シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


15010080-054 

△道徳教育の理論と実践-54
Moral Education:Theory and Practice-54
2単位/Unit  秋学期/Fall  今出川/Imadegawa  講義/Lecture

  黒田 忠一

<概要/Course Content Summary>

本講義は,教職課程の中でも「道徳,総合的な学習の時間等の指導法及び生徒指導,教育相談等に関する科目」に相当し,「道徳の理論及び指導法(教育職員免許法施行規則第4条)」を扱う。本講義では,道徳教育の歴史と基本的な理論を取り上げ,学校における道徳教育の目的を理解できるようにする。あわせて,道徳教育の方法を取り上げ,教材研究,学習指導案の作成などを含めて,実践的な指導力が養われるようにする。本講義では,とりわけ〈人間としての生き方〉を教育するという観点に着目して,道徳の指導方法・実践やその目的に関して,より深い理解を得ることを目指す。 
 以上により,受講生各自が道徳教育の可能性とその課題とを同時に理解し,道徳のみならず教育実践全般に対するより広い関心を持つことを本講義の目標とする。さらにそのことがまた同時に,教職のみならず様々な学びへの積極的な意欲へとつながっていくことを望んでいる。 
 具体的には,毎授業時,中学校学習指導要領および同解説(道徳編)をもとに,学校における道徳教育の目標・内容,指導計画,指導方法などについての基本的な事項を理解し,読み物資料を用いての模擬授業やグループ討議を通して,道徳の時間の指導が何をめざして,どのように行われるべきなのかなどを考え,学級担任(教員)として,指導案を作成し,道徳の時間の指導ができるようになることをめざす。 
 授業では,指導案の作成演習や模擬授業などとあわせて「映像資料」や「副読本」などを利用した「すぐに授業で使える実践例」も紹介する。現場での活用を意識しながら授業を進めるので,積極的な授業への参加及び協力が求められる。 

<到達目標/Goals,Aims>

1.道徳教育の目標を理解し,それを説明できる。 
2.道徳教育の歴史と理論について基本的な知識を得ることができる。 
3.道徳教育の教材や方法について知り,授業実践に向けて指導案を作成できる。 

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 授業の概要および学習指導要領で求められている道徳教育 
・学習指導要領(第1章総則および第3章道徳) 
・道徳教育改訂の要点 
読み物資料を用いたミニ模擬授業 
※「毎回,テーマについて5名程度のグループで討議し,その内容を発表する」 
※「模擬授業に向けて,毎授業時に数人ずつ読み物資料の音読を課す」 
 
(授業時間外の学習/ Assignments) ・授業の復習 
・小レポートの作成 
・次回の内容の予習(学習指導要領解説<道徳編>,配布資料などについて熟読する) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 道徳教育の基本的な在り方及び目標 
・道徳の意義 
・道徳の時間の目標 
読み物資料を用いたミニ模擬授業 
(授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 道徳教育の内容 
・内容の基本的性格 
・内容項目の指導の観点 
読み物資料を用いたミニ模擬授業 
(授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 道徳教育の指導計画 
・全体計画 
・年間指導計画 
・学級における指導計画 
読み物資料を用いたミニ模擬授業 
(授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 道徳教育推進教師を中心とした協力体制の整備 
・協力体制の充実 
・道徳教育推進教師の役割 
読み物資料を用いたミニ模擬授業 
(授業時間外の学習/ Assignments) 同上  
 
第1回大レポート課題出題 
これをもとにレポート作成に取り組む 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 教育活動全体を通じて行う指導 
・指導の基本方針 
・各教科,総合的な学習の時間及び特別活動における指導 
・その他の教育活動における指導 
・家庭や地域との連携による道徳教育 
読み物資料を用いたミニ模擬授業 
(授業時間外の学習/ Assignments) ・授業の復習 
・小レポートの作成 
・次回の内容の予習(学習指導要領解説<道徳編>,配布資料などについて熟読する) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 道徳科の授業での指導 
・指導の基本方針 
読み物資料を用いたミニ模擬授業 
(授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 道徳の時間の学習指導案の説明 
・学習指導案の内容 
・学習指導の多様な展開 
・指導方法の創意工夫 
読み物資料を用いたミニ模擬授業 
(授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) 9 
 
(内容/ Contents) 道徳科の授業の学習指導案の作成 
・教材の活用の工夫 
・表現し考えを深める指導の工夫  
読み物資料を用いたミニ模擬授業 
(授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) 10  (内容/ Contents) 道徳資料の読み方 
・教材としての資料の構成 
・読み物資料を使うことの効果 
読み物資料を用いたミニ模擬授業 
(授業時間外の学習/ Assignments) 同上  
 
第2回大レポート課題出題 
これをもとにレポート作成に取り組む 
(実施回/ Week) 11  (内容/ Contents) 「話合い」「議論」を取り入れた授業  (授業時間外の学習/ Assignments) ・授業の復習 
・小レポートの作成 
・次回の内容の予習(学習指導要領解説<道徳編>,配布資料などについて熟読する) 
(実施回/ Week) 12  (内容/ Contents) 模擬授業の発表 
「読み物資料」を使用した授業 
(授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) 13  (内容/ Contents) 模擬授業の発表 
「話し合い」を取り入れた授業 
 
(授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) 14  (内容/ Contents) 模擬授業の発表 
「参加型」を取り入れた授業 
 
(授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) 15  (内容/ Contents) 模擬授業の振り返り 全体のまとめと授業内評価 
 
(授業時間外の学習/ Assignments) これまでの配布資料などをもとに授業内容を総復習しておく 

上記の授業計画は予定である。学生の理解度や興味関心に応じて,ある程度の変更がありえる。 
※第1回の授業時に授業計画や評価について詳しく解説する。 
※第13回及び第14回の授業では,演習グループの代表が授業をします。 

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

平常点(クラス参加状況,グループ作業の成果及び毎時の小レポート等)  30%  詳細については第1回目の授業で説明をする 
2回の大レポート  30%  第5回および第10回の授業時に出題された課題レポートの要求された内容に即しているかどうか 
授業内評価  40%  学習指導要領,同解説(特別の教科道徳編)および授業時に用いた読み物資料についての内容を十分理解しているかどうかなど 

○平常点  
 クラス参加状況(授業時の課題への記述,授業中の議論や発表を積極的に行ったかどうかなど) 
○小レポート  
 提出されたレポートの記述が要求された課題に即しているかどうか。 
○授業内評価 
 中学校学習指導要領解説<道徳編>の内容,授業時に用いた読み物資料の内容を十分理解しているかどうかなど。 

 

<成績評価結果/Results of assessment>   成績評価の見方について/Notes for assessment

    

登録者数

成績評価(%)

評点
平均値

備考

A B C D F
57 29.8 45.6 14.0 3.5 7.0 0.0 2.9 *

<テキスト/Textbook>

文部科学省  『中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 特別の教科 道徳編』 (教育出版、平成30年3月)

 

『中学校学習指導要領』『中学校学習指導要領解説 特別の教科道徳編』などを使用する。 
学習指導要領は第1章総則と第3章道徳の内容を取り扱います。文部科学省のHPから,ダウンロードできます。 
詳細は授業時に説明します。

<参考文献/Reference Book>

横山利弘  『道徳教育,画餅からの脱却』(暁教育図書、2007)ISBN:978-4-252-78290-7 
 

横山利弘『道徳教育とはなんだろうか』も参考文献として挙げておく 
その他の参考文献については,授業時に説明する

 

お問合せは同志社大学 各学部・研究科事務室まで
 
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