衡の存在証明,宇沢の定理
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(授業時間外の学習/ Assignments)
テキストを読んで来る。
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(実施回/ Week)
7, 8
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(内容/ Contents)
企業の生産を含む経済の均衡,ナッシュ均衡
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(授業時間外の学習/ Assignments)
テキストを読んで来る。
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(実施回/ Week)
9, 10
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(内容/ Contents)
コンパクト集合,など
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(授業時間外の学習/ Assignments)
テキストを読んで来る。
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(実施回/ Week)
11, 12
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(内容/ Contents)
ユークリッド空間,距離空間,位相空間
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(授業時間外の学習/ Assignments)
テキストを読んで来る。
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(実施回/ Week)
13, 14
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(内容/ Contents)
完備距離空間,など
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(授業時間外の学習/ Assignments)
テキストを読んで来る。
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(実施回/ Week)
15
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(内容/ Contents)
角谷の不動点定理
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(授業時間外の学習/ Assignments)
テキストを読んで来る。
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<成績評価基準/Evaluation Criteria>
出席
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75%
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休まないように。
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レポート
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25%
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レポートを課すかどうかは未定。
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<テキスト/Textbook>
人数にもよるがテキストの該当箇所を印刷して配布する予定である。テキストのpdfファイルを同志社大学オープンコースウェアに載せてある。 https://opencourse.doshisha.ac.jp/publication/economics/index.html 人数が多いときは各自印刷していただくかもしれない。あるいはpdfファイルをタブレット等で見ていただいてもよい。
<備考/Remarks>
ときたま DUET にメッセージを書くので注意していただきたい。 e-class経由の質問には応じるがそれ以外にe-classは使わない。
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