シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


19006010-001 

△日本の文化2-1
Japanese Culture 2-1
2単位/Unit  秋学期/Fall  京田辺/Kyotanabe  講義/Lecture

  光川 康雄

<概要/Course Content Summary>

代表的な日本の文化現象を中心に日本の文化(「日本的なるもの」)についての考察を深めていきたい。 
古代~近代における主な文化の現象(思想・風俗など)と文化的な業績(歴史書・文学作品や美術作品・民俗行事など)を手掛かりとして,日本文化史の大きな展開を各テーマにそって“キーワード”で概観する。 
地域的には,京都や滋賀など関西(西日本)から,鎌倉や江戸など(東日本)にも視点を広げていく。 
資料提示型になります。教科書を熟読してください。また,たくさん参考文献をあげます。読書好きで知的好奇心を持っていることが望ましい。 

<到達目標/Goals,Aims>

日本の文化に関する基本的な知識を身につけることができる。 
受講生の自国の文化との比較・検討ができるような視野と,文化交流を学ぶための方法論を理解できるようになる。

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) (内容/ Contents) イントロダクションー日本の文化を学ぶにあたって 
自己紹介 
(授業時間外の学習/ Assignments) 日本文化についての,自分の持っている知識を確認しておきましょう 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 日本文化の時代区分─“富士山(ヤマ)の国”日本の「歴史書」について知る  (授業時間外の学習/ Assignments) 日本文化の大きな流れを理解するために,『本』を探して,それを読みましょう 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 中国大陸や朝鮮半島における文化の受容─漢字・儒教・仏教(・道教)─DVD鑑賞など  (授業時間外の学習/ Assignments) 日本の宗教と中国・韓国との文化交流について考えましょう 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 古都の文化─奈良・京都の歴史と文化財・民俗行事(祇園祭・大文字の送り火)  (授業時間外の学習/ Assignments) 奈良・京都などの民俗行事を見学するという実地踏査をして,日本文化に肌でふれてください 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) “八百万の神々”と“人を祭る”神社─三輪山,出雲大社・伊勢神宮~日光東照宮(~靖国神社へ) ─DVD鑑賞など  (授業時間外の学習/ Assignments) 日本人の宗教観について,他の国々との比較から考察していきましょう 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 西洋人の観た日本─黄金の国ジパング・“お城の文化”(サムライ)・鎖国~黒船来航・開国へ  (授業時間外の学習/ Assignments) 西洋と東洋(日本など)との対比に関する『本』を読みましょう 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 藤原定家『小倉百人一首』と伝統的な公家と学問(教養)─和歌の家元~華道の家元,書道 ─DVD鑑賞など  (授業時間外の学習/ Assignments) 日本の社会と芸能とのかかわりを,現在の伝統文化の鑑賞などを通して理解して欲しい 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 戦国大名の分国法“喧嘩両成敗”~赤穂浪士の仇討ち─“義理と人情”  (授業時間外の学習/ Assignments) 武士についての社会と文化との関係を,戦いと武士という用語から考えていこう 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) “侘び茶”の精神と千利休の茶道─芸道の“家元”・世襲制 ─DVD鑑賞など  (授業時間外の学習/ Assignments) 現在の日本文化の根底にあった「道」の理念について考察を深めましょう 
(実施回/ Week) 10  (内容/ Contents) 『女大学』と女子三従(男尊女卑)の教え─江戸の文学作品などにみる“女”と“家”  (授業時間外の学習/ Assignments) 儒教道徳と日本の女性について,歴史的に考察しよう 
(実施回/ Week) 11  (内容/ Contents) 『葉隠』(山本常朝)にみる“武士道”と切腹─“大和心”と尊王攘夷運動  (授業時間外の学習/ Assignments) サムライと「武士道」の歴史について,関連する『本』を読みましょう 
(実施回/ Week) 12  (内容/ Contents) 国学による古典研究と蘭学(洋学)の積極受容─“伝統と欧化”の相剋  (授業時間外の学習/ Assignments) 江戸時代後期の民衆層の「学び」の姿勢について,考えてみよう 
(実施回/ Week) 13  (内容/ Contents) 近代化の進取の精神─同志社英学校と新島襄 ─DVD鑑賞など  (授業時間外の学習/ Assignments) 同志社の教育と同志社で学ぶ姿勢について,歴史的な背景の中で理解を深めていこう 
(実施回/ Week) 14  (内容/ Contents) 日本の文化を学んで理解したことの要約および質疑応答  (授業時間外の学習/ Assignments) 日本文化の特徴を把握し,興味・関心のあるテーマを見つけ関係『本』を探して読みましょう 
(実施回/ Week) 15 
 
(内容/ Contents) 総括討論・質疑応答  (授業時間外の学習/ Assignments) テーマにあわせて,期末レポートの作成に努めましょう 

受講生諸君からの要望に応じて,1つのテーマを2回にまたがってとりあげる場合もある。受講生の語学力や日本文化についての理解度に応じて一部のテーマを変更する場合もあるかもしれない。また,取り扱うテーマについても,受講生の要望を聞き入れる用意がある。どしどし提案してほしい。春に引き続いての通年での受講を歓迎する。 
受講生の登録人数の増減によって,講義の内容の一部を変更することもあるかもしれない。

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

平常点  10%  授業に出席して,質問や応答,発表や討論への積極的な発言をもとめ,総合的に評価する。 
期末レポート試験  50%  発表や授業内容全般に関するレポートの提出をもとめる。詳細は,最終講義時に指示する。 
中間レポート試験  40%   

講義への積極的な参加の姿勢を,平常点で高く評価する。クラスを明るく楽しいものにする雰囲気づくりに協力してもらいたい。他の国からの留学生同士の交流にも留意してもらえるとありがたい。 
教室の最前列に座ることも,クラスの雰囲気づくりの上では,大きな貢献で大切なことです。積極的に評価します。

<テキスト/Textbook>

光川 康雄・中川 吉晴・井上 智義  『教育の原理-歴史・哲学・心理からのアプローチ-』 (樹村房、2016) 教科書を熟読することが,学習の第一歩です。辞典でわからない用語をきっちり調べておきましょう。「文化」に関連する項目(テーマ)をできるだけ多く音読していきましょう。 

 

1(p12~p57)は重要なので,講義の始まるまでに繰り返し読んでおいてほしい。また,講義の際には,必ず持参すること。

<参考文献/Reference Book>

村井 康彦  『京都史跡見学』(岩波書店(岩波ジュニア新書)、1982)
 

沖田 行司編  『同志社の思想家たち(下巻)』(晃洋書房、2019)光川らが執筆 
 

沖田 行司 編著  『人物で見る日本の教育 第2版』(ミネルヴァ書房、2015)光川らが執筆 
 

笠井 昌昭ら編  『日本思想史辞典』(山川出版社、2009)光川らが執筆 
 

保立 道久  『平安時代-日本の歴史3-』(岩波書店、1999)
 

川村 裕子  『平安女子の楽しい!生活』(岩波書店、2014)
 

沖田 行司  『日本国民をつくった教育 』(ミネルヴァ書房、2017)
 

 

 

小林丈広・高木博志・三枝暁子  『京都の歴史を歩く』(岩波書店、2016)
 

金子 邦秀ら編  『日本史教育に生きる情緒と感性』(教育出版、1987)光川らが執筆 
 

笠井 昌昭ら編  『日本思想史辞典』(山川出版社、2009)光川らが執筆 
 

講義の理解度を高めるためにも,1冊でも多くの本を読むように努力してください。また,日本の文化に関する祭礼行事や,寺院や神社への参詣・参拝に努めるなどの積極性をぜひもって頂きたいと希望します。文化に関わる本を数多く読んでいただけると幸いです。

<備考/Remarks>

講義(レクチャー)だけでなく,受講者の発表(オリエンテーション)や質問,さらに討論(ディスカッション)などによって授業を構成する予定。なお,登録人数の多少や登録者の要望によって講義内容の一部を変更する場合もある。講義時間の前後,週末などを利用して,以下の文化施設への見学も予定している。京都国立博物館,京都市学校博物館,京都文化博物館,大阪歴史博物館,四天王寺,京都御所(京都御苑),北野天満宮,六角堂(頂法寺),広隆寺などの中から一つくらいを考えている。 2~13の内,一回で完結しなかったテーマを2週にまたがってとりあげ,さらに内容を深める場合もある。 

 

お問合せは同志社大学 各学部・研究科事務室まで
 
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