シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


16000012-055 

△キリスト教と人間2-55 (新約聖書の視点から)
Christianity and A Human Being 2-55 -From the Viewpoint of the New Testament-
2単位/Unit  秋学期/Fall  今出川/Imadegawa  講義/Lecture

  竹ヶ原 政輝

<概要/Course Content Summary>

 この講義では,キリスト教の正典である新約聖書の内容を概観しつつキリスト教誕生の経緯と初期キリスト教の思想についての基礎的な知識を学ぶ。キリスト教の信仰の対象であり,その教えや価値観の基盤となっているイエス・キリストの思想と行動および初期の教会の歩みについて知ることでキリスト教への理解を深めると共に,聖書と聖書にまつわる伝承が後の時代の人間の発想や精神活動に与えた影響について,様々な芸術・文化・サブカルチャーに見られるキリスト教的要素の紹介も交えつつ,聖書という言わば古代の文書の現代的意義について考える。 
 なおこの講義は,同志社大学において初めてキリスト教に接する学生を主な対象として行う導入的な位置づけのクラスである。 
 新約聖書をテキストとして行う講義であるので,受講生は聖書(旧約・新約)を入手して授業に臨むこと。また,本講義は春学期開講の「旧約聖書とキリスト教(現代の視点からの学び)」(※2016 年度以前生は「キリスト教と人間1(旧約聖書の視点から)」と合わせて履修することが望ましい。 
 受講生には毎回授業に関する短いコメントの提出を求める。  
 現役の牧師としてキリスト教会での実務経験を有する教員が,現代の教会の在りようや現代のクリスチャンと聖書などのトピックについて解説する。

<到達目標/Goals,Aims>

 キリスト教主義大学である同志社大学の建学の精神の基であるキリスト教についての基礎的理解を得ると共に,受講者が新約聖書における様々な思想や価値観を自らの生き方や考え方の省察や,現代社会の洞察に活用できるようになることを目標とする。

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) (内容/ Contents) オリエンテーション 
 担当者の紹介,授業の進め方,評価方法に関するガイダンス,その他 
(授業時間外の学習/ Assignments) 予習:シラバスで指示されている教科書類を入手しておく 
復習:授業で説明のあった授業計画,評価方法について再度,確認しておく(1 時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 旧約から新約へ 預言の成就 
 旧約聖書と新約聖書の違い,聖書とキリスト教の関係,イエス・キリストについて,マタイによる福音書1章~2章他 
(授業時間外の学習/ Assignments) 予習:前回授業で指示された聖書およびテキストの箇所を読んでおく 
復習:授業で触れた聖書およびテキストの箇所を再度,精読した上,授業を振り返り担当者にコメントを送る(1 時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) イエスの教え① 山上の説教 
 イエスの説教からイエスの思想を解説,マタイによる福音書3章~7章他 
(授業時間外の学習/ Assignments) 予習:前回授業で指示された聖書およびテキストの箇所を読んでおく 
復習:授業で触れた聖書およびテキストの箇所を再度,精読した上,授業を振り返り担当者にコメントを送る(1 時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) イエスのいやし 奇跡物語 
 福音書に見られるイエスの奇跡の意味を解説,マタイによる福音書8章~9章他 
(授業時間外の学習/ Assignments) 予習:前回授業で指示された聖書およびテキストの箇所を読んでおく 
復習:授業で触れた聖書およびテキストの箇所を再度,精読した上,授業を振り返り担当者にコメントを送る(1 時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) イエスの弟子たち 十二使徒 
 イエスの周辺の人物について解説,マタイによる福音書10章~12章他 
(授業時間外の学習/ Assignments) 予習:前回授業で指示された聖書およびテキストの箇所を読んでおく 
復習:授業で触れた聖書およびテキストの箇所を再度,精読した上,授業を振り返り担当者にコメントを送る(1 時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) イエスの教え② たとえ話 
 イエスの特徴的な教えであるたとえ話の意味について解説,マタイによる福音書13章~15章他 
(授業時間外の学習/ Assignments) 予習:前回授業で指示された聖書およびテキストの箇所を読んでおく 
復習:授業で触れた聖書およびテキストの箇所を再度,精読した上,授業を振り返り担当者にコメントを送る(1 時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) イエスの歩み① エルサレムへ 
 イエスと弟子たちのエルサレムまでの歩みを解説,マタイによる福音書16章~20章他 
(授業時間外の学習/ Assignments) 予習:前回授業で指示された聖書およびテキストの箇所を読んでおく 
復習:授業で触れた聖書およびテキストの箇所を再度,精読した上,授業を振り返り担当者にコメントを送る(1 時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) イエスの歩み② エルサレムにて 
 イエスのエルサレムでの行動を解説,マタイによる福音書21章~25章他 
(授業時間外の学習/ Assignments) 予習:前回授業で指示された聖書およびテキストの箇所を読んでおく 
復習:授業で触れた聖書およびテキストの箇所を再度,精読した上,授業を振り返り担当者にコメントを送る(1 時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) イエスの死 裏切りと十字架 
 イエスが十字架にかけられる経緯を解説,マタイによる福音書26章~27章他 
(授業時間外の学習/ Assignments) 予習:前回授業で指示された聖書およびテキストの箇所を読んでおく 
復習:授業で触れた聖書およびテキストの箇所を再度,精読した上,授業を振り返り担当者にコメントを送る(1 時間) 
(実施回/ Week) 10  (内容/ Contents) イエスの復活 空の墓 
 イエスの十字架上の死と復活の意味について解説,マタイによる福音書28章他 
(授業時間外の学習/ Assignments) 予習:前回授業で指示された聖書およびテキストの箇所を読んでおく 
復習:授業で触れた聖書およびテキストの箇所を再度,精読した上,授業を振り返り担当者にコメントを送る(1 時間) 
(実施回/ Week) 11  (内容/ Contents) 教会の誕生と発展 使徒言行録 
 イエスの弟子たちの活動および初期の教会の様子を解説,使徒言行録前半他 
(授業時間外の学習/ Assignments) 予習:前回授業で指示された聖書およびテキストの箇所を読んでおく 
復習:授業で触れた聖書およびテキストの箇所を再度,精読した上,授業を振り返り担当者にコメントを送る(1 時間) 
(実施回/ Week) 12  (内容/ Contents) キリスト教の形成 パウロの手紙他 
 教会の活動とパウロの働きについて解説,使徒言行録後半およびローマの信徒への手紙,コリントの信徒への手紙他 
(授業時間外の学習/ Assignments) 予習:前回授業で指示された聖書およびテキストの箇所を読んでおく 
復習:授業で触れた聖書およびテキストの箇所を再度,精読した上,授業を振り返り担当者にコメントを送る(1 時間) 
(実施回/ Week) 13  (内容/ Contents) 「世界」の終わり ヨハネの黙示録 
 キリスト教の終末論について解説,ヨハネの黙示録他 
(授業時間外の学習/ Assignments) 予習:前回授業で指示された聖書およびテキストの箇所を読んでおく 
復習:授業で触れた聖書およびテキストの箇所を再度,精読した上,授業を振り返り担当者にコメントを送る(1 時間) 
(実施回/ Week) 14  (内容/ Contents) キリスト教とは何か 
 新約聖書の文書の中に見られるキリスト教的価値観について解説,新約聖書後半に集められた書簡の紹介 
(授業時間外の学習/ Assignments) 予習:前回授業で指示された聖書およびテキストの箇所を読んでおく 
復習:授業で触れた聖書およびテキストの箇所を再度,精読した上,授業を振り返り担当者にコメントを送る(1 時間) 
(実施回/ Week) 15  (内容/ Contents) 総括 
 振り返り・総括 
(授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習:講義全体を振り返り,知識の定着に努める(1時間) 

・授業計画は適宜変更する可能性がある。 
・10月または11月に行われるDoshisha Spirit Weekの公開講演を講義の一環として行う場合があるので出席すること。

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

平常点(出席,クラス参加,グループ作業の成果等)  15%  教室での出席は取らないが,毎回,授業後にe-mailで担当者に感想,質問等のコメントを提出する。授業に対し積極的な姿勢が見られるコメントは評価する。 
中間レポート試験  40%  授業内容を踏まえたレポート試験を行う。聖書やキリスト教に関する正しい知識を問うと言うよりは,与えられた課題に対し,自分で考えた跡が見られるかどうかを評価の基準とする。 
期末レポート試験・論文  45%  授業の内容に関するレポート試験を行う。必須の知識が身についているかの確認と共に,授業全体を通して考えたことなどを問う。 
特記事項    チャペル・アワー(奨励)についての任意レポートも評価の参考として考慮する(3回まで)。 

 毎回,授業内容に関するコメントの提出を求める。感想・疑問などを担当者にe-mailで送信すること。「今回の授業で取り上げられた〇〇の内容は,現代における××の問題と重なっているように感じられた」など,授業に積極的に参加している姿勢が見られるコメントは評価する。「今回は〇〇について学んだ」といった,その日のテーマのみのコメントは評価しない。 
 中間レポート作成要項を別途配布するので,その要項に従ってレポートを作成し,提出すること。聖書やキリスト教に関する正しい知識を問うと言うよりは,与えられた課題に対し,自分で考えた跡が見られるかどうかを評価の基準とする。 
 期末レポート試験は,授業の内容について必須の知識が身についているかの確認と共に,授業全体を通して考えたことなどを問う。

 

<成績評価結果/Results of assessment>   成績評価の見方について/Notes for assessment

    

登録者数

成績評価(%)

評点
平均値

備考

A B C D F
52 13.5 30.8 34.6 3.8 17.3 0.0 2.2 *

<テキスト/Textbook>

  『聖書-新共同訳-(旧約・新約)』 (日本聖書協会)

 

越川弘英  『新約聖書の学び』 (キリスト新聞社、2016)

 

他の訳の聖書を既に所持している者はそれでも可。ただし,講義の基本テキストは新共同訳とする。

<参考文献/Reference Book>

クラスにおいて紹介する。

<備考/Remarks>

担当者との連絡は,e-mail(sk114563@mail.doshisha.ac.jp)およびe-classを利用して行うことができる。また,学期中の金曜日は京田辺校地チャプレンとして勤務している。 

 

お問合せは同志社大学 各学部・研究科事務室まで
 
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