シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


11630043-002 

△機械工学実験-2
Mechanical Engineering Laboratory-2
2単位/Unit  秋学期/Fall  京田辺/Kyotanabe  実験/Experiment

廣垣 俊樹 松村 恵理子 伊藤 彰人 平田 勝哉
宮本 博之 小武内 清貴

<概要/Course Content Summary>

 機械工学の基礎に関わる,以下の6つのテーマの実験を行う。 
 
テーマA:【材料力学】 はりの曲げたわみと柱の座屈,複合材料の特性評価など 
テーマB:【工業用材料】機械構造用に用いられる金属材料(主に鉄鋼材料)の熱処理と材料特性・内部構造 
テーマC:【熱力学】  ディーゼルエンジンの燃焼特性評価 
テーマD:【流れ学】  物体の周囲流と抗力 
テーマE:【機械力学】 梁の強制振動と共振 
テーマF:【システム】 FA制御(自動ライントレースロボット) 
 
他に,特別テーマとして「工場見学」(9月予定)を実施する。 
 
 小人数(4~7人)で実験を実施するため,受講者を適宜10~12班に分ける。大学院生をチュータとして,その補佐の下,受講者が自ら実験を行う。レポートは翌週提出し,チェックを受ける。 
大阪府立工業技術研究所(現地方独立行政法人大阪産業技術研究所)で数値制御工作機械の府下中小企業への普及促進や依頼試験に携わって来た経験を持つ教員が,FA技術進歩の歴史的背景やデータ取得・分析における統計学的な視点の重要性も踏まえて指導を行う。

<到達目標/Goals,Aims>

 本実験を通じ,実験とは何かを体験する。また計測・データ整理能力を身に付けるとともに, 
(1)レポートの作成能力・・・・実験内容を簡潔に記述する,作文(文章表現)能力 
 最近の小中高教育ではそれらの素養が十分身に付けられていないことに鑑み,日本語で言いたいことを過不足無く記述できる能力を育てる。 
(2)実験結果の分析能力 
(3)考察力(問題点発見・解決能力) 
等を養う。実験全体を的確に把握し,それらが短い文章で記述できる「概要作成能力」も養う。さらに,レポート作成で基礎となる「目的の把握」が確実にできるように,受講者に繰り返し問いかけ,それらの能力が獲得できるようにする。また,卒業研究が円滑に行えるよう,実験全体を通じ,問題点把握能力と分析能力を獲得し,実験の背後に隠れている真実を見出す力も養う

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 集合講義 
1.安全について・・・企業の安全管理者を講師に招聘し,これまでの事故例,その原因・対策を学び,大学での実験・研究活動での安全確保に役立てるだけでなく,社会に出てからも安全・安心なものつくりのための知識を得る。 
2.6つの実験テーマについて,その概要を説明するとともに,班分けやスケジュール等について説明する。 
3.本講義で,第1回目の実験から最終回の実験まで,各実験での狙いを説明する。 
4.レポートの作成に関する基本的要素を説明する。 
(授業時間外の学習/ Assignments)  
(実施回/ Week) (内容/ Contents) ● 各班毎,テーマの順序は異なる。ここでは,第1班のスケジュールを例に説明する。 
 
テーマA:【材料力学】 はりの曲げたわみと柱の座屈,複合材料の特性評価,衝撃強度評価 
(授業時間外の学習/ Assignments) 実験レポートの作成。そのため,必要に応じ,図書館等で文献調査を行う。 
●テーマAについては,前週に目的を示す。これをもとに,学生は必要な実験計画を立て,それに従って実験する。はり等のサンプルは各自が用意する。 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 実験Aのレポート作成,提出,マンツーマンによる内容の吟味  (授業時間外の学習/ Assignments) レポートチェックで,問題点を指摘された箇所を加筆・修正するとともに,必要に応じ再計算,データ整理,文献調査などを行う。 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) テーマB:【工業用材料】機械構造用に用いられる金属材料(主に鉄鋼材料)の熱処理と材料特性・内部構造  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 実験Bのレポート作成,提出,マンツーマンによる内容の吟味  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) テーマC:【熱力学】  ディーゼルエンジンの燃焼特性評価  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 実験Cのレポート作成,提出,マンツーマンによる内容の吟味  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) テーマD:【流れ学】  物体の周囲流と抗力  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 実験Dのレポート作成,提出,マンツーマンによる内容の吟味  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) 10  (内容/ Contents) テーマE:【機械力学】 梁の強制振動と共振  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) 11  (内容/ Contents) 実験Eのレポート作成,提出,マンツーマンによる内容の吟味  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) 12  (内容/ Contents) テーマF:【システム】 FA制御(自動ライントレースロボット)  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) 13  (内容/ Contents) 実験Fのレポート作成,提出,マンツーマンによる内容の吟味・・・・最終の実験として,総合的なレポート作成能力,実験遂行能力が得られたかどうかを評価する。  (授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) 14  (内容/ Contents) 総合考察: 
 実験A~Fを通して,問題点があれば指導教員のアドバイスのもと,それらを明確化し,文献調査等を通じ解決する。 
(授業時間外の学習/ Assignments)   
これまでの実験で,問題点が指摘されたレポートについて,再度チェックする。必要に応じて再実験を行うなどにより,レポートを完成させる。 
(実施回/ Week) 15  (内容/ Contents) 工場見学 
 最先端のものづくりの現場を見学し,ものつくりの楽しさ,難しさを理解する。 
(授業時間外の学習/ Assignments)   
9月中旬に予定している。日程,見学先は班毎異なるが,詳細は7月に説明する。見学後,2週間以内にレポートの提出を求める。 

備考 
各テーマ毎,プリントを配布する。また,レポート作成に必要な参考書(図書館所蔵)についても実験終了時に紹介する。

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

第1回目の実験から最終回まで,それぞれの実験回数に応じて評価  100%  各回ごとの評価項目に従って,レポートの完成度をチェックする。 

1.平常点(出席,データ整理,実験作業等)・・・・・・実験に出席しない場合はレポートを提出することができない。 
2.レポート評価(日本語表現(作文),目的の捉え方,実験の説明,結果の整理,考察:問題点の発見と解決etc.) 
3.各レポート(テーマA~F)の評点の重みは同じで,1/6である。 
4.安全教育受講後のレポートも必須である。このレポートは合否のみ判定する。基準に達しないレポートには再提出が求められる。未受講/レポートが未提出の場合,実験の評点はFとなる。 
 
【特記事項】 各実験の翌週にレポートを提出する。その場で担当教員のチェックを受ける。レポートが所定の水準に達しない場合,繰返し提出を求める。1テーマでもレポートが受理されない場合,本科目の評価は【F】となる。工場見学のレポートも必須である。

 

<成績評価結果/Results of assessment>   成績評価の見方について/Notes for assessment

    

登録者数

成績評価(%)

評点
平均値

備考

A B C D F
51 3.9 39.2 43.1 5.9 7.8 0.0 2.3

<備考/Remarks>

【注意】 人のレポートを写した場合(ワープロ使用者で,カット&ペースト的内容),レポートの評点が「F」となる。盗作をチェックするソフトを使用する場合があり,この場合,各人の原稿について電子データの提出を求める。 

 

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