シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2022年度

(月曜日3講時)
面接/Face-to-face

10403109 

△国際経済
International Economics
2単位/Unit  秋学期/Fall  今出川/Imadegawa  講義/Lecture

  田中 靖人

<概要/Course Content Summary>

ぜひ「国際マクロ経済学」も選んでいただきたい。レベルに差はない。内容が違うだけ。両科目を受講してもテキストは1冊で済む。 
 
この科目の名称は「国際経済」であるが,国際経済学全般を扱うのではない。半分だけ(国際貿易論のみ)である。残りの半分は「国際マクロ経済学」で扱う。 
 
この授業および「国際マクロ経済学」は理論的な内容が中心であることをご承知いただきたい。グローバル化経済における多国籍企業の展開,諸外国とのFTA,EPA,TPP交渉における日本政府の戦略,中国経済の発展と日本企業の進むべき道,などの問題は他の所で学んでいただきたい。理論とは言っても初級ミクロ経済学I,II,初級マクロ経済学I,IIの基本的な部分を理解していれば十分である。 
 
わが国は昔から「加工貿易国」と言われてきたように狭い国土に多くの人が住み,しかも資源をあまり持たず主に工業製品を輸出して鉱物資源や農作物を輸入するという貿易によって今日の経済的繁栄を築いてきた。また最近のガットやWTO,TPPでの貿易交渉に見られるように,諸外国から農業その他の分野で一層の市場開放を迫られている。このようにわが国経済はますます国際関係を抜きにしては考えられなくなってきている。 
 
国際経済学は国際貿易論と国際金融論からなる。国際貿易論ではどのような国がなぜいかなる財を輸出し輸入するのか,貿易によって誰がどのような利益を得るのか,関税などの貿易政策はどのような効果を持つか,などの問題を考える。一方国際金融論では,国際収支とその不均衡の調整,為替レートの決定と変動,国際的な金融制度,国際経済におけるマクロ経済政策(金融・財政政策)の効果などの問題が取り扱われる。 
 
この授業「国際経済」では国際貿易論の問題(のみ)を扱い,「国際マクロ経済学」においては国際金融論の内,国際収支,為替レート,マクロ経済政策などいわゆる国際マクロ経済学の基本的な部分を中心に解説する。なるべく数式は使わず図を用いて解説するように努める(一部単純な計算がある)。「初級ミクロ経済学I,II」(特に無差別曲線と予算制約線を用いた消費者行動の分析)の知識を用いるが,必要に応じて復習する。 
 
「国際経済」と「国際マクロ経済学」は,用いるテキストは共通である。なお例年「国際経済」(以前の国際経済1)と「国際マクロ経済学」(以前の国際経済2)の受講者の数には大きな差があるが,科目のレベルや難易度に差はない。分野が違うだけである。繰り返しになるが1冊のテキストで2科目履修できるのでぜひ「国際マクロ経済学」も受講していただきたい。

<到達目標/Goals,Aims>

関税の部分均衡分析,一般均衡分析など主に図を使った議論やリカードモデルの計算などの内容を十分に理解する。

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 生産可能性曲線と比較優位  (授業時間外の学習/ Assignments) テキスト2章1-4節 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 輸入需要・輸出供給と国際均衡  (授業時間外の学習/ Assignments) テキスト2章5節 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 貿易利益,経済成長と貿易  (授業時間外の学習/ Assignments) テキスト2章6-7節 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 貿易政策について,消費者余剰・生産者余剰  (授業時間外の学習/ Assignments) テキスト3章1,2節 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 貿易政策の部分均衡分析  (授業時間外の学習/ Assignments) テキスト3章2節 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 貿易政策の一般均衡分析  (授業時間外の学習/ Assignments) テキスト3章2節 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 大国の関税,最適関税  (授業時間外の学習/ Assignments) テキスト3章3節 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 異時点間の貿易,オファーカーブ,他  (授業時間外の学習/ Assignments) テキスト3章4-8節 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 比較優位以外の貿易要因 - 不完全競争と貿易  (授業時間外の学習/ Assignments) テキスト4章 
(実施回/ Week) 10  (内容/ Contents) リカードモデル - 生産の特化と貿易  (授業時間外の学習/ Assignments) テキスト5章1,2,3節 
(実施回/ Week) 11  (内容/ Contents) 不完全特化  (授業時間外の学習/ Assignments) テキスト5章4,5節 
(実施回/ Week) 12  (内容/ Contents) 生産要素と貿易 - ヘクシャー・オリーンモデル  (授業時間外の学習/ Assignments) テキスト6章1,2節 
(実施回/ Week) 13  (内容/ Contents) ストルパー・サミュエルソンの定理  (授業時間外の学習/ Assignments) テキスト6章1,2,3節 
(実施回/ Week) 14  (内容/ Contents) リプチンスキーの定理,レオンチェフパラドックス  (授業時間外の学習/ Assignments) テキスト6章1,2,3節 
(実施回/ Week) 15  (内容/ Contents) 特殊要素モデル,国際的な資本移動について  (授業時間外の学習/ Assignments) テキスト6章4,5,6節 

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

筆記試験  80%  図と基本的な計算を使った説明,および正確な言葉の理解。 
中間レポート  20%  同上。レポートを課すかどうかは未定。授業,DUETのいずれかまたは両方で連絡する。課したときに提出がなければ減点対象となる。 

筆記試験は記述式の予定である。追試験の受験資格は事務室のルールに従う。

 

<成績評価結果/Results of assessment>   成績評価の見方について/Notes for assessment

    

登録者数

成績評価(%)

評点
平均値

備考

A B C D F
206 13.1 15.5 28.6 20.4 22.3 0.0 1.8 *

<テキスト/Textbook>

  拙著「国際経済学」(同志社生協書籍部で販売)を使用する。テキストは「国際経済」「国際マクロ経済学」共通である。「国際経済」では第2章以降を扱い,必要に応じて巻末の補遺(第7章)を見る。 
 
テキストの内容を補足・修正するプリントを配布することや,板書で補足することもあるかもしれない。それらも試験範囲に含む。 

 

印刷したテキストを購入していただきたいが,テキスト全体のpdfファイルを同志社大学オープンコースウェアで公開する。 
 
オープンコースウェアは 
 
https://opencourse.doshisha.ac.jp/publication/economics/index.html

<参考文献/Reference Book>

テキストに記載している。

<授業形態備考/Class type>

対面授業を予定している。 

<備考/Remarks>

印刷テキストを用い板書を加えて説明する。上に書いたようにテキストの内容を補足・修正するプリントを配布することや,板書で追加説明をすることもあるかもしれない。それらも試験範囲に含む。 
 
ときたま DUET にメッセージを書くので注意していただきたい。 
 
e-class経由の質問には応じるがそれ以外にe-classは使わない。 
 
1冊のテキストで2科目履修できるのでぜひ「国際マクロ経済学」も受講していただきたい。 

 

お問合せは同志社大学 各学部・研究科事務室まで
 
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