シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2022年度

(月曜日1講時)
遠隔/Online

16604024-081 

○複合領域科目1-81 (良心学-グローバル時代における良心の探求)
Integrated Studies 1-81 -Study of Conscience : A Quest for Conscience in the Global Age-
2単位/Unit  春学期/Spring  今出川/Imadegawa  講義/Lecture

  小原 克博 深谷 格 山下 貴子 和田 喜彦

<概要/Course Content Summary>

 本講義は,同志社の建学の理念,とりわけ「良心」を中心とした教育理念の歴史的背景を理解した上で,「良心」が現代世界の中で,どのような応用可能性を持ち,また,それをどのように実践できるのかを学際的に探求していきます。また本講義は,創立150周年を視野に入れた同志社が,良心教育の現代的使命を明確にしていくための「良心学」入門となります。 
 良心教育が同志社における教育の根幹をなしていることは言うまでもありませんが,新島襄が「良心」をどのような意味で使ったのかについては,十分な理解がなされているとは言えません。一般的には,良心碑に刻まれた「良心の全身に充満したる丈夫の起り来らん事を」や,「同志社大学設立の旨意」に登場する「良心を手腕に運用するの人物」という表現くらいしか知られていません。しかし,新島はかなり初期の頃からconscienceという言葉を使っており,「良心」という言葉によって,具体的に何を考えていたのかを整理する必要があります。 
 そのような学問的作業を踏まえた上で,新島の理念を現代に生かすとするならば,「良心」は現代世界が抱えている諸課題をどのように照らし出すだろうか,という点にまで,本講義では踏み込んでいきたいと考えています。以上の点をまとめるなら,本講義は次の三つの柱から構成されていると言えます。 
(1)同志社教育にとって「良心」とは何か(基礎的・歴史的探求) 
(2)「良心」は現代社会にどのように適用可能か(応用的・理論的探求) 
(3)「良心」は自分自身の日常生活や社会生活の中でどう活かされるべきか(実践的探求) 
 
 世界の困難な現実と付き合わせる形で,旧来の「良心」理解を鍛え直し,「良心」のグローバルかつローカルな応用可能性を探求する意欲的な講義を展開する予定です。そのために,この「良心学」の講義では,下記のように複数の学問分野を横断・連結する学際的なアプローチを取り,「良心」の学問的可能性に多角的に迫っていきます。 
・神学・宗教学(小原克博・神学部 教授) 
・法学(深谷 格・司法研究科 教授) 
・ビジネス(山下貴子・ビジネス研究科 教授) 
・エコロジー経済(和田喜彦・経済学部 教授)

<到達目標/Goals,Aims>

 学生が,同志社の建学の理念,とりわけ,良心を中心とした教育理念の歴史的背景を理解した上で,その良心を現代世界の中で,どのように実践できるのかを考え,学生自身が「良心」を運用する人物となるための方策を考え,日常生活の中で,社会人の一員として,良心を実践することができる人物になるようにします。

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) 1(4/11)双方向  (内容/ Contents) 導入(担当者全員)  (授業時間外の学習/ Assignments) 復習 
(実施回/ Week) 2(4/18)オンデマンド  (内容/ Contents) 新島襄と良心 ── その生涯をたどる(小原)  (授業時間外の学習/ Assignments) 復習・テキストの購読  
(実施回/ Week) 3(4/25)オンデマンド  (内容/ Contents) 同志社と良心教育 ── 未来を展望するための原点(小原)  (授業時間外の学習/ Assignments) 復習・テキストの購読  
(実施回/ Week) 4(5/9)オンデマンド  (内容/ Contents) 良心学の展開──グローバル時代の良心の探求(小原)  (授業時間外の学習/ Assignments) 復習・テキストの購読  
(実施回/ Week) 5(5/16)双方向  (内容/ Contents) 総括・中間レポート(1)の出題(小原)  (授業時間外の学習/ Assignments) 復習・中間レポートの作成 
(実施回/ Week) 6(5/23)オンデマンド  (内容/ Contents) 法と良心① (深谷)  (授業時間外の学習/ Assignments) 復習・テキストの購読  
(実施回/ Week) 7(5/30)オンデマンド  (内容/ Contents) 法と良心②(深谷)  (授業時間外の学習/ Assignments) 復習・テキストの購読  
(実施回/ Week) 8(6/6)双方向  (内容/ Contents) 総括・中間レポート(2)の出題(深谷)  (授業時間外の学習/ Assignments) 復習・中間レポートの作成 
(実施回/ Week) 9(6/13)オンデマンド  (内容/ Contents) ビジネスと良心①(山下)  (授業時間外の学習/ Assignments) 復習・テキストの購読  
(実施回/ Week) 10(6/20)オンデマンド  (内容/ Contents) ビジネスと良心②(山下)  (授業時間外の学習/ Assignments) 復習・テキストの購読  
(実施回/ Week) 11(6/27)双方向  (内容/ Contents) 総括・中間レポート(3)の出題(山下)  (授業時間外の学習/ Assignments) 復習・中間レポートの作成 
(実施回/ Week) 12(7/4)オンデマンド  (内容/ Contents) 公害と環境問題における「良心」①(和田)  (授業時間外の学習/ Assignments) 復習・テキストの購読  
(実施回/ Week) 13(7/11)オンデマンド  (内容/ Contents) 公害と環境問題における「良心」②(和田)  (授業時間外の学習/ Assignments) 復習・テキストの購読  
(実施回/ Week) 14(7/18)双方向  (内容/ Contents) 総括・中間レポート(4)の出題(和田)  (授業時間外の学習/ Assignments) 復習・中間レポートの作成 
(実施回/ Week) 15(7/25)双方向  (内容/ Contents) 総合討議(担当者全員)  (授業時間外の学習/ Assignments) 復習 

1回目,15回目の授業は「Zoomでの双方向オンライン授業」として実施します。 
2〜14回目の授業は「オンデマンド動画の配信」または「Zoomでの双方向オンライン授業」によって実施します(詳細はe-classでお知らせします)。授業計画に記されている各回の日付は課題提出の締め切り日を示しており,毎週月曜日の正午12時を締め切りとします。なお,講義動画および課題は,上記締め切り日の1週間前にe-classで提示する予定です。

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

平常点(小レポート)  40%  各回の小レポートによる評価 
中間レポート(4回)  60%  各回15%×4回=60% 

中間レポートでは,各回の講義内容およびテキストを理解しているかどうかを確かめるための基本的な課題を出します。

 

<成績評価結果/Results of assessment>   成績評価の見方について/Notes for assessment

    

登録者数

成績評価(%)

評点
平均値

備考

A B C D F
215 51.6 18.6 7.0 6.0 16.7 0.0 2.8

<テキスト/Textbook>

同志社大学良心学研究センター  『良心学入門』 (岩波書店、2018) 授業の中で言及し,4回の中間レポートにおいて内容理解を評価します。 

 

<参考文献/Reference Book>

同志社編  『新島襄の手紙』(岩波書店、2005)ISBN:4003310616 
 

同志社編  『新島襄 教育宗教論集』(岩波書店、2010)ISBN:9784003310625 
 

同志社編  『新島襄自伝-手記・紀行文・日記-』(岩波書店、2013)ISBN:9784003310632 
 

同志社大学 良心学研究センター  『良心を考えるために』増補改訂版 (2018)
 

同志社大学 良心学研究センター  『新島襄365』(2019)
 

<参照URL/URL>

e-class 
授業用資料は,e-classにアップします。 毎週チェックするようにしてください。 
同志社大学 良心学研究センター 
良心学の構築を目的とする学際的な研究センターです。この授業に関連するテーマを含む公開シンポジウムも案内しています。過去のシンポジウムの動画を見ることができます。 

<授業形態備考/Class type>

1回目,15回目の授業は「Zoomでの双方向オンライン授業」として実施します。
2〜14回目の授業は「オンデマンド動画の配信」または「Zoomでの双方向オンライン授業」によって実施します(詳細はe-classでお知らせします)。 

 

お問合せは同志社大学 各学部・研究科事務室まで
 
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