シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


16000223-052 

△国際教養基礎論2-52 (ロマン主義期ドイツの翻訳思想)
Introduction to World Cultures 2-52 -German Thoughts on Translation-
2単位/Unit  秋学期/Fall  今出川/Imadegawa  講義/Lecture

  三ツ木 道夫

<概要/Course Content Summary>

ドイツ語圏を中心にすえて,西欧の翻訳に関する思想を紹介する。16世紀のM.ルターの聖書翻訳の思想,古典文献学者だったFr.ニーチェの翻訳思想,さらには批評家W.ベンヤミン,20世紀の聖書翻訳者F.ローゼンツヴァイク,作家哲学者へルマン・ブロッホのエッセイなどである。また理論や理屈の説明に終始しないために,出来る限り実際の翻訳を見てもらいたい。ルターの聖書翻訳はもちろんだが,翻訳家フォスのホメロス,詩人ヴィーラント,A.シュレーゲルのシェイクスピア,狂詩人ヘルダーリンのソフォクレスなどである。受講生には,積極的に日本語訳を参照しておいてもらいたい。

<到達目標/Goals,Aims>

翻訳の方法を歴史的に観ることで,優れた翻訳が直訳vs意訳といった二項対立ではなく,翻訳者が置かれた歴史的な状況との葛藤から生み出された成果であることがわかるようになる。さらに翻訳という言語行為がその葛藤を超出するものであることがわかるようになる。

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 序論:萩原朔太郎の翻訳論からシュライアーマハーへ  (授業時間外の学習/ Assignments) 配布プリントなどから要点を抜き出し文章化する。1時間 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 聖書翻訳者の言葉:聖ヒエロニュムスからルターへ  (授業時間外の学習/ Assignments) 配布プリントなどから要点を抜き出し文章化する。1時間 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) ルター聖書の前後  (授業時間外の学習/ Assignments) 配布プリントなどから要点を抜き出し文章化する。1時間 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) ドイツ古典派と翻訳:W.フンボルト 
悲劇作家アイスキュロス「アガメムノーン」序論 
(授業時間外の学習/ Assignments) 配布プリントなどから要点を抜き出し文章化する。1時間 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) ドイツ古典派と翻訳:J.W.v.ゲーテ 1  (授業時間外の学習/ Assignments) 配布プリントなどから要点を抜き出し文章化する。1時間 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) ドイツ古典派と翻訳:J.W.v.ゲーテ 2  (授業時間外の学習/ Assignments) 配布プリントなどから要点を抜き出し文章化する。1時間 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) ゲーテはどう日本語訳されたのか 
小説「若きウエルテルの悩み」の翻訳から 
 
(授業時間外の学習/ Assignments) 配布プリントなどから要点を抜き出し文章化する。1時間 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) F.ヘルダーリンの訳業:ヘルダーリンとゲオルゲ派  (授業時間外の学習/ Assignments) 配布プリントなどから要点を抜き出し文章化する。1時間 
(実施回/ Week) (内容/ Contents)  
ドイツ・ロマン派と翻訳:ゾルガーの古典悲劇翻訳 1 
(授業時間外の学習/ Assignments) 配布プリントなどから要点を抜き出し文章化する。1時間 
(実施回/ Week) 10  (内容/ Contents) ドイツ・ロマン派と翻訳:ゾルガーの古典悲劇翻訳 2 
 
(授業時間外の学習/ Assignments) 配布プリントなどから要点を抜き出し文章化する。1時間 
(実施回/ Week) 11  (内容/ Contents) ロマン派と翻訳:シュライアーマハーのアカデミー講義1  (授業時間外の学習/ Assignments) 配布プリントなどから要点を抜き出し文章化する。1時間 
(実施回/ Week) 12  (内容/ Contents) ロマン派と翻訳:シュライアーマハーのアカデミー講義2 
 
(授業時間外の学習/ Assignments) 配布プリントなどから要点を抜き出し文章化する。1時間 
(実施回/ Week) 13  (内容/ Contents) ロマン派と翻訳:シュライアーマハーのアカデミー講義3 
 
(授業時間外の学習/ Assignments) 配布プリントなどから要点を抜き出し文章化する。1時間 
(実施回/ Week) 14  (内容/ Contents) 翻訳とナショナリズム:古典文献学者ヴィラモーヴィッツ  (授業時間外の学習/ Assignments) 配布プリントなどから要点を抜き出し文章化する。1時間 
(実施回/ Week) 15  (内容/ Contents) 翻訳と文化の生命力:ニーチェの場合  (授業時間外の学習/ Assignments) 小論文作成準備 時間は各人の選んだテーマにより異なる。 

受講生数およびその理解度によっては,講義計画を変更する場合がある。またオンライン授業という制約から,ドイツの翻訳思想を総花的に紹介するのではなく,ロマン主義期の翻訳論を中心に据えた。むろん,ベンヤミンなどのユダヤ系思想家との関連も紹介していく。

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

平常点(出席,クラス参加,グループ作業の成果等)  50%  コメント・ペーパーの提出(5点×10回) 
期末レポート試験・論文  50%  小論文の作成 

講義の最後の15分を使って執筆,提出してもらうコメント・ペーパーは内容により(A/B/C)の評価。小論文は書誌情報の正確さ,論文の結構(構成),受講生が新たに獲得した視点などから判断する。

 

<成績評価結果/Results of assessment>   成績評価の見方について/Notes for assessment

    

登録者数

成績評価(%)

評点
平均値

備考

A B C D F
47 44.7 4.3 0.0 0.0 51.1 0.0 1.9

<テキスト/Textbook>

三ツ木道夫(編訳)  『思想としての翻訳-ゲーテからベンヤミン,ブロッホまで-』第2版  (白水社、2009) ISBN:978-4-560-02477-5  両校地の図書館に収蔵されています。 

 

<参考文献/Reference Book>

柳父章  『翻訳語成立事情』(岩波書店、1982)ISBN:9784004201892 翻訳と日本語の関係をじっくり考えてみたい人にはオススメの書籍です。 
 

 

お問合せは同志社大学 各学部・研究科事務室まで
 
Copyright(C) 2020 Doshisha University All Rights Reserved. 無断転載を禁止します。