<概要/Course Content Summary>
※この講義は,オンデマンドでの配信形式になります。各クラスの配信方法については,「備考」をご覧下さい。また,講義に関する連絡については,Duetとe-classを確認するようにして下さい。 この講義は,法学部法律学科の新入生を主な対象として,実定法の背後に存する歴史的・理論的枠組みに触れながら,健全な法的思考を育むことをめざしています。講義は以下の四部構成で進めます。 第一部では,「法と社会」への法哲学的アプローチを紹介します。具体的には,法とは何か,法的思考とは何か,正義とは何か,といったテーマを取り上げます。 第二部では,「法と社会」への法社会学的アプローチを紹介します。具体的には,(1)法を実証的に研究するとはどのようなことなのか,(2)紛争解決制度の社会的役割は何なのか,(3)法システムの中で法律の専門家はどのような機能を果たしているか等の問題を取り上げます。 第三部では,実定法,法制度を支え,正当化してきた法思想史の観点から,「法と社会」にアプローチします。具体的には,イギリスやアメリカの実定法,法制度と法思想の関係について検討します。 第四部では,「法と社会」への「日本法制史」からのアプローチを紹介します。わが国における現行法制度の骨格は,明治期に西欧諸国から「近代法」を継受して以降,様々な歴史的試練を経ることにより形成されて来ました。しかしながら,明治期に西欧法を継受する以前には,こんにちのわが国の法文化の特色を決定付ける様々な「法」が存在していたことを忘れてはいけません。「日本法制史」を主題とするこの講義では,近代法の継受をめぐる諸問題を概観した後に,江戸時代以前に様々な形態で存在していた「法」について,教科書の内容に沿いながら解説していきます。なお,講義資料を必要に応じて「e-class」により配付する予定ですので,各自がダウンロードして教室に持参してください。同時に,教員からの連絡あるいは「DUETによる連絡」を確認するようにして下さい。 本講義を履修する上で,履修を終えておくべき科目や,履修済みまたは平行して履修すべき科目はありません。さらに,講義中に,理解を確かめるために文章を書いてもらうことがありますが,採点には反映しません。
<到達目標/Goals,Aims>
学生が,実定法の背後に存する歴史的・理論的枠組みに触れながら,健全な法的思考を身につけること。
<授業計画/Schedule>
(実施回/ Week)
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(内容/ Contents)
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(授業時間外の学習/ Assignments)
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(実施回/ Week)
第一部 第1回
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(内容/ Contents)
「法と社会」への法哲学的アプローチ イントロダクション:「法と社会」への誘い
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(授業時間外の学習/ Assignments)
講義内容の予習・復習
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(実施回/ Week)
第2回
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(内容/ Contents)
法的思考とは何か
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(授業時間外の学習/ Assignments)
講義内容の予習・復習
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(実施回/ Week)
第3回
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(内容/ Contents)
法とは何か
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(授業時間外の学習/ Assignments)
講義内容の予習・復習
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(実施回/ Week)
第4回
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(内容/ Contents)
正義とは何か
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(授業時間外の学習/ Assignments)
講義内容の予習・復習
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(実施回/ Week)
第二部 第5回
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(内容/ Contents)
「法と社会」への法社会学的アプローチ 法的思考と社会科学的思考
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(授業時間外の学習/ Assignments)
講義内容の予習・復習
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(実施回/ Week)
第6回
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(内容/ Contents)
「法と社会」への法社会学的な分析(1):紛争解決制度について
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(授業時間外の学習/ Assignments)
講義内容の予習・復習
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(実施回/ Week)
第7回
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(内容/ Contents)
「法と社会」への法社会学的な分析(2):法律の専門家について
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(授業時間外の学習/ Assignments)
講義内容の予習・復習
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(実施回/ Week)
第三部 第8回
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(内容/ Contents)
「法と社会」への法思想的アプローチ 陪審制と法思想史
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(授業時間外の学習/ Assignments)
講義内容の予習・復習
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(実施回/ Week)
第9回
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(内容/ Contents)
法の支配と法思想史
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(授業時間外の学習/ Assignments)
講義内容の予習・復習
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(実施回/ Week)
第10回
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(内容/ Contents)
イギリス法と法思想
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(授業時間外の学習/ Assignments)
講義内容の予習・復習
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(実施回/ Week)
第四部 第11回
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(内容/ Contents)
日本の「法と社会」への法制史的アプローチ 日本の近世〜近代における法の世界
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(授業時間外の学習/ Assignments)
講義内容の予習・復習
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(実施回/ Week)
第12回
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(内容/ Contents)
日本の中世〜近世における法の世界(1)
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(授業時間外の学習/ Assignments)
講義内容の予習・復習
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(実施回/ Week)
第13回
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(内容/ Contents)
日本の中世〜近世における法の世界(2)
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(授業時間外の学習/ Assignments)
講義内容の予習・復習
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(実施回/ Week)
第14回
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(内容/ Contents)
日本の前近代(古代〜近世)における法の世界に関する概観
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(授業時間外の学習/ Assignments)
講義内容の予習・復習
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(実施回/ Week)
第15回
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(内容/ Contents)
まとめ
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(授業時間外の学習/ Assignments)
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シラバスに記載されている順序で,各テーマについて説明する予定です。テキストや参考文献のなかで,次回のテーマに関係する部分を読んでおいてください。 講義の進行具合によって,授業計画を変更する可能性があります。
<成績評価基準/Evaluation Criteria>
期末試験
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100%
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講義の全範囲について,内容をしっかり理解できているかを評価します。
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講義に出て,教科書やプリントに即して勉強していただければと思います。期末試験のみにより,100点満点で採点します。 第一部では,講義で扱った内容をしっかり理解できているかを確認する問題を出題します。オンデマンドの講義を視聴し,教科書やノートに即して勉強すれば,十分合格できると思います。 第二部では,原則的に講義内容に基づいて期末試験を出題します.必要に応じて講義資料や講義中に紹介したテキスト,参考資料を参照してください. 第三部では,講義,テキストの内容の理解を問います。講義,レジュメ,テキストをしっかり復習すれば,問題なくお答えいただけると思います。 第四部では,教科書の内容に即して解説を行いますが,解説した内容が理解出来ているかを確認する出題をいたします。復習を丁寧に行って頂くならば容易に解答が出来ると思います。
<成績評価結果/Results of assessment>
成績評価の見方について/Notes for assessment
登録者数 |
成績評価(%) |
評点 平均値 |
備考
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A |
B |
C |
D |
F |
他 |
351 |
90.3 |
6.3 |
2.0 |
0.3 |
1.1 |
0.0 |
3.8 |
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<テキスト/Textbook>
第一部: 長谷川 晃・角田 猛之編 『ブリッジブック法哲学〔第2版〕』 (信山社,2014年)978-4797223491 第二部: 講義の際に指示します。 第三部: 戒能通弘・竹村和也『イギリス法入門-歴史,社会,法思想から見る』 (法律文化社,2018年)ISBN:978-4589039231 第四部: 村上一博=西村安博編 『新版 史料で読む 日本法史』 (法律文化社,2016年, 978-4589037718)を受講前に生協書籍部にて購入しておくこと。受講に際しては必ず持参すること。なお,参考資料を配付する必要がある場合にはe-classを通じて提供しますが,その際には講義の中で指示します。
<参考文献/Reference Book>
第一部: 講義の際に指示します。 第二部: 講義の際に指示します。 第三部: 講義の際に指示します。 第四部: 浅古弘=伊藤孝夫=植田信廣=神保文夫編『日本法制史』(青林書院,2010年) 石井良助 『日本法制史概説(改版)』(創文社,1960年) 水林彪=大津透=新田一郎=大藤修編 『新体系日本史2法社会史』 (山川出版社,2001年) 川嶋四郎 『日本人と裁判-歴史の中の庶民と司法-』(法律文化社,2010年)
<備考/Remarks>
第一部では,授業実施方法はオンデマンドとし,音声を載せたパワーポイントを視聴していただく形式になります。なお,講義資料をDUETで配付しますので,各自でプリントアウトしておいてください。 第二部では,オンデマンド講義を行ないます。講義の資料は講義の開始までにDUETで配信します。質問はe-classのメッセージで受付け,回答します。 第三部では,オンデマンド方式の講義で,レジュメを見ながらZoomで録音したファイルをDuetとe-classで配信します。質問はe-classのメッセージより受け付けます。 第四部では,オンデマンド講義を行いますので,是非視聴してください。必要な資料がある場合にはe-classに貼り付けます。また,連絡がある場合にはDuetで伝達します。
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