シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


11630085-001 

△電子回路基礎-1
Introduction to Electronic Theory-1
2単位/Unit  秋学期/Fall  京田辺/Kyotanabe  講義/Lecture

  牛田 和彦

<概要/Course Content Summary>

本講義は,家庭用から産業用・インフラ用まで,様々な分野で利用されている電子工学について基礎的な理解を与える。対象者は機械系,また電気電子工学系以外の理工学系学生であり,電子物性などは電子素子の動作の理解の必須となる事項以外は,可能な限り触れず,あくまで,電子工学の概要とその応用についての理解を目標とする。

<到達目標/Goals,Aims>

1.電子工学で必須の,電子素子について基本的な原理と動作の理解により,使用目的を理解できるようになること。 
2.電子回路応用機器の使用者として必要な最小限の基礎的な電子回路の知識と,それについての簡単な計算ができ,電子回路の基礎が理解できるようになること。 
3.生産現場で使用する計測器など,機械技術者として修得しておくべき事項の理解と簡単な応用ができるようになること。

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) 第1回  (内容/ Contents) 半導体物理 テキスト第2章 
電子素子としての理解に必須の事項である半導体物性について,理解を得ることを目標とする。なお,この講義では,ほぼ高校物理の範囲内とする。 
(授業時間外の学習/ Assignments) (テキスト第2章の予習・復習) 
(実施回/ Week) 第2回  (内容/ Contents) ダイオードの作用 テキスト第2章 
ダイオードの理解により,トランジスタ等の理解を得る基礎として,その物性,作用,回路での作用を図,グラフ等を使用して理解・修得を目標とする。 
(授業時間外の学習/ Assignments) (テキスト第2章の予習・復習,テキスト第3章 3.1「トランジスタ」の項の予習) 
(実施回/ Week) 第3回  (内容/ Contents) トランジスタの作用 テキスト第3章 
電子回路の骨格をなすバイポーラトランジスタの原理と特性,及び特性グラフの見方などトランジスタの利用者として必要な知識を修得する。 
(授業時間外の学習/ Assignments) (テキスト第3章の予習・復習) 
(実施回/ Week) 第4回  (内容/ Contents) トランジスタ回路 テキスト第3章 
トランジスタの基本回路の解説により,トランジスタの役割を理解する。 
(授業時間外の学習/ Assignments) (テキスト第3章の予習・復習,配布プリントの予習) 
(実施回/ Week) 第5回  (内容/ Contents) ユニポーラトランジスタ テキスト第3章 
前回までのバイポーラトランジスタとともに,多く使用されるユニポーラトランジスタの原理と特性について修得する。また,電子回路応用計測器の一例を学習する。 
(授業時間外の学習/ Assignments) (これまで講義の復習) 
(実施回/ Week) 第6回  (内容/ Contents) まとめと小テスト 
 第5回までの重要事項のまとめと小テストを実施し,修得状況を確認する。 
(前回までの範囲のテストを予定) 
(授業時間外の学習/ Assignments) (これまで講義の復習) 
(実施回/ Week) 第7回  (内容/ Contents) 増幅回路 テキスト第4章 
 増幅の概念,増幅回路の基本動作,dB(デシベル表示の意味と使用について),増幅回路の特性などについて,3週にわたり解説し,修得を目指す。 
(授業時間外の学習/ Assignments) (テキスト第4章 4.1,4.2の予習) 
(実施回/ Week) 第8回  (内容/ Contents) 増幅回路2 テキスト第4章 
 前週の継続。 
(授業時間外の学習/ Assignments) (前週の復習,テキスト第4章 4.3以降の予習) 
(実施回/ Week) 第9回  (内容/ Contents) 増幅回路3 テキスト第4章 
 前週の解説。及びこれまでの講義の理解度を確認する(小テスト,質疑応答などによる)。 
(授業時間外の学習/ Assignments) (テキスト第4章の復習) 
(実施回/ Week) 第10回  (内容/ Contents) 負帰還増幅 テキスト第5章 
 負帰還増幅回路の基本を修得する。また,負帰還,正帰還の意味を自動制御の基本的な学習と身近な応用例を元に理解を深める。 
(授業時間外の学習/ Assignments) (テキスト第5章の予習・復習) 
(実施回/ Week) 第11回  (内容/ Contents) 演算増幅器1 テキスト第5章及び配布プリント(予定) 
 電子回路で多く応用されている演算増幅器について,基本的な考えを前週の負帰還増幅等の知識を踏まえ解説し,概要を把握させる。 
(授業時間外の学習/ Assignments) (前週の復習) 
(実施回/ Week) 第12回  (内容/ Contents) 「増幅」の概念を主として,第1回小テストの範囲以降の授業内容について小テストを実施する。  (授業時間外の学習/ Assignments) (小テスト範囲の復習) 
(実施回/ Week) 第13回  (内容/ Contents) アナログ・デジタルについて。音声・画像におけるアナログ・デジタル変換を主としてアナログとデジタルの概念を把握する。  (授業時間外の学習/ Assignments) 指定配布プリント及びテキスト指定ページの予習・復習 
(実施回/ Week) 第14回  (内容/ Contents) 各種電子素子 プリント等 
 機械工学系として知っておくべき電子回路素子について,図を中心とした解説により,技術者として必要な実物に対する感性を修得する。 
(授業時間外の学習/ Assignments) 指定配布プリント及びテキスト指定ページの予習・復習 
(実施回/ Week) 第15回  (内容/ Contents) 総まとめ 
 本講座のまとめ。最後の総復習として,重要事項の復習を行い,本講座から次の電気電子関連授業に,無理なくステップアップできるように受講者の修得知識の確認を小テストや質疑応答により行う。 
(授業時間外の学習/ Assignments) 重要点として復習を指示した部分の予習 

1. 教科書に沿い学習を進めるが,受講者はあくまで「計測器など電子回路応用機器の使用者」として電子回路を理解する必要がある。教科書では理論(電子物性,理想状態での回路計算など)を元に電子工学・電子回路の原理の十分な理解を焦点としている。受講者には機器使用者として知っておくべき実際に機器を使用する際の注意事項などを教科書の記述に追加説明を加える。 
2.前項での説明どおり,授業で教科書の記述にない追加説明を行ったことに重点を置くので,重要事項はメモ,ノートを必ず行うこと。 
3.「電子工学に親しみ興味を持つ」ことが,電子応用機器の良き使用者になり得る。そのため,受講者の「電気とは?電子とは?」という疑問を適時アンケート等により把握し,授業計画より優先事項があれば,前述の授業計画を変更することがある。 
なお,2回の「小テスト」は予告回の前後に行うことがある。

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

期末筆記試験  70%  15回の授業の理解度の指標として最大の評価基準とする。 
その他(具体的に)  30%  授業時間内に,小テストを随時行い,当該授業の理解度評価と出席チェックとして,期末筆記試験による成績評価に加味する。 

 

<成績評価結果/Results of assessment>   成績評価の見方について/Notes for assessment

    

登録者数

成績評価(%)

評点
平均値

備考

A B C D F
120 20.0 29.2 23.3 23.3 4.2 0.0 2.4

<テキスト/Textbook>

竹村裕夫(著)  『電子回路の基礎』 (コロナ社)

 

当該教科書を元に授業を進めるので,必ず持参のこと。

<参考文献/Reference Book>

特に指定・推奨はないが,ダイオード,トランジスタ等の素子,あるいは電子回路応用製品の「絵」「図」などの掲載が多い著書が,電子工学・電子回路の初心者向けの補助教材として望ましい。

 

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