シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


11650005 

△物理学Ⅰ
Physics I
2単位/Unit  秋学期/Fall  京田辺/Kyotanabe  講義/Lecture

  関 穣慶

<概要/Course Content Summary>

近代の科学技術の基礎には物理学がある。物理学は自然現象を記述するためにいろいろな物理量を導入し,それらの関係の形で,経験や実験から自然法則を見つけ出した。本講義の前半では,物理学の土台である力学を学習する。力学とは物体の位置と速度がどのように時間変化するのかを物理法則を使って定量的に予測する学問である。高校物理や物理学基礎では,等加速度運動や力学的エネルギー保存則など多くの公式が繋がりもなく登場したが,本講義ではそれらがニュートンの運動の3法則から演繹的に導かれることを示し,力学が体系的な学問であることを学習する。そして,後半に熱力学の基礎事項を扱う。特に,気体の巨視的物理量が気体分子の熱運動から理解できること,そして熱力学第一法則を学習する。本講義では,演習や課題を通して,基礎学力とともに応用力を養う。 
国内外の研究所で研究員として勤務した経験を有する教員が,理論物理のこれまでの発展と最近の大きな話題について紹介する。

<到達目標/Goals,Aims>

(1)運動の3法則を深く理解し,身近な物体の運動を物理的に説明できるようになる。 
(2)物体が受ける力を見抜き,力のつり合いの式または力のモーメントのつり合いの式・運動方程式を立てることができるようになる。また,簡単な系について運動方程式を微分方程式として解くことができ,得られた結果を物理的に説明できるようになる。 
(3)運動量および力学的エネルギーの保存則を運動の法則から導くことができ,それらが成り立つ条件を説明できるようになる。保存則の有用性を理解し,具体的な問題に適用して運動の様子を解析することができるようになる。 
(4)熱の移動を基にして,物体の温度変化が計算できるようになる。 
(5)気体の圧力と温度・内部エネルギーを気体分子の運動を使って説明できるようになる。 
(6)熱力学第一法則を用いて,理想気体のさまざまな状態変化において,系に出入りする熱量および気体が外部からされた仕事・内部エネルギーの変化量が計算できるようになる。 
(7)個々の物理法則を体系的に理解することで,具体的な問題でどの物理法則を使うのか判断できるようになる。さらに適用した法則を数式で表現でき,数式を推論の道具として使って問題を考えることができるようになる。

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 物理学の考え方・物理量・ベクトル  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習と復習 
教科書等の問題を解く(1時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 速度と加速度  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習と復習 
教科書等の問題を解く(1時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 運動の法則・力の性質と種類  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習と復習 
教科書等の問題を解く(1時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 簡単な運動1・微分方程式の解法  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習と復習 
教科書等の問題を解く(1時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 簡単な運動2  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習と復習 
教科書等の問題を解く(1時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 運動量原理・運動量保存の法則  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習と復習 
教科書等の問題を解く(1時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 力のモーメント・角運動量  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習と復習 
教科書等の問題を解く(1時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 仕事とエネルギー原理  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習と復習 
教科書等の問題を解く(1時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 位置エネルギー・力学的エネルギー保存の法則  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習と復習 
教科書等の問題を解く(1時間) 
(実施回/ Week) 10  (内容/ Contents) ばねの単振動・単振り子  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習と復習 
教科書等の問題を解く(1時間) 
(実施回/ Week) 11  (内容/ Contents) 温度と熱  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習と復習 
教科書等の問題を解く(1時間) 
(実施回/ Week) 12  (内容/ Contents) 理想気体の状態方程式・気体分子運動論  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習と復習 
教科書等の問題を解く(1時間) 
(実施回/ Week) 13  (内容/ Contents) 熱力学第一法則・気体の状態変化  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習と復習 
教科書等の問題を解く(1時間) 
(実施回/ Week) 14  (内容/ Contents) 熱機関  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習と復習 
教科書等の問題を解く(1時間) 
(実施回/ Week) 15  (内容/ Contents) 総括  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義全般の復習 

ほぼ上記の計画に沿って講義をおこなうが,受講者の理解度により授業の進度が多少前後する可能性がある。授業前に教科書の講義部分をよく読んでおくこと。

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

期末筆記試験  70%  基礎問題と応用問題を出題し総合的な理解度をみる。 
平常点  30%  講義の理解度を高めるために,問題演習とレポートの提出を行うことがある。 

成績は,合計点が90点以上の場合「A」,80点以上90点未満の場合「B」,70点以上80点未満の場合「C」,60点以上70点未満の場合「D」,60点未満の場合「F」とする。

 

<成績評価結果/Results of assessment>   成績評価の見方について/Notes for assessment

    

登録者数

成績評価(%)

評点
平均値

備考

A B C D F
59 3.4 15.3 32.2 42.4 6.8 0.0 1.7

<テキスト/Textbook>

粕谷俊郎 他  『大学生のための物理入門』 (学術図書出版社、2008) 第1章~第5章と付録A,付録Bを使用する。 
 

 

<参考文献/Reference Book>

篠本滋 他  『基幹講座 物理学 力学』(東京図書、2013)
 

 

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