シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


11700315 

△リスク心理学
Psychology of Risk
2単位/Unit  秋学期/Fall  京田辺/Kyotanabe  講義/Lecture

  中谷内 一也

<概要/Course Content Summary>

科学技術の利用や産業活動にはリスクを伴う。また,そこで生活しているというだけで自然災害に襲われるリスクもある。こういったリスク問題は科学的なリスク・アセスメントによって微少なリスクでしかないことが知らされても,私たちの,恐ろしく避けるべき対象であるという判断が変化しなかったり,逆に高いリスクにさらされているにもかかわらず私たちはそのことにあまり関心を払わなかったりもする。いったい生活上のリスクに対する私たちの判断はどのようになっているのであろうか。本講義では,この問題意識のもと進められてきたリスク心理学の主要な知見を解説する。 
なお,本講義ではスクリーンに映写される音声付き動画や画像を高頻度で視聴する。

<到達目標/Goals,Aims>

受講者はリスク評価の基本な考え方を理解した上で,人びとのリスク認知や関係者への信頼,社会的な反応に関する理論を学び,それらをもって環境問題や将来の災害に個人と社会はどう対応すべきか主体的な判断ができるようになる。

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) (内容/ Contents) ガイダンス:なぜリスク心理学か  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義の復習と小レポート準備(1時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) リスクへの反応と期待効用理論(1)  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義の復習と小レポート準備(1時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) リスクへの反応と期待効用理論(2)  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義の復習と小レポート準備(1時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) リスク認知と判断のヒューリスティクス(1)  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義の復習と小レポート準備(1時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) リスク認知と判断のヒューリスティクス(2)  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義の復習と小レポート準備(1時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) リスク認知の2因子モデル  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義の復習と小レポート準備(1時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) リスク認知と感情  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義の復習と小レポート準備(1時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) リスク管理と信頼(1)  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義の復習と小レポート準備(1時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) リスク管理と信頼(2)  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義の復習と小レポート準備(1時間) 
(実施回/ Week) 10  (内容/ Contents) 災害時の行動の合理性  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義の復習と小レポート準備(1時間) 
(実施回/ Week) 11  (内容/ Contents) 新型コロナ禍で表面化した心理学的問題(1)  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義の復習と小レポート準備(1時間) 
(実施回/ Week) 12  (内容/ Contents) 新型コロナ禍で表面化した心理学的問題(2)  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義の復習と小レポート準備(1時間) 
(実施回/ Week) 13  (内容/ Contents) 新型コロナ禍で表面化した心理学的問題(3)  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義の復習と小レポート準備(1時間) 
(実施回/ Week) 14  (内容/ Contents) ここまでの総まとめと最終レポート課題の説明  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義全体の復習(3時間) 
(実施回/ Week) 15  (内容/ Contents) 全体のふり返り  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業内容全体のふり返り(1時間) 

講義テーマに関連する災害や事件の発生,受講生の理解状況などに応じて授業計画は変更する可能性がある。

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

平常点(小レポート,クイズ)  70%  複数回実施する 
最終レポート  30%  分量は小レポートよりは大きなものになる 
特記事項    提出期限の1週間のレポート課題が学期中何度か出され,加えて,より大きな最終レポートの作成も必要である。したがって,毎週こまめに復習することと,最後に講義全体をとおして大きく理解することの両方が単位取得には必要である。 
小レポート,クイズ,最終レポートともに課題は講義内で告知する。最終レポートの課題は第14 回授業で知らせ,第15 回授業で最終レポートを含めた全体のふり返りを行う。 
成績評価に際しては,授業で募集する実験や調査などへの参加による学習もしくは,それに替わる課題などにより総合的に判断し,評価に加味する場合がある。 

 

<成績評価結果/Results of assessment>   成績評価の見方について/Notes for assessment

    

登録者数

成績評価(%)

評点
平均値

備考

A B C D F
187 40.6 19.8 9.6 7.5 22.5 0.0 2.5

<参考文献/Reference Book>

中谷内 一也  『リスクの社会心理学-人間の理解と信頼の構築に向けて-』(有斐閣、2012)
 

Robert Meyer 他  『ダチョウのパラドックス-災害リスクの心理学-』(丸善出版、2018)
 

中谷内 一也  『信頼学の教室』(講談社、2015)
 

Baruch Fischhoff 他  『リスク-不確実性の中での意思決定-』(丸善出版、2015)
 

<備考/Remarks>

「見る」「聴く」「話す」「四肢を使って作業する」など,心身の機能障がいのため「社会的障壁」となる内容が含まれる場合があるが,「合理的配慮」として代替措置をとることが可能なものもある。 

 

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