シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


12212102 

△ヨーロッパ地域文化の多様性2 (言語から見るヨーロッパ)
Diversity in the European Regions and Cultures 2
2単位/Unit  秋学期/Fall  今出川/Imadegawa  講義/Lecture

  伊藤 玄吾

<概要/Course Content Summary>

ヨーロッパを言語の視点から捉え,考察していく講義である。地理的には比較的狭いながらも多くの言語が使われているヨーロッパでは,2001年の「欧州言語年」宣言に見られるように,言語の多様性,各言語間の平等を尊重する方向性が示されている。本講義ではできるだけ多くの具体的なヨーロッパの言語の姿に触れ,各言語がどのような歴史――他言語との摩擦,競合,混合の歴史――を経て現在に至っているかを概観し,ヨーロッパの市民の意思決定において言語的多様性がいかに重要な要因の一つであるかの認識を深め,ヨーロッパの統合と分離をめぐる今日的な問題の考察へとつなげていく。

<到達目標/Goals,Aims>

ヨーロッパで使用されている諸言語とその使用地域や歴史的背景に関する基礎的な知識を獲得し,現代ヨーロッパの多言語状況を生じさせてきた様々な要因について深く理解し,そのような言語的多様性の意義について考察できるようになる。また,グローバル化および大規模な移民・難民受け入れの問題と直面するヨーロッパ諸国が試みている諸言語政策の政治的・社会的・文化的影響について,多角的・批判的な分析を行ない評価する力がつく。さらに,日本におけるこれまでの言語政策についての批判的考察および今後に向けての建設的な提言ができるようになる。

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) (内容/ Contents) イントロダクション:ヨーロッパを言語の視点から見ることについて;言語権について  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業内容の復習(1時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) ヨーロッパ現代言語地図1 語族の観念について;ロマンス系言語群1  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習(1時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) ヨーロッパ現代言語地図2 ロマンス系言語群2;ゲルマン系言語群1  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習(1時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) ヨーロッパ現代言語地図3 ゲルマン系言語群2;スラヴ系言語群1  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習(1時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) ヨーロッパ現代言語地図4 スラヴ系言語群2;バルト系諸語   (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習(1時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) ヨーロッパ現代言語地図5 ギリシア語,アルバニア語,ケルト系諸語,ロマニ語  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習(1時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) ヨーロッパ現代言語地図6 フィン=ウゴル系諸語,バスク語,その他  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習(1時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 中間まとめ  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習(1時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) ヨーロッパ社会と言語1 言語と民族・土地  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習(1時間) 
(実施回/ Week) 10  (内容/ Contents) ヨーロッパ社会と言語2 言語と近代国民国家(国民語の形成と多言語状況,言語と産業社会,言語と人権)  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習(1時間) 
(実施回/ Week) 11  (内容/ Contents) ヨーロッパ社会と言語3 様々な言語共同体(宗教,階級,ジェンダー,方言,ピジン,クレオール)  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習(1時間) 
(実施回/ Week) 12  (内容/ Contents) ヨーロッパ社会と言語4 言語とグローバリゼーション(超国家権力と多国籍企業)  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習(1時間) 
(実施回/ Week) 13  (内容/ Contents) ヨーロッパ社会と言語5 「英語」について考える  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習(1時間) 
(実施回/ Week) 14  (内容/ Contents) ヨーロッパ社会と言語6 グローバル化の時代におけるヨーロッパの言語観と言語政策  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習(1時間) 
(実施回/ Week) 15  (内容/ Contents) まとめ  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業内容の復習(1時間) 

授業の進め方,予習や復習,中間・期末レポートの提出期限や提出方法などの詳細については最初の授業時に指示する。 
また学生の関心,理解度に応じて授業の進度や内容の細部を変更する場合がある。

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

平常点(出席,クラス参加,グループ作業の成果等)  20%  授業内容に関する短いコメントペーパーを毎回eclassで提出 
中間レポート試験  40%  秋学期の前半の授業内容に関する理解度および与えられたテーマに関する考察の的確さを評価の対象とする。 
期末レポート試験・論文  40%  秋学期の後半の授業内容に関する理解度および与えられたテーマに関する考察の的確さを評価の対象とする。 

コメントペーパーの提出による平常点と中間レポート,期末レポート成績を合計して最終成績とする。

 

<成績評価結果/Results of assessment>   成績評価の見方について/Notes for assessment

    

登録者数

成績評価(%)

評点
平均値

備考

A B C D F
85 52.9 32.9 8.2 1.2 4.7 0.0 3.3 *

<テキスト/Textbook>

  プリント配布 

 

<参考文献/Reference Book>

クロード・トリュショ  『多言語世界ヨーロッパ-歴史・EU・多国籍企業・英語-』(大修館書店、2019)ISBN:978-4-469-24626-1 
 

ピーター・バーク  『近世ヨーロッパの言語と社会』(岩波書店、2009)ISBN:978-4-000-22573-1 
 

テーマ別の参考文献は授業内で指示する。

<備考/Remarks>

担当教員への連絡は,基本的に授業直後の時間帯に行うこと。それ以外の場合はDUETのメッセージ機能やe-classから連絡を試みること。それでも連絡が取れない場合は教員の所属学部事務室にて相談すること。 

 

お問合せは同志社大学 各学部・研究科事務室まで
 
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