シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


12201055 

△グローバル地域文化教養セミナー5
Seminar in Global and Regional Liberal Arts 5
2単位/Unit  秋学期/Fall  今出川/Imadegawa  講義/Lecture

  コ ヨンジン

<概要/Course Content Summary>

【言語学】 
 言語学と聞くと,皆さんは何を考えるでしょうか。大学受験のために懸命に英語を「お勉強」してきた人なら,面倒くさい文法や単語の暗記を思い出し,暗い思いになるかもしれません。 
 言語学は,確かに「文法」や「発音」,「単語」の意味などについて研究します。しかしそのあり方は皆さんが想像するものとは異なるかもしれません。 
 例えば,対象となる言語でどのような音声を意味あるものとして使用するのか,活用や語の構成の仕組み,文の中における語の並べ方,単語や構文の意味の成り立ちと拡張の仕組みなどが典型的な言語学の研究領域と言えます。 
 また,これらの領域の他に,言葉の意味を文字通りに理解できない時に意味理解と文脈・対話場面の情報がどのように関わってくるか,言語使用と社会との関係や言語の社会的地位がどのようなものかといった領域も言語学がカバーする範囲です。また人の言語習得の仕組みを研究する領域もあります。これらの領域を学べば,皆さんの外国語学習の力を一段階レベルアップさせることができるのは事実です。 
 しかし言語学は効率的な外国語習得だけが目的の学問ではありません。各言語の音声・音韻,形態,統語,語用論などを言語学の流儀に則って調べてみると,一見相互にかなり異なった性格を持つ言語の間に,共通する基盤を見いだすことができる場合があります。言語学では各言語の固有の性質を記述するのと同時に,そのような人間の認知や身体的基盤に起因し,社会・文化のあり方と深く関わる普遍性にも目を向けています。 
 やや難しく書きましたが,言語を詳細に分析していくと,人間の認知や文化の固有性と普遍性を知ることができるのです。そしてそれは,グローバル社会で相手の思考や行動をよりよく理解し,協調して問題解決に取り組む時にとても大きな力を発揮します。このような潜在力を秘めた学問領域のエッセンスを学び,研究のための思考力を習得するのが本講義の目的です。講読資料として課す文献をただ読んで理解するだけではなく,学んだ知識を自ら用い,言語を通して認知構造や文化・社会の多様性と普遍性を見いだす面白さを体験してください。

<到達目標/Goals,Aims>

言語学は,「言語」の使用により人間がどのようにコミュニケーションができるようになるのか,音韻・音声,携帯,統語,意味,文脈・状況・社会との関係などの観点から分析・考察し,その構造を明らかにしようとする学問領域である。 
本講義では,前半は言語学についての概論的な講義を通して,構造的な側面でことばはどのように研究されてきたかを理解する。後半は主にことばと社会の関係を中心として検討していく。こうすることにより,我々の社会生活になくてはならない言葉についての理解を深めることを目標とする。

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) (内容/ Contents) ガイダンス  (授業時間外の学習/ Assignments) シラバスを読む(1時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 音声学と音韻論〈1〉  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習(2時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 音声学と音韻論〈2〉  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習(2時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 形態論〈1〉  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習(2時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 形態論〈2〉  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習(2時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 統語論〈1〉  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習(2時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 統語論〈2〉  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習(2時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 意味論  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習(2時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 歴史言語学  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習(2時間) 
(実施回/ Week) 10  (内容/ Contents) 方言学  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習(2時間) 
(実施回/ Week) 11  (内容/ Contents) 社会言語学〈1〉  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習(2時間) 
(実施回/ Week) 12  (内容/ Contents) 社会言語学〈2〉  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習(2時間) 
(実施回/ Week) 13  (内容/ Contents) 社会言語学〈3〉  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習(2時間) 
(実施回/ Week) 14  (内容/ Contents) 社会言語学〈4〉  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習(2時間) 
(実施回/ Week) 15  (内容/ Contents) 総括  (授業時間外の学習/ Assignments) 復習(2時間) 

授業の進行によって,授業計画を多少変更することがある。

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

平常点(出席,クラス参加等)  30%  出席し,授業に積極的に参加すること。  
小レポート  30%  小レポートの内容を評価する。 
期末試験  40%  授業で学習したことについての理解度を問う。 

<テキスト/Textbook>

特定の書籍をテキストとして使用する場合は初回の授業で指示する。

<参考文献/Reference Book>

風間喜代三, 松村一登, 町田健, 上野善道  『言語学』第2版 (東京大学出版会、2004)ISBN:9784130820097 
 

斎藤純男  『言語学入門』(三省堂、2010)ISBN:9784385364216 
 

大津由紀雄(編著)  『はじめて学ぶ言語学-ことばの世界をさぐる17章-』(ミネルヴァ書房、2009)ISBN:9784623055807 
 

<備考/Remarks>

教員への連絡は原則的に授業の前後に行うこと。他の連絡方法については授業中に指示する。 

 

お問合せは同志社大学 各学部・研究科事務室まで
 
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