シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


16016601-002 

△数学2-2 (ランダム・ウォークとその応用)
Mathematics 2-2 -Random Walk and its Application-
2単位/Unit  秋学期/Fall  京田辺/Kyotanabe  講義/Lecture

  竹山 理

<概要/Course Content Summary>

 数直線上の原点から出発し,コインを投げて表がでれば右に1歩(+1),裏が出れば左に1歩(-1)ずつ移動を繰り返す。これをランダム・ウォーク(乱歩)という。ちょうど酔っぱらいの足どりのようなので酔歩と呼ぶこともある。では,原点にある家を出発した酔っぱらいは,はたして家に帰ることができるだろうか。ランダム・ウォークは最も単純な確率過程であるが,多くの興味深い性質をもっている。これらの性質を導出するにも,またランダム・ウォークに関する具体的な問題を取り扱うにも,確率論の基礎的な事項が必要になる。この授業ではこれらの基礎的な事項を併せて学習し,初等確率論への入門としたい。

<到達目標/Goals,Aims>

(1)確率論の基礎事項を理解して,ランダム・ウォークに関する確率と期待値を計算できるようになる。 
(2)ランダム・ウォークに関する基本的な性質を理解して,具体的な問題解決に適用できるようになる。 
(3)ランダム・ウォークに関する極限定理の導出過程を理解して,具体的な問題解決に活用できるようになる。

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) 1  (内容/ Contents) 投票問題(1) 開票過程をモデル化した道を定義する 
 
(授業時間外の学習/ Assignments) 授業内容の復習 
(実施回/ Week) 2  (内容/ Contents) 投票問題(2) 鏡像原理で道の個数を数える 
 
(授業時間外の学習/ Assignments) 提出課題1 
(実施回/ Week) 3  (内容/ Contents) 確率変数と確率分布,代表的な離散分布  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業内容の復習 
(実施回/ Week) 4  (内容/ Contents) 対称なランダム・ウォークを構成し,到達確率を計算する 
 
(授業時間外の学習/ Assignments) 授業内容の復習 
(実施回/ Week) 5  (内容/ Contents) 対称なランダム・ウォークが初めて原点に戻る確率  (授業時間外の学習/ Assignments) 提出課題2 
(実施回/ Week) 6  (内容/ Contents) 対称なランダム・ウォークがいつかは原点に戻る確率  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業内容の復習 
(実施回/ Week) 7  (内容/ Contents) 対称なランダム・ウォークが最後に原点に戻る時刻の分布 
 
(授業時間外の学習/ Assignments) 授業内容の復習 
(実施回/ Week) 8  (内容/ Contents) 対称なランダム・ウォークの逆正弦法則  (授業時間外の学習/ Assignments) 提出課題3 
(実施回/ Week) 9  (内容/ Contents) 確率変数の期待値と確率母関数の定義と具体例  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業内容の復習 
(実施回/ Week) 10  (内容/ Contents) 数列の生成関数と一般2項係数の定義と具体例 
 
 
(授業時間外の学習/ Assignments) 授業内容の復習 
(実施回/ Week) 11  (内容/ Contents) 生成関数と一般2項展開定理をランダム・ウォークの確率計算に応用する 
 
(授業時間外の学習/ Assignments) 提出課題4 
(実施回/ Week) 12  (内容/ Contents) 境界条件のあるランダム・ウォークとギャンブラーの破産問題 
 
(授業時間外の学習/ Assignments) 授業内容の復習 
(実施回/ Week) 13  (内容/ Contents) 非対称なランダム・ウォークの構成と到達確率  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業内容の復習 
(実施回/ Week) 14  (内容/ Contents) 非対称なランダム・ウォークがいつかは原点に戻る確率 
 
(授業時間外の学習/ Assignments) 提出課題5 
(実施回/ Week) 15  (内容/ Contents) 講義内容を総合的に確認する問題演習  (授業時間外の学習/ Assignments) 確認問題の復習 

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

平常点(出席)と提出課題  50%  提出課題の解答内容から,授業の理解度を評価 
期末レポート(授業内試験)  50%  <到達目標>の3項目の達成度を評価 

<テキスト/Textbook>

テキストは使用せず,プリント(ノート,練習,課題)を配布します。

<参考文献/Reference Book>

W・フェラー  『確率論とその応用Ⅰ(上)(下)』(紀伊国屋書店、1961)原書第2版の翻訳ですが,残念ながら絶版のようです。 
 

William Feller , An Introduction to Probability Theory and its Applications, Volume 1 ,  Third Edition .   (Wiley, 1970) .  ISBN:0471257117 

 

 

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