シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2022年度

(月曜日5講時)
面接/Face-to-face

10260072 

△芸術学特論(2)
Topics in Art Theory (2)
2単位/Unit  秋学期/Fall  今出川/Imadegawa  講義/Lecture

  佐藤 守弘

<概要/Course Content Summary>

1839年に発表された写真術という新たな技術は,人の視覚の様態を根底から覆した。映画,テレビ,コピー,さらにはデジタル・カメラやデジタル・ビデオにいたるまで,全て写真術を応用したものである。本講義では,写真の前史から成立の課程を追い,どのような社会的条件が写真の発明を要請したのか,そしてそれがどのように社会に影響を与えたのかを考えていきたい。次にその歴史を踏まえた上で,写真の理論的な側面にも光を当てていく。写真独特の視覚とは何か,写真は芸術にどのような変化をもたらしたのか,写真は社会をどう変えたのか。そうしたさまざまな疑問を受講生とともに考えていきたい。さらに複製技術,すなわち写真,録音,映画が現代の視覚文化/聴覚文化に及ぼした影響を,さまざまな実例とともに考えていく。

<到達目標/Goals,Aims>

写真と,写真をめぐる文化の歴史について知識を得ることができるようになる 
写真の発明と展開が現代社会にどのような影響を与えているのかについて理解できるようになる 
写真を理解するために役立つさまざまな理論を理解することができるようになる 
複製技術が現代社会に及ぼしている影響について理解することができるようになる 

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) (内容/ Contents) イントロダクション:写真と近代性  (授業時間外の学習/ Assignments) 下記の講義情報ウェブサイト(https://satow-morihiro.hatenablog.com/ 
)を使って,予習・復習を必ずしてください。 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 幾何学的遠近法とイリュージョン  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 遠近法描画装置とカメラ・オブスキュラ  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 写真の発明:ニエプスとダゲール  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) トルボットと『自然の鉛筆』:複製技術としての写真  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 写真の痕跡論:記号論からのアプローチ  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) アイコンとインデックスの混合  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 痕跡的イメージの系譜:影絵・デスマスク・聖顔布  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) ヴァナキュラー写真論:遺影写真を考える  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) 10  (内容/ Contents) 複製技術と現代社会  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) 11  (内容/ Contents) 仏像写真:礼拝と展示  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) 12  (内容/ Contents) 引用・流用・剽窃  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) 13  (内容/ Contents) 複製技術時代の音楽:ダブ,リミックス,ブレイク・ビーツ  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) 14  (内容/ Contents) デジタル写真とネットワーク文化  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) 15  (内容/ Contents) 振り返りとまとめ  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 

受講者と相談の結果,授業計画を変更する可能性もある 
状況により遠隔授業(オンデマンド映像の視聴など)となる可能性もある

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

平常点(出席,クラス参加,グループ作業の成果等)  30%   
期末レポート試験・論文  70%  任意の写真を一点選び,それを丁寧に記述し,講義内容に基づいてそれを分析,解釈するタイプのレポートになる予定。取り上げた対象をしっかりと自分の目で見て,それを論理的に説明できているかどうかが評価のポイントである。 

 

<成績評価結果/Results of assessment>   成績評価の見方について/Notes for assessment

    

登録者数

成績評価(%)

評点
平均値

備考

A B C D F
46 41.3 50.0 0.0 0.0 8.7 0.0 3.2

<参考文献/Reference Book>

ジル・モラ  『写真のキーワード-技術・表現・歴史-』(昭和堂、2001年)
 

ウィリアム・ヘンリー・フォックス・トルボット  『自然の鉛筆』(赤々舎、2016年)
 

ジェフリー・バッチェン  『写真のアルケオロジー』(青弓社、2010年)
 

佐藤守弘  『トポグラフィの日本近代-江戸泥絵・横浜写真・芸術写真-』(青弓社、2011年)
 

<参照URL/URL>

佐藤守弘の講義情報 
 

<備考/Remarks>

あらかじめ担当講師の「○芸術学概論(1)」を履修しておくことが望ましい。 

 

お問合せは同志社大学 各学部・研究科事務室まで
 
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