シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


16000229-051 

△メタ言語文化論2-51 (考える人の百科事典、辞書 ~創作活動、レポート執筆に役立てる~)
Theory in Language and Culture 2-51 -Ideologies in the encyclopedias and the dictionaries ~their history and coexistence with the internet~---
2単位/Unit  秋学期/Fall  今出川/Imadegawa  講義/Lecture

  平尾 浩一

<概要/Course Content Summary>

(※)2020年度から,成績評価基準が変わります。登録に際しては,下記の「成績評価基準」に書かれた【注意】を読んで下さい。 
(※)条件を満たさないレポートを提出した場合は,単位になりません。 
 
 
 町や大学の図書館には国内外の百科事典,辞書(事典と辞書の区別は曖昧なものです)が揃っています。そしてそれらを机に置いて調べものをしている人々がいます。インターネット検索で手間をかけることなく情報を入手できる今日なお事典・辞典は必要とされているのです。 
 図書館の「参考図書コーナー」を覗いてみれば,多様な事典・辞書の類があることに驚かされます。国,時代が異なるだけではなく,視点も様々です。『死の百科事典』,『音の百科事典』,『コーヒー事典』,『逆引き広辞苑』,その他,諸々。 
 百科事典・辞書はある国,ある時代,ある集団の世界観を写す鏡です。 
 
 日本には未だ「百科事典学,辞書学」は無いといって良いでしょう。欧米では1960年代後半に事典・辞書の編纂法や歴史を研究するLexicography(英語)が興り,文化人類学,言語学,歴史学などから多角的にアプローチすることによって急速に発展しました。 
 同時に20世紀後半には,世界的に百科事典・辞書の新時代が到来します。19世紀から20世紀にかけて主流となった「情報量と機能性」を誇る著作に対抗して,項目を厳選して「論述」を載せる前近代型の事典・辞書が復活し,この流れは21世紀に発展します(日本でも平凡社,小学館,丸善,その他の大手出版社による新しい試みが相次ぎます)。 
 
 一般に百科事典・辞書は「参照」されるものと考えられているようですが,実際にそれらの著作を手に取って読み,比較してみれば,それらが思想性,文学性に富んだ「読書」の対象であることに気づきます。 
 この授業では,国内外のさまざまな事典・辞書に触れます(講義の説明においては,百科事典をより多く扱うでしょう)。そしてインターネットに代表される「情報過多」,さらに「専門分化」が深刻化した社会における,その役割を考察します。 
 
 毎回の講義に加えて,講義内容に関する簡単な発表をして頂きたいのですが,今年は難しいかも知れませんね。 
 
 実際に図書館にて事典や辞書を手にして頂くこと,それらをレポートや論文,その他の創作活動に上手く役立てて頂くことを主目的として進めます。

<到達目標/Goals,Aims>

インターネットが普及した今日の情報社会において,事典・辞書のもつ役割を理解しましょう。 
そして論文やレポート,その他の創造的な活動に役立てるようにしましょう。

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) (内容/ Contents) オリエンテーション,イントロダクション~「事典」と「辞書」の曖昧な境界について~  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 事典・辞書の「序文」を読む  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) さまざまな事典・辞書の比較(1)  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) さまざまな事典・辞書の比較(2)  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 百科事典における「索引」の重要性(1)  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 百科事典における「索引」の重要性(2)  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 五十音順またはアルファベット順の事典・辞書と,その他の試み(1)  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 五十音順またはアルファベット順の事典・辞書と,その他の試み(2)  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 西洋百科事典(辞書)の小史「古代~中世」  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習 
(実施回/ Week) 10  (内容/ Contents) 西洋百科事典(辞書)の小史「ルネッサンス期」  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習 
(実施回/ Week) 11  (内容/ Contents) 西洋百科事典(辞書)の小史「近代」  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習 
(実施回/ Week) 12  (内容/ Contents) 西洋百科事典(辞書)の小史「19世紀以降の主流」  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習 
(実施回/ Week) 13  (内容/ Contents) 西洋百科事典(辞書)の小史「20世紀後半からの新傾向」  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習 
(実施回/ Week) 14  (内容/ Contents) 事典・辞書と情報科学,インターネット  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習 
(実施回/ Week) 15  (内容/ Contents) まとめ  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習 

以上の授業計画の中のテーマおよび進度は,講義を進めながら変更する可能性があります。

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

平常点(出席,クラス参加,グループ作業の成果等)  20%  学期中にDUET上でコメント(講義内容,進行などについて)の提出を求めます。 
提出時期は,DUETで指示しますので,従って下さい。 
期末レポート試験・論文  80%  講義内容を踏まえて,独自の意見を盛り込んで下さい。 
 
【注意】図書館等でコピーした事典・辞書の資料が添付されていないレポートは,受け付けません。 
インターネットの事典,辞書は対象外です。 

以上は,成績評価の大まかな目安です。 
 
【注意】図書館等でコピーした事典・辞書の資料が添付されていないレポートは,受け付けません。 
インターネットの事典,辞書は対象外です。

 

<成績評価結果/Results of assessment>   成績評価の見方について/Notes for assessment

    

登録者数

成績評価(%)

評点
平均値

備考

A B C D F
281 45.2 21.0 5.3 1.8 26.7 0.0 2.6

<テキスト/Textbook>

  テキストは使用しません。適宜,資料を用意します。 

 

<参考文献/Reference Book>

参考文献は,授業内で紹介していきます。

 

お問合せは同志社大学 各学部・研究科事務室まで
 
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