シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


16600101-358 

△プロジェクト科目2-358 (SDGs世代に贈る!「こどもと社会をつなげるゲーム」デザイン)
Project-based Seminar 2-358
2単位/Unit  秋学期/Fall  京田辺/Kyotanabe  PBL/PBL

  伊藤 圭之 下原 勝憲

このクラスは春学期・秋学期連結科目ですので、春学期の授業も表示しています。

<概要/Course Content Summary>

キーワード:ゲーミフィケーション,シチズンシップ教育,SDGs(※) 
 
 人は「楽しい」か「自分にとって必要」か「その両方」かでしか動きません。 
 
 本プロジェクトは,人を熱中させ,心や行動を大きく動かす「ゲーム」という仕掛け(デザイン)を使い,考察と対話と実践,フィールドワークを通して,こども向けのシチズンシップ教育ゲームの開発を目指すものです。 
 
 「シチズンシップ(教育)」とはあまり聞きなれない言葉かと思いますが,民主主義の基本的なルールを理解して,社会と積極的にかかわろうとする姿勢(シチズンシップ)を育てることです。 
 ようは,「きちんと対話をして」,「自分とつながっている様々な人たち(社会)のことを想像できて」,「何らかのアクションをできる」ようになろうということです。この考え方はSDGsの達成のための大事な要素です。  
 
 大人向けのSDGsゲーム等の社会教育的ゲームや研修用のゲームはたくさんありますが,小学校高学年~中学生程度の社会に興味が出始めた世代にはルールや用語が少し難しいものが多いので,本プロジェクトではこども向けのシチズンシップ教育ゲームの開発に取り組みます。 
 ゲームの種類(ボードゲーム,カードゲーム,RPG,スマホアプリ,ことば遊び・・・)は問いません。皆さんの想像力をフルに発揮してアイデアを出し合い,デザインを決めていきます。 
 せっかくゲームを作るので,授業自体もゲーム実践を交えつつ活発で楽しいものとなるようにしましょう。 
 
 また,本授業は学外の様々なゲストに多数参加していただくクロスセクター(多様な主体がまじりあう)授業スタイルで実施します(すでに本プロジェクトについて,京都市内の学校関係者,行政関係者,企業,ゲームファシリテーターの方等から興味を持っていただいています)。 
 
 担当者は,京都市職員として,市民の市政参加や協働のまちづくりの推進,行政計画の策定の仕事をしながら,市民協働ファシリテーターとして活動し,また,実際のまちづくりのプロジェクトにも関わっています。 
 本授業では,市民の社会参加やまちづくりの観点についてお伝えするとともに,ファシリテーションやワークショップのデザインについても学んでいただきます。 
 
※「Sustainable Development Goals」の略称 
2015年9月の国連において,気候変動,自然災害,生物多様性,紛争,格差の是正などの国内外の課題の解決に向けて掲げられた国際目標(17の目標と169のターゲット) 
2030年までの目標達成に向けて,世界の全ての国・地域の政府だけでなく,更には地方自治体や民間企業等もその達成に向けて取り組むこととされています。

<到達目標/Goals,Aims>

〇課題を発見し解決を考えるプロセスを,デザイン思考で楽しみながら実践できるようになります。 
〇たくさんの対話とワークショップを通し,コミュニケーション力,ワークショップデザイン力,ファシリテーション能力が身につきます。 
〇周りを巻き込みながら協働で課題に取り組めるリーダーシップが身につきます。 
〇教育関係者,行政関係者,企業関係者,他大学関係者…たくさんの人とつながりが得られます。

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) ●春学期 
(実施回/ Week) (1)4月10日  (内容/ Contents) <導入> 
プロジェクト主旨,進め方の共有,自己紹介 
【伊藤・〔下原〕/京田辺】 
(授業時間外の学習/ Assignments) チームビルディング 
(実施回/ Week) (2)4月17日  (内容/ Contents) <イントロダクション1> 
ゲーミフィケーションとは何か?人を動かすしかけについて実際にゲームをしながら体感 
【伊藤・〔下原〕/京田辺】 
(授業時間外の学習/ Assignments) 事前配布資料によりゲームのやり方の予習 
(実施回/ Week) (3)4月24日  (内容/ Contents) <イントロダクション2> 
なんで社会につながらないといけないの?市民の役割や生活と身近な社会のかかわりを学ぶ 
【伊藤・〔下原〕/京田辺】 
(授業時間外の学習/ Assignments) 事前配布資料により自分の生活と社会のかかわりについて考えてくる 
(実施回/ Week) (4)5月8日  (内容/ Contents) <ゴール設定ワークショップ> 
イントロダクションで学んだ感想をシェアしながら,この授業で「何をしたいか?」「どうなりたいか?」ディスカッション 
【(ゲスト・未定)・伊藤・〔下原〕/京田辺】 
(授業時間外の学習/ Assignments) プロジェクト「全体のゴール」と自分「個人のゴール」 
2つのゴールのためにどんなことができるか考える 
 
(実施回/ Week) (5)5月15日  (内容/ Contents) <プロジェクトプランニング> 
前期スケジュール,プロジェクトメンバーの役割決め,事例研究1~3担当チーム決め 
【伊藤・〔下原〕/京田辺】 
(授業時間外の学習/ Assignments) 事例研究1担当チームから次週実施予定ゲームについてアナウンス(授業時間外) 
(実施回/ Week) (6)5月22日  (内容/ Contents) <事例研究1> 
ゲームを選んだメンバーが中心となり,みんなでゲームをして,感想をシェア 
【伊藤・〔下原〕/京田辺】 
(授業時間外の学習/ Assignments) 次週検討のための簡単な分析メモを作成 
(実施回/ Week) (7)5月29日  (内容/ Contents) <事例研究1> 
先週のゲームの分析(面白さ,効果,実施前後の心境の変化,改良できる点,真似したい要素 等) 
【伊藤・〔下原〕/京田辺】 
(授業時間外の学習/ Assignments) 事例研究1担当チームにて分析シート作成 
事例研究2担当チームから次週実施予定ゲームについてアナウンス(授業時間外) 
(実施回/ Week) (8)6月5日  (内容/ Contents) <事例研究2> 
ゲームを選んだメンバーが中心となり,みんなでゲームをして,感想をシェア 
【伊藤・〔下原〕/京田辺】 
(授業時間外の学習/ Assignments) 次週検討のための簡単な分析メモを作成 
(実施回/ Week) (9)6月12日  (内容/ Contents) <事例研究2> 
先週のゲームの分析(面白さ,効果,実施前後の心境の変化,改良できる点,真似したい要素 等) 
【伊藤・〔下原〕/京田辺】 
(授業時間外の学習/ Assignments) 事例研究2担当チームにて分析シート作成 
事例研究3担当チームから次週実施予定ゲームについてアナウンス(授業時間外) 
(実施回/ Week) (10)6月19日  (内容/ Contents) <事例研究3> 
ゲームを選んだメンバーが中心となり,みんなでゲームをして,感想をシェア 
【伊藤・〔下原〕/京田辺】 
(授業時間外の学習/ Assignments) 次週検討のための簡単な分析メモを作成 
(実施回/ Week) (11)6月26日  (内容/ Contents) <事例研究3> 
先週のゲームの分析(面白さ,効果,実施前後の心境の変化,改良できる点,真似したい要素 等) 
【伊藤・〔下原〕/京田辺】 
(授業時間外の学習/ Assignments) 事例研究3担当チームにて分析シート作成 
(実施回/ Week) (12)7月3日  (内容/ Contents) <事例研究まとめワークショップ> 
事例研究を通して見えたもの,本プロジェクトの方向性についてディスカッション 
【(ゲスト・未定)・伊藤・〔下原〕/京田辺】 
(授業時間外の学習/ Assignments) 感想シェア 
(実施回/ Week) (13)7月10日  (内容/ Contents) <プロトタイピング> 
前週までに学んだ内容を元にゲームのプロトタイプ案を検討 
【(ゲスト・未定)・伊藤・〔下原〕/京田辺】 
(授業時間外の学習/ Assignments) 腹案を検討 
(実施回/ Week) (14)7月17日  (内容/ Contents) <まとめ> 
前期の研究結果を中間報告にまとめる準備 
【伊藤・〔下原〕/京田辺】 
(授業時間外の学習/ Assignments) 中間報告資料作成 
(実施回/ Week) (15)7月24日  (内容/ Contents) <クロージング> 
前期ふり返り,後期の流れ説明,夏期休暇期間のワーク説明 
【伊藤・〔下原〕/京田辺】 
(授業時間外の学習/ Assignments) 中間レポート 
(実施回/ Week) ●秋学期 
(実施回/ Week) (1)9月25日  (内容/ Contents) <後期導入> 
後期進め方説明,10月23日の「ゲーム体験イベント」計画 
【伊藤・〔下原〕/京田辺】 
(授業時間外の学習/ Assignments) 夏期休暇期間のワーク共有 
(実施回/ Week) (2)10月2日  (内容/ Contents) <プロジェクトプランニング> 
プロジェクト「全体のゴール」と自分「個人のゴール」の確認,後期スケジュール,フィールドワーク1~3担当チーム決め 
【伊藤・〔下原〕/京田辺】 
(授業時間外の学習/ Assignments) 担当チームごとにフィールドワーク先の検討 
※科目担当者から紹介可能 
(実施回/ Week) (3)10月9日  (内容/ Contents) <ベータ版作成> 
プロトタイプ案に各自の夏期休暇期間ワーク結果を統合し,ベータ版ゲームをデザインする。 
【伊藤・〔下原〕/京田辺】 
(授業時間外の学習/ Assignments) 感想シェア 
(実施回/ Week) (4)10月16日  (内容/ Contents) <内部リハーサル> 
受講生がファシリテーターとなり,受講生同士でゲームの進行リハーサル 
【伊藤・〔下原〕/京田辺】 
(授業時間外の学習/ Assignments) 次週イベント準備 
(実施回/ Week) (5)10月23日  (内容/ Contents) <プレレビュー> 
他プロジェクト科目受講生,ゲーム好き,学校の先生等多様なゲストを招き,ゲーム体験イベント開催。外部の視点から意見をもらう。 
【(ゲスト・未定)・伊藤・〔下原〕/会場未定】 
(授業時間外の学習/ Assignments) 感想シェア 
(実施回/ Week) (6)10月30日  (内容/ Contents) <プレレビュー振り返りワークショップ> 
ゲーム体験イベントを通して見えたもの,ゲームに取り入れたい要素等ディスカッション 
【伊藤・〔下原〕/京田辺】 
(授業時間外の学習/ Assignments) フィールドワーク1担当チームから次週詳細についてアナウンス(授業時間外) 
(実施回/ Week) (7)11月6日  (内容/ Contents) <フィールドワーク1> 
実際のこどもを相手にゲームを実施し,感想・意見をもらう。※学校,塾等こどものいる場所に赴いて実施 
【伊藤・〔下原〕/現地】 
(授業時間外の学習/ Assignments) フィールドワーク1担当チームにて実施結果報告メモ作成 
(実施回/ Week) (8)11月13日  (内容/ Contents) <フィールドワーク1> 
フィールドワークの振り返り(感想・意見の共有,分析) 
【伊藤・〔下原〕/京田辺】 
(授業時間外の学習/ Assignments) フィールドワーク2担当チームから次週詳細についてアナウンス(授業時間外) 
(実施回/ Week) (9)11月20日  (内容/ Contents) <フィールドワーク2> 
実際のこどもを相手にゲームを実施し,感想・意見をもらう。※学校,塾等こどものいる場所に赴いて実施 
【伊藤・〔下原〕/現地】 
(授業時間外の学習/ Assignments) フィールドワーク2担当チームにて実施結果報告メモ作成 
(実施回/ Week) (10)12月4日  (内容/ Contents) <フィールドワーク2> 
フィールドワークの振り返り(感想・意見の共有,分析) 
【伊藤・〔下原〕/京田辺】 
(授業時間外の学習/ Assignments) フィールドワーク3担当チームから次週詳細についてアナウンス(授業時間外) 
(実施回/ Week) (11)12月11日  (内容/ Contents) <フィールドワーク3> 
実際のこどもを相手にゲームを実施し,感想・意見をもらう。※学校,塾等こどものいる場所に赴いて実施 
【伊藤・〔下原〕/現地】 
(授業時間外の学習/ Assignments) フィールドワーク3担当チームにて実施結果報告メモ作成 
(実施回/ Week) (12)12月18日  (内容/ Contents) <フィールドワーク3> 
フィールドワークの振り返り(感想・意見の共有,分析) 
【伊藤・〔下原〕/京田辺】 
(授業時間外の学習/ Assignments) 感想シェア 
(実施回/ Week) (13)1月8日  (内容/ Contents) <フィールドワークまとめワークショップ> 
フィールドワークを通して見えたもの,ゲームデザインとゴールについてディスカッション 
【伊藤・〔下原〕/京田辺】 
(授業時間外の学習/ Assignments) 感想シェア 
(実施回/ Week) (14)1月15日  (内容/ Contents) <ゲーム最終デザインとまとめ> 
ゲームデザインを最終確定し,一年の研究結果を成果報告にまとめる準備 
【伊藤・〔下原〕/京田辺】 
(授業時間外の学習/ Assignments) 成果報告準備 
(実施回/ Week) (15)1月22日  (内容/ Contents) <クロージング> 
全体ふりかえり,今後のゲームの活かし方についてディスカッション 
【伊藤・〔下原〕/京田辺】 
(授業時間外の学習/ Assignments) 最終レポート 

なお,授業計画は受講生と相談の上,内容の回数,順番等が多少変動する場合があります。 
また,フィールドワーク等については,受講生と相談の上,授業講時外に実施する場合があります。

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

平常点(出席,クラス参加等)  20%  授業の出席やチーム作業への参加姿勢を評価します。 
クラスでの発表,ファシリテーションなど  10%  技術は問いませんが,積極的に発言し,人の話を聞こうとする「対話」の姿勢を評価します。 
中間・最終レポート  20%  内容を評価します。 
クラスへの貢献度  20%  プロジェクト「全体のゴール」にどれだけ自覚的に自分の役割を果たせたかを評価します。 
個人目標  20%  「個人のゴール」をしっかり設定し,常に意識して活動できていたかを評価します。 
成果報告会の評価  10%  内容と貢献度を評価します。 

全体として,積極的な参加と,課題,目標意識をしっかり持って取り組んでいただきたいと思っています。

<備考/Remarks>

テキスト,参考文献は指定しません。必要に応じてプリント,参考URL等を配付します。 

 

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