シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


11655004 

△線形代数学Ⅱ
Linear Algebra II
2単位/Unit  秋学期/Fall  京田辺/Kyotanabe  講義/Lecture

  浅倉 史興

<概要/Course Content Summary>

線形代数学Iで学習した数ベクトルと行列を抽象化した,ベクトル空間と線形写像について学ぶ.また,それらの表現が数ベクトルと行列であることを学ぶ.同時に,基の構成,基の変換,固有値と固有ベクトルの計算,行列の対角化,正規直交基底の構成について学ぶ.線形代数学IIの内容は,フーリエ解析,微分方程式,数値計算の理論的な基礎である.これら異なった分野に共通するのが,ベクトル空間と線形写像の考え方である. 

<到達目標/Goals,Aims>

(1) 抽象的なベクトル空間と線形写像の考え方が理解できる 
(2) ベクトル空間(部分空間)の基の構成と変換ができる 
(3) 行列の固有値と固有ベクトルが計算できる 
(4) 行列を対角化できる 
(5) 正規直交基底を構成できる 

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 行列の基本変形,連立1次方程式の解法(線形代数学Iの復習)  (授業時間外の学習/ Assignments) 線形代数学Iの復習をしっかりとすること(1時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) ベクトル空間の公理と部分空間  (授業時間外の学習/ Assignments) ベクトル空間と部分空間の予習と復習をしっかりとすること(1時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 1次独立と1次従属,ベクトル空間の基本定理  (授業時間外の学習/ Assignments) 1次独立と1次従属の予習と復習をしっかりとすること(1時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) ベクトル空間の基の存在と次元  (授業時間外の学習/ Assignments) ベクトル空間の基の予習と復習をしっかりとすること(1時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 線形写像と表現行列  (授業時間外の学習/ Assignments) 線形写像と表現行列の予習と復習をしっかりとすること(1時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 解空間と像空間,連立一次方程式の理論  (授業時間外の学習/ Assignments) 解空間と像空間の予習と復習をしっかりとすること(1時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 基の取り替えと行列の相似  (授業時間外の学習/ Assignments) 基の取り替えの予習と復習をしっかりとすること(1時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 固有値と固有ベクトル  (授業時間外の学習/ Assignments) 固有値と固有ベクトルの予習と復習をしっかりとすること(1時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 固有空間,ケイリー・ハミルトンの定理  (授業時間外の学習/ Assignments) 固有空間の予習と復習をしっかりとすること(1時間) 
(実施回/ Week) 10  (内容/ Contents) 行列の対角化  (授業時間外の学習/ Assignments) 行列の対角化の予習と復習をしっかりとすること(1時間) 
(実施回/ Week) 11  (内容/ Contents) 内積をもつベクトル空間と直交基  (授業時間外の学習/ Assignments) 内積の予習と復習をしっかりとすること(1時間) 
(実施回/ Week) 12  (内容/ Contents) シュミットの直交化法と正規直交基の存在  (授業時間外の学習/ Assignments) 直交化法の予習と復習をしっかりとすること(1時間) 
(実施回/ Week) 13  (内容/ Contents) 対称行列の対角化と2次形式 
 
(授業時間外の学習/ Assignments) 対称行列の対角化の予習と復習をしっかりとすること(1時間) 
(実施回/ Week) 14  (内容/ Contents) エルミート内積,随伴行列と随伴写像 
 
(授業時間外の学習/ Assignments) エルミート内積と随伴行列の予習と復習をしっかりとすること(1時間) 
(実施回/ Week) 15  (内容/ Contents) 正規行列の標準化  (授業時間外の学習/ Assignments) 正規行列の標準化予習と復習をしっかりとすること(1時間) 

第1回~第15回(浅倉)

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

平常点  35%  宿題レポートの取り組み 
期末レポート試験  65%  基本的な計算と理論的な問題 

宿題レポートについては,問題の正誤は関係なくしっかりと取り組めたかどうかを評価する.期末レポートは正誤を評価し,理論的な問題が良くできている場合高く評価する. 

 

<成績評価結果/Results of assessment>   成績評価の見方について/Notes for assessment

    

登録者数

成績評価(%)

評点
平均値

備考

A B C D F
45 68.9 20.0 2.2 0.0 8.9 0.0 3.4

<テキスト/Textbook>

三宅 敏恒  『線形代数学-初歩からジョルダン標準形へ-』 (培風館、2012) ISBN:978-4563003814  多くの大学でテキストとして使われている良書である。 

 

テキストの第4-6章および第9章の一部を含む内容を学ぶ。ほぼテキストに沿って授業は進むが,必ずしもテキストどおりではない。

<参考文献/Reference Book>

代表著者 永田雅宜  『理系のため線型代数学の基礎』(紀伊國屋書店、1986)
 

斉藤 正彦  『線型代数入門』(東京大学出版会、1966)ISBN:978-4130620017 古い本であるが,ベクトル空間と線形写像についての解説は分かりやすくまとまっている. 
 

斉藤 正彦  『線型代数演習』(東京大学出版会、2003)ISBN:978-4130620253 上記の演習書 
 

鈴木 七緒 他3名  『詳解線形代数演習』(共立出版、2004)ISBN:978-4320010772 昔から定番の演習書を現代的に改訂した 
 

笠原 晧司  『線形代数学』(サイエンス社、1982)ISBN:978-4781901213 線形代数を応用するとき,ここで解説されているスペクトル分解の手法がたいへん便利である 
 

P. D. ラックス (光 道隆,湯浅 久利 訳)   『ラックス 線形代数』(丸善出版、2015)ISBN:978-4621089491 線形代数の中級コースで,応用に便利な内容が解説されている.また,基本的な定理の証明法が実にあざやかである. 
 

<備考/Remarks>

今年度はDUETシステムを用いて,授業解説資料の公開,宿題レポートの提出,質問と回答等の遠隔授業を行う. 
(1) 線形代数学Iで学んだ,行列,行列の基本変形,行列式の計算は,各自が難なくできることを前提とするので,Iの内容は十分に復習しておく. 
(2) 演習の時間は特別に予定しないが,宿題を毎回課すので,各自が毎回しっかりと計算練習をすることが重要.解らないことがあるときは,直ぐに担当者に質問する. 
(3) 宿題レポートの内容,受講者からの質問等でシラバスを変更することがある 

 

お問合せは同志社大学 各学部・研究科事務室まで
 
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