シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2022年度

集中
面接/Face-to-face

10806042-002 

△卒業研究Ⅱ-2
Graduation Study II-2
4単位/Unit  秋集中/Fall Intensive  京田辺/Kyotanabe  演習/Seminar

  波多野 賢治

<概要/Course Content Summary>

 高度情報化社会である今日,膨大な量のデータが氾濫しているだけではなく,データ自体も単なる文字列や数値から,ソーシャルデータに代表されるようなより複雑な構造を持つものとなってきている.人間はこうしたデータから情報を収集し,それらを活用して新しい知識を得ることで,世の中に存在するさまざまな問題を解決していく.そのためには, 
 1.大量かつ複雑なデータの効率的な格納 
 2.高性能なデータ検索およびその検索結果の利活用 
が可能な情報システムを構築することが必要不可欠である.メディア情報学研究室ではこのような情報システムを利用し,データの高度利用および効率的なデータ処理に関する研究を所属メンバ各自が行う. 
 メディア情報学研究室のメンバは,情報化社会において現在人間が直面している問題を,計算機を活用して解決する方法を提案し,その方法を実現することを目指す.また,自身の力で実際に問題解決を図る情報システムを構築し,その性能を評価することで,物事に対する問題発見能力と問題解決能力を,また,自身の提案の実行力およびスケジュール管理能力,そして結果分析能力を養う.さらに,提案・実装した問題解決法を他人にわかりやすく説明する機会を持つことで,プレゼンテーション能力の向上をも図る.

<到達目標/Goals,Aims>

・計算機科学の基礎を習得することができる. 
・社会に存在するさまざまな問題を発見する能力を身につけることができる. 
・計算機を用いた問題解決能力を身につけることができる. 
・自分自身の提案を実行する能力,スケジュール管理能力および結果分析能力を養うことができる. 
・プレゼンテーション能力の向上を図ることができる.

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) 1~12  (内容/ Contents) 卒業論文テーマの実装 
「卒業研究 I」で設定した研究テーマに即して,計算機を用いて問題解決を図るために,各種プログラミング言語等を駆使して情報システムの実装を行う.また,実装した情報システムが本当に問題解決に貢献しているかを確認するための評価方法を提案し,それに基づき実験を行う.最終的にそれら一連のプロセスを卒業論文としてまとめる. 
(授業時間外の学習/ Assignments) 資料作成,コロキアム発表準備,システム実装,卒業論文執筆 
(実施回/ Week) 13  (内容/ Contents) 研究調査報告会 
卒業研究で扱ったテーマを研究する必要性をアカデミアな人々に理解してもらうためのプレゼンテーションを,さまざまな研究者が一堂に会するワークショップにおいて行う.また,下級生に対して適切なコメントを与える. 
(授業時間外の学習/ Assignments) 報告会発表準備 
(実施回/ Week) 14  (内容/ Contents) 卒業論文試問会 
卒業研究で扱ったテーマを研究する必要性を文化情報学部に属する人々に理解してもらうためのプレゼンテーションを,卒業論文試問会において行う. 
(授業時間外の学習/ Assignments) 試問会発表準備 
(実施回/ Week) 15  (内容/ Contents) 各学会が主催する研究会 
卒業研究で扱った内容を国内外の学会が主催する各種研究会で発表し,その内容の社会的評価を受ける. 
(授業時間外の学習/ Assignments) 研究会発表準備 

 卒業論文テーマ設定のための研究ミーティング (毎週),研究調査報告会,その他研究室行事への出席 (15 分以上 
の遅刻や早退は出席とは認めない) はもとより,それらに参加するための予習や資料作成,進捗報告の実施は,本科目の単位認定のためには必須である.万難を排して各行事に真摯な態度で臨むこと. 
 これら研究室行事は対面での実施を想定しているが,それらの行事に参加の際は,取り組んでいる研究に関する相談を密に 
行わなければならないため,対面のみならず意識して Slack や Discord 等のオンラインツールを用いて,教員や大学院生との 
コミュニケーションを密にとる必要がある. 
 なお,受講者により研究の進度や達成度は異なるため,個々人の能力に応じて最終目標となる研究テーマの内容やレベルを 
決定する.

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

研究ミーティング  30%  ミーティング内容 (準備状況,進捗状況等) 
コロキアム  10%  問題提起,問題解決法の提案,それらのプレゼンテーション内容 
卒業論文執筆  30%  論文の体裁 (問題提起から評価までの首尾一貫した論理展開),研究内容に対するプレゼンテーション内容 
研究調査報告会  10%  問題提起・解決法,その評価法の提案,それらのプレゼンテーション内容,下級生へのコメント内容 
卒業論文試問会  10%  問題提起・解決法,その評価法の提案,それらのプレゼンテーション内容.質疑において真っ当な回答が出来ない場合は,再試問 
研究会発表  10%  国内外学会 (含 文化情報学会) が主催する各種研究会における卒業論文内容の発表 

 11 月末日の段階で,卒業論文の原稿が「評価実験」および「おわりに」の章以外の執筆が完了していない場合,また同時に,卒業論文テーマに関するシステム実装や評価実験等が終わっていない場合は,卒業論文執筆の完遂に支障をきたすため,卒業論文題目届の提出は許可しない (必然的に本科目の単位認定はしない). 
 また,卒業論文題目届の提出がなされた場合の本科目の単位認定には,以下の項目全てを満たすことが必要である. 
 1. 研究ミーティング等,各種研究室行事への出席率が70%以上である. 
 2. 指定された「アドバンスト・コロキアム」のクラスで卒業研究の進捗状況を発表し「合格」の評価を得る. 
 3. 所定の手続きを経て卒業論文を提出し,卒業論文試問会で研究発表する. 
 4. 研究調査報告会で研究発表する. 
 5. 提出した卒業論文が「合格」と判定される. 
 6. 国内外の学会 (含 文化情報学会) が主催する各種研究会で研究発表する. 
 成績評価は基本的に平常点は加味せず,各評価項目の達成内容で行う.特に,国内外学会が主催する研究会等で卒業研究の内容を発表をした場合は,積極的に評価する. 

<テキスト/Textbook>

 情報系関係書籍の他に,ACM,IEEE CS,AAAI,ACL,情報処理学会,電子情報通信学会,人工知能学会,言語処理学会等,国内外各学会から発行されている論文誌,プロシーディングス,各出版社が発行している会議録などすべてがテキストとなり得る.可能な限り各学会会員となり,それらの論文を参照できるようにしておくこと.

<参考文献/Reference Book>

プログラミング言語の e-learning サイト等は研究遂行に必要なので,各自でアカウントを作成し自学自習を行うこと.

<参照URL/URL>

メディア情報学研究室ホームページ 
 
paiza ラーニング 
プログラミング言語の e-learning サイト 

<授業形態備考/Class type>

 研究ミーティングや中間発表,研究調査報告会で構成される本講義は,基本的に対面授業を行うが,対面授業に参加することに大きなリスクを伴う場合は,履修登録前に申し出る必要がある.また,社会の情勢や大学の方針に変更があった場合は,それにしたがって授業形態を変更する場合がある.  

<備考/Remarks>

 「情報倫理」「プログラミング入門」「線形代数」「論理と数理」「プログラミング基礎」「コンピュータの仕組み」「離散数学」「プログラミング応用」「情報理論」「確率・統計」「情報セキュリティ」「データベースシステム」「情報処理演習」「最適化法」「情報アクセス技術」「アルゴリズムとデータ構造」「インターネット技術」「機械学習」「ベイズ統計」「翻訳解析」「ヒューマンコンピュータインタラクション」「決定理論」「テキストマイニング」の情報系科目を未履修の場合は,自身の研究遂行の必要に応じて履修をすること.これらの科目が未履修の場合は,卒業研究の遂行に支障が出る可能性があり,最悪の場合,単位認定ができない場合がある. 
 また,卒業論文を提出する際は,データ科学基盤コース卒業論文提出要領に従っていることを十分に確認した後,研究論文としての体裁が整っているかどうかについても確認を怠らないこと.卒業論文提出要領に従っていなかったり,研究意義が不明瞭であったり,多数の誤字脱字や執筆言語の誤用が存在するなど,主査や副査に研究論文の体裁をなしていないと判断された卒業論文は「不合格」と判定される可能性があることに注意すること. 
 

 

お問合せは同志社大学 各学部・研究科事務室まで
 
Copyright(C) 2022 Doshisha University All Rights Reserved. 無断転載を禁止します。