シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


11630146 

△エネルギー変換工学
Energy Conversion Engineering
2単位/Unit  秋学期/Fall  京田辺/Kyotanabe  講義/Lecture

  千田 二郎

<概要/Course Content Summary>

本講義では,昨今の環境・エネルギー問題を背景に,地球環境問題と持続的エネルギー利用社会の観点からの,現在および今後の資源・エネルギー問題,エネルギー利用形態に関しての概要を解説する。特に,今後の都市社会で利用される各種の省エネルギーシステム,自動車交通システム,持続可能な都市社会構築のためのホロニック・エネルギー・パスの観点からのエネルギー利用の最適化に関する将来像について考察を行う。 
続いて,現在主流のエネルギー変換機器である熱機関に関してその分類,動作原理と特質,エネルギー変換過程に関して,主に内燃式の熱機関を対象として,その理論と実際を習得することを目的とする。各種の燃料を用いたエネルギー変換過程の詳細,すなわち予混合燃焼と拡散燃焼機構においての燃料供給法,噴霧,微粒化,混合気形成手法と着火,燃焼過程の物理・化学的各種過程を詳述して,各種熱機関の熱効率と出力,排気特性の体系的な比較論を通して,エネルギー変換過程の特質を明らかにする。併せて,熱機関システムと環境問題との関連,低公害化技術,高効率化技術,燃料の将来動向と代替燃料の可能性についても詳述する。さらに,次世代のエンジンシステムの予測と将来の都市型交通システムを勘案したLCA(ライフサイクルアセスメント)を含めた将来予測問題も取り扱う。 
講義では,指定したテキストと,また各内容に関わる詳細な内容を記述した講義資料(スライド)を用いる。 
エンジンメーカーで実際の熱機関とエネルギー有効利用機器の研究開発に関わった経験のある教員が,エネルギー最適化利用,各種の熱機関とエネルギー変換過程,これからの低炭素の環境/エネルギー社会の全般について解説する。

<到達目標/Goals,Aims>

・現在の環境・エネルギー問題の概要を理解し,今後の低炭素社会構築のためのエネルギー問題が理解できること 
・各種のエネルギーの利用形態を把握し,都市社会における最適なエネルギー利用システムを理解すること 
・エネルギー変換過程の種類とそれらの特質を理解し,今後の資源・エネルギー問題と併せて将来的なエネルギー変換過程の概要を理解すること。 
・熱機関の代表的なエンジンシステムの構造,特質およびそれらの熱効率改善のための方策を理解すること 
・自動車と大気環境問題の関連を把握し,今後の低炭素化・省エネルギー型の都市交通社会を理解すること

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) 第1回  (内容/ Contents) 環境・エネルギー問題の現状と今後について説明し,低炭素社会に向けての社会動向を概説する  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習 
(実施回/ Week) 第2回  (内容/ Contents) 資源・エネルギー問題(自然エネルギーを含む)を説明し,種々のエネルギー利用形態の特質を解説する  (授業時間外の学習/ Assignments) 自習 
(実施回/ Week) 第3回  (内容/ Contents) エネルギーの基礎論としての,エネルギーの分類,エネルギー変換過程に関して概説する  (授業時間外の学習/ Assignments) 自習 
(実施回/ Week) 第4回  (内容/ Contents) 今後の省エネルギーシステムと省エネルギー型移動体(自動車など)の開発の現状および将来動向を解説する  (授業時間外の学習/ Assignments) 自習 
(実施回/ Week) 第5回  (内容/ Contents) 低炭素化社会の事例として,内外のエコタウン開発動向の紹介を行う  (授業時間外の学習/ Assignments) 自習 
(実施回/ Week) 第6回  (内容/ Contents) 低炭素社会構築のためのホロニック・エネルギー・パスを用いたエネルギー最適化の概念を解説する  (授業時間外の学習/ Assignments) 自習 
(実施回/ Week) 第7回  (内容/ Contents) 種々のエネルギー変換機器の分類と作動原理,効率・特質の比較論を解説する  (授業時間外の学習/ Assignments) 自習 
(実施回/ Week) 第8回  (内容/ Contents) 熱機関の分類と特質を解説し,主要なエンジンシステムの概要を講義する  (授業時間外の学習/ Assignments) 自習 
(実施回/ Week) 第9回  (内容/ Contents) 各種エンジンシステムと大気環境問題,およびそれらの高効率化の方策,最適な利用形態について学習する  (授業時間外の学習/ Assignments) 自習 
(実施回/ Week) 第10回  (内容/ Contents) エンジンシステムにおける燃料供給手法,燃焼形態(予混合燃焼と拡散燃焼),排気特性の詳細について解説する  (授業時間外の学習/ Assignments) 自習 
(実施回/ Week) 第11回  (内容/ Contents) エンジンシステムにおける燃料の動向および次世代燃料に関しての解説を行う  (授業時間外の学習/ Assignments) 自習 
(実施回/ Week) 第12回  (内容/ Contents) 予混合燃焼式エネルギー変換機器での混合気形成と燃焼過程を理解する  (授業時間外の学習/ Assignments) 自習 
(実施回/ Week) 第13回  (内容/ Contents) 噴霧拡散燃焼式エネルギー変換機器での混合気形成と燃焼過程を理解する  (授業時間外の学習/ Assignments) 自習 
(実施回/ Week) 第14回  (内容/ Contents) 今後の自動車用パワーユニット(各種ハイブリッド,電気自動車,燃料電池自動車など)の開発現状と今後の動向について学習する  (授業時間外の学習/ Assignments) 自習 
(実施回/ Week) 第15回  (内容/ Contents) 最終評価を実施する  (授業時間外の学習/ Assignments) 自習 

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

小レポート・中間レポート(演習)  20%  今後のエネルギー形態の概要が理解できているか 
最終評価  80%  熱機関全般の原理と今後の方向性が理解できているか 

エネルギー・環境問題の概要と,各種エネルギー変換機器の基礎的事項を理解できていること。

 

<成績評価結果/Results of assessment>   成績評価の見方について/Notes for assessment

    

登録者数

成績評価(%)

評点
平均値

備考

A B C D F
42 26.2 28.6 14.3 9.5 21.4 0.0 2.3

<テキスト/Textbook>

河野通方・氏家康成・藤本 元・角田敏一共著  『最新内燃機関』 (朝倉書店、1995年)

 

  各項目について資料をスライドにて説明する。 

 

各内容に関わる詳細な内容を記述した講義資料を配布する

<参考文献/Reference Book>

西川兼康・長谷川修共著  『エネルギー変換工学』訂正版 (理工学社、1992年)
 

畑村耕一  『自動車エンジン技術がわかる本』初版 (ナツメ社、2009年)
 

 

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