シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


16002335-054 

△宗教学(2)-54 (近代日本の宗教思想【大正・昭和編】)
Religion (2)-54 -Religious thoughts in Modern Japan : The Taisho and Showa era-
2単位/Unit  秋学期/Fall  今出川/Imadegawa  講義/Lecture

  喜多 源典

<概要/Course Content Summary>

 日本の近代化は,さまざまな長い固有の伝統を担いながら,日本がいかに西洋と対決しようと試みたかの歴史であったと言えるだろう。東西文化の出会いと葛藤という時代の中で,近代日本の思想家たちは東洋の伝統的な宗教や思想の立場に立ちつつ,欧米諸国から移入されてくるキリスト教や西洋思想の受容と批判をくり返しながら独自の宗教思想を模索していった。 
 本講義では,大正期から昭和期までの日本の思想家たち(主に西田幾多郎と西田から様々な影響を受けた思想家たち)を取り上げる。彼らが東西の宗教や思想の対決を通じて,また明治期の宗教や思想の影響も受けながら,どのような独自の宗教思想を生み出していったのか,その思索の展開に迫っていきたい。 

<到達目標/Goals,Aims>

近代日本における大正・昭和期の宗教思想が,東西の思想・宗教の出会いと葛藤を通じてどのように生み出されていったのかを理解し,その概要についての基礎的知識を得る。 
近代日本の宗教思想と自分自身の考えを突き合わせることにより,自身の考えを深める。 

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) 1  (内容/ Contents) オリエンテーション  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義中に配布したプリントと言及した文献を読む。 
(実施回/ Week) 2  (内容/ Contents) 明治期の宗教思想の概要①  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義中に配布したプリントと言及した文献を読む。 
(実施回/ Week) 3  (内容/ Contents) 明治期の宗教思想の概要②  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義中に配布したプリントと言及した文献を読む。 
(実施回/ Week) 4  (内容/ Contents) 西田幾多郎① ―主客未分の「純粋経験」  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義中に配布したプリントと言及した文献を読む。 
(実施回/ Week) 5  (内容/ Contents) 西田幾多郎② ―矛盾の現実世界(歴史的世界)に生きる自己  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義中に配布したプリントと言及した文献を読む。 
(実施回/ Week) 6  (内容/ Contents) 西田幾多郎の思想と課題  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義中に配布したプリントと言及した文献を読む。 
(実施回/ Week) 7  (内容/ Contents) 鈴木大拙① ―禅思想と西洋への伝達  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義中に配布したプリントと言及した文献を読むことと「中間レポート」の作成準備。 
(実施回/ Week) 8  (内容/ Contents) 鈴木大拙② ―大拙・西田の禅思想と「マインドフルネス」  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義中に配布したプリントと言及した文献を読むことと「中間レポート」の作成準備。 
(実施回/ Week) 9  (内容/ Contents) 柳宗悦① ―「民藝」運動とその思想  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義中に配布したプリントと言及した文献を読む。 
(実施回/ Week) 10  (内容/ Contents) 柳宗悦② ―「民藝」思想の現代的展開  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義中に配布したプリントと言及した文献を読む。 
(実施回/ Week) 11  (内容/ Contents) 滝沢克己 ―キリスト教と「インマヌエルの哲学」  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義中に配布したプリントと言及した文献を読む。 
(実施回/ Week) 12  (内容/ Contents) 滝沢克己の思想と課題  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義中に配布したプリントと言及した文献を読む。 
(実施回/ Week) 13  (内容/ Contents) 三木清 ―西田哲学批判とマルクス主義と親鸞  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義中に配布したプリントと言及した文献を読む。 
(実施回/ Week) 14  (内容/ Contents) 三木清の思想と課題  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義中に配布したプリントと言及した文献を読むことと「期末レポート」の作成準備。 
(実施回/ Week) 15  (内容/ Contents) 総括  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義中に配布したプリントと言及した文献を読むことと「期末レポート」の作成準備。 

授業計画は,進捗状況や受講者の理解度や興味・関心に応じて適宜変更する可能性があります。

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

平常点  30%  出席と毎回の講義後に提出するコメントカードの内容 
中間レポート  30%  講義で取り上げた内容を受講者自らの関心・興味や経験などと関連づけて考察し,それを論理的に説得力をもって論述表現できているか。  
期末レポート  40%  講義で取り上げた内容を踏まえて,受講者自らの視点で考察し,それを論理的に説得力をもって論述表現できているか。 

中間レポートと期末レポートの両方を提出していない者は,単位評価の対象とせず不合格とします。

 

<成績評価結果/Results of assessment>   成績評価の見方について/Notes for assessment

    

登録者数

成績評価(%)

評点
平均値

備考

A B C D F
83 10.8 28.9 16.9 20.5 22.9 0.0 1.8

<テキスト/Textbook>

テキストは特に使用せず,講義中にレジュメ・資料を配布します。

<参考文献/Reference Book>

常俊宗三郎  『日本の哲学を学ぶ人のために』(世界思想社、1998年)ISBN:4790707148 
 

藤田正勝  『日本近代思想を学ぶ人のために』(世界思想社、1997年)ISBN:479070663X 
 

末木文美士  『思想としての近代仏教』(中央公論新社、2017年)ISBN:4121100301 
 

大峯顕  『西田哲学を学ぶ人のために』(世界思想社、1996年)ISBN:4790705846 
 

浅見洋  『西田幾多郎とキリスト教の対話』(朝文社、2000年)ISBN:4886951538 
 

上田閑照・岡村美穂子  『鈴木大拙とは誰か』(岩波現代文庫、2002年)ISBN:4006000804 
 

中見真理  『柳宗悦-「複合の美」の思想-』(岩波新書、2013年)ISBN:4004314356 
 

前田保  『滝沢克己の哲学』(創言社、2011年)ISBN:4881465848 
 

田中久文・藤田正勝・室井美千博  『再考 三木清-現代の問いとして-』(昭和堂、2019年)ISBN:4812218314 
 

その他の参考文献については,授業中に適宜指示します。

<備考/Remarks>

秋学期に「宗教学(2)」を受講予定の方には,春学期の「宗教学(1)」を受講することをおすすめします。 

 

お問合せは同志社大学 各学部・研究科事務室まで
 
Copyright(C) 2020 Doshisha University All Rights Reserved. 無断転載を禁止します。