シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


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△南北アメリカ言語・文化論1 (文学作品を通してみるラテンアメリカの歴史と社会)
Topics in the Languages and Cultures of the Americas 1
2単位/Unit  秋学期/Fall  今出川/Imadegawa  講義/Lecture

  立林 良一

<概要/Course Content Summary>

 ラテンアメリカでは1959年のキューバ革命の影響を受け,文学の分野で若手の作家たちが意欲的な作品を次々に発表して,世界的なラテンアメリカ文学の〈ブーム〉と呼ばれる現象を引き起こしました。その中にはペルーのバルガス=リョサやコロンビアのガルシア=マルケスのように,後にノーベル文学賞を受賞することになる作家も含まれています。 
 本講義ではこの2人を含む何人かの〈ブーム〉世代作家の表現技法,文体の独自性を,実際の作品を通して考察します。スペイン語原作や英訳を用いて,日本語訳では分からない特徴を明らかにしていきます。同時に,作品を通して浮かび上がってくるラテンアメリカの歴史や政治・社会問題についても見ていきます。映画化されている作品については理解の一助としてDVDを利用する予定です。

<到達目標/Goals,Aims>

〈ブーム〉世代のラテンアメリカ文学の表現技法,文体の特色を理解できるようになる。 
文学作品を通してラテンアメリカの歴史や政治・社会問題について理解できるようになる。 

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) 1.  (内容/ Contents) ラテンアメリカ文学の〈ブーム〉について  (授業時間外の学習/ Assignments) 邦訳されているラテンアメリカ文学について調べておく(1時間) 
(実施回/ Week) 2.  (内容/ Contents) バルガス=リョサとキューバ革命  (授業時間外の学習/ Assignments) 配布資料を読んでおく(1時間) 
(実施回/ Week) 3.  (内容/ Contents) バルガス=リョサの『都会と犬ども』に描かれたペルー社会  (授業時間外の学習/ Assignments) 配布資料を読んでおく(1時間) 
(実施回/ Week) 4.  (内容/ Contents) バルガス=リョサの『都会と犬ども』の表現技法  (授業時間外の学習/ Assignments) 配布資料を読んでおく(1時間) 
(実施回/ Week) 5.  (内容/ Contents) バルガス=リョサの『緑の家』に描かれたペルーの多様性  (授業時間外の学習/ Assignments) 配布資料を読んでおく(1時間) 
(実施回/ Week) 6.  (内容/ Contents) バルガス=リョサの『緑の家』の表現技法  (授業時間外の学習/ Assignments) 配布資料を読んでおく(1時間) 
(実施回/ Week) 7.  (内容/ Contents) バルガス=リョサの『ラ・カテドラルでの対話』に描かれた独裁下のペルー社会  (授業時間外の学習/ Assignments) 配布資料を読んでおく(1時間) 
(実施回/ Week) 8.  (内容/ Contents) これまでのまとめと中間評価  (授業時間外の学習/ Assignments) これまでの復習をしておく(3時間) 
(実施回/ Week) 9.  (内容/ Contents) 『パンタレオンと女たち』にみられるバルガス=リョサの作風の変化  (授業時間外の学習/ Assignments) 配布資料を読んでおく(1時間) 
(実施回/ Week) 10.  (内容/ Contents) バルガス=リョサの歴史小説 ―『世界終末戦争』と『チボの狂宴』  (授業時間外の学習/ Assignments) 配布資料を読んでおく(1時間) 
(実施回/ Week) 11.  (内容/ Contents) バルガス=リョサと1990年のペルー大統領選挙 ―『水を得た魚』  (授業時間外の学習/ Assignments) 配布資料を読んでおく(1時間) 
(実施回/ Week) 12.  (内容/ Contents) バルガス=リョサのメタフィクション ―『フリアとシナリオライター』と『マイタの物語』 
 
(授業時間外の学習/ Assignments) 配布資料を読んでおく(1時間) 
(実施回/ Week) 13.  (内容/ Contents) ガルシア=マルケスの『族長の秋』に描かれた独裁者  (授業時間外の学習/ Assignments) 配布資料を読んでおく(1時間) 
(実施回/ Week) 14.  (内容/ Contents) イサベル・アジェンデの魔術的リアリズム ―『精霊たちの家』  (授業時間外の学習/ Assignments) 配布資料を読んでおく(1時間) 
(実施回/ Week) 15.  (内容/ Contents) 総括  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業で取り上げた作品を1つ選び読んでおく(5時間) 

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

平常点(出席,クラス参加,グループ作業の成果等)  20%  毎回授業に関する質問,コメントを提出してもらう 
中間試験  30%  授業の理解度+取り上げた作品についての論述 
期末試験  50%  授業の理解度+自分が読んだ作品についての論述 

期末試験では授業で取り上げた作品のいずれかひとつを読了していることを前提に,その作品について,こちらの指示に従って論じてもらう。授業ではスペイン語原典も扱うが,試験ではスペイン語を履修していない受講生がいることを考慮し,スペイン語の知識を前提とするような問題は出題しない。

 

<成績評価結果/Results of assessment>   成績評価の見方について/Notes for assessment

    

登録者数

成績評価(%)

評点
平均値

備考

A B C D F
21 33.3 33.3 19.0 4.8 9.5 0.0 2.8 *

<テキスト/Textbook>

  授業でプリント資料を配布 

 

<参考文献/Reference Book>

木村榮一  『ラテンアメリカの十大小説』(岩波書店、2011)ISBN:978-4-00-431296-3 
 

寺尾隆吉  『魔術的リアリズム』(水声社、2012)ISBN:978-4-89176-918-5 
 

寺尾隆吉  『ラテンアメリカ文学入門』(中央公論新社、2016)ISBN:978-4-12-102404-6 
 

マリオ・バルガス=リョサ  『プリンストン大学で文学/政治を語る-バルガス=リョサ特別講義-』(河出書房新社、2019)ISBN:978-4-309-20785-8 
 

授業内でも随時参考文献を紹介する

<備考/Remarks>

担当教員への連絡は,基本的に授業直後の時間帯に行うこと。それ以外の場合はDUETのメッセージ機能やe-classから連絡を試みること。それでも連絡が取れない場合は教員の所属学部事務室にて相談すること。 

 

お問合せは同志社大学 各学部・研究科事務室まで
 
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