シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


16607003-053 

△京都科目-53 (現代町家論 京都のまちと暮らしを知る)
Studies in Kyoto Culture-53 -Modern-day Machiya : to know towns and lifestyle in Kyoto-
2単位/Unit  秋学期/Fall  今出川/Imadegawa  講義/Lecture

  小島 富佐江 丹羽 結花 惣司 めぐみ

<概要/Course Content Summary>

京都の伝統的な木造住宅である京町家は京都の町並みを形成してきたが,1960年代からビルなどに建て替わり,京都らしい町並みは大きく変容した。近年,京町家の価値は再評価されているが,減少は今も止まらず,一方で飲食店や宿泊施設(ゲストハウス)への活用が急増し,本来の町家のあり方が問われている。このような状況の背景や京町家の成り立ちなどを総合的にとらえることを第一の目的とする。その上で,実際に町家の中に入り,空間を体験すること,利活用の状況調査などを通して,その中にある文化,住まい方などを検証することを第二の目的とする。最終的に京町家本来の居住文化を正しく継承する方策を見いだす。 
担当者はNPO法人(京町家再生研究会)を運営している実務者である。京町家再生研究会は伝統構法で建てられた木造住宅である京町家を地域の特性を踏まえ,現代にふさわしい建物として再生し,次世代に引き継ごうとしているNPOである。建築やまちづくりに関わる研究者や建築家などの専門家や,京町家の住民などにより組織されており,京町家の改修実践や,制度の整備などに関する提言,刊行物やセミナー,シンポジウムなどによる情報発信などに努めている。子供や若い世代を対象にした体験講座など,次世代を育成する活動もおこなっている。 
授業でテーマとしているのは,具体的な京町家を現代にふさわしいかたちで活用するためにどのような企画があり得るのか,提案し,実戦に向けて議論していくことにある。そのために京町家の暮らしがどのようなものであるのか,地域にどのような特性があるのか,見学や専門家の講義などを通じて学ぶ。京町家は住まいであるため,通常公開されているものは少なく,普段は見ることのできない暮らしや建物内部などを見て,体験する機会を得ることができる。 
キーワード 暮らし 継承と活用 ハレとケ もてなし

<到達目標/Goals,Aims>

京都のまちと暮らしを知ることにより,多様な文化への理解度を深めることができる。 
暮らしの中に育まれた知恵と工夫を理解し,継承するべきもの,新しい知恵と工夫を考える力をつける。

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) 1  (内容/ Contents) オリエンテーション 町家とは  (授業時間外の学習/ Assignments) まちと建物の関係について考えておく(1時間) 
(実施回/ Week) 2  (内容/ Contents) 見学 京町家 釜座町町家(学外,中京区)  (授業時間外の学習/ Assignments) 町家のおおよその形を見ておく(1時間) 
(実施回/ Week) 3  (内容/ Contents) まちと町家 高田光雄(ゲスト 京都美術工芸大学建築学科長 京都大学名誉教授)  (授業時間外の学習/ Assignments) 町家の空間の使い方,京都のまちの形を見ておく(1時間) 
(実施回/ Week) 4  (内容/ Contents) 見学 京町家 小島邸または長屋(学外,中京区)  (授業時間外の学習/ Assignments) 前回授業の復習(1時間) 
(実施回/ Week) 5  (内容/ Contents) 町家の多様性(見学のまとめ)  (授業時間外の学習/ Assignments) 町家の違いを自分なりにまとめる(1時間) 
(実施回/ Week) 6  (内容/ Contents) まちの見方  (授業時間外の学習/ Assignments) 京都の伝統的な町並みを調べておく(1〜2時間) 
(実施回/ Week) 7  (内容/ Contents) まちあるきと見学 町家店舗(学外 京都市内)  (授業時間外の学習/ Assignments) 町家店舗を数件見ておく(1〜2時間) 
(実施回/ Week) 8  (内容/ Contents) 町家の活用 宗田好史(ゲスト 京都府立大学副学長)  (授業時間外の学習/ Assignments) 前回授業の復習(1時間) 
(実施回/ Week) 9  (内容/ Contents) 町家の暮らし  (授業時間外の学習/ Assignments) 自分の1年の生活の歳時記を考える(1〜2時間) 
(実施回/ Week) 10  (内容/ Contents) 見学 小島邸 町家のもてなしとは(学外,中京区)  (授業時間外の学習/ Assignments) もてなしについて考える(1時間) 
(実施回/ Week) 11  (内容/ Contents) 町家を活かした企画提案 グループデイスカッション  (授業時間外の学習/ Assignments) 町家を活かした使い方の企画をする(1〜2時間) 
(実施回/ Week) 12  (内容/ Contents) 町家を活かした企画提案 プレゼンテーション  (授業時間外の学習/ Assignments) 町家を活かした使い方の企画をする(1時間) 
(実施回/ Week) 13  (内容/ Contents) まちあるきと見学(お正月の町家)(学外,中京区)  (授業時間外の学習/ Assignments) 年末年始の暮らし方を考える 
(1時間) 
(実施回/ Week) 14  (内容/ Contents) 町家を活かした企画検討  (授業時間外の学習/ Assignments) 企画案をまとめる(1〜2時間) 
(実施回/ Week) 15  (内容/ Contents) 総括 町家を活かした企画案まとめ  (授業時間外の学習/ Assignments) 復習(1時間) 

見学,ゲストの予定については変更する場合もあります。 
講義には学外でのフィールドワークが含まれています。移動時間が必要になります。現地集合,現地解散を予定していますので,前後の授業受講については余裕を持って下さい。 
学外の見学には交通費が必要です。

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

平常点(出席,クラス参加,グループ作業の成果等)  30%  毎回授業後に感想のコメントペーパーを提出させ,それを評価する。  
小レポート  30%  見学会参加後のレポート  
見学した際に感じたことを自分の中で整理し,  
考察も含めて書かれているかどうかを評価する。  
中間レポート試験  20%  まちあるきレポート  
まちあるきした際に感じたことを自分の中で整理し,考察も含めて書かれているかどうかを評価する。  
期末レポート試験・論文  20%  企画プレゼンテーションと総まとめレポート  
講義内容の理解の深度と,学んだことを発展させたものが書かれているかを評価する。  

プレゼンテーションやレポートにより町家に関する理解度を確認する。オリジナリティのある企画を期待する

 

<成績評価結果/Results of assessment>   成績評価の見方について/Notes for assessment

    

登録者数

成績評価(%)

評点
平均値

備考

A B C D F
28 28.6 39.3 28.6 0.0 3.6 0.0 2.9 *

<テキスト/Textbook>

  特になし 

 

<参考文献/Reference Book>

  授業時間内に提示する 

 

<参照URL/URL>

京町家ネット 
 
 

お問合せは同志社大学 各学部・研究科事務室まで
 
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