シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


11615061 

△数理統計学
Fundamentals of Mathematical Statistics
2単位/Unit  秋学期/Fall  京田辺/Kyotanabe  講義/Lecture

  渡辺 秀行

<概要/Course Content Summary>

高校までで学んだ確率・統計と大学で学ぶ数理統計学との橋渡しを行い,基礎学力(より高度な確率統計論の習得や今後の各自の研究活動への応用のために)を養うことを目的とする.特に,数理統計学の重要性の認識と基礎概念の理解が目的である.講義内容は,確率・統計に関する高校数学までの復習を行うとともに,確率論と統計処理(主に推定)の基本的概念の説明及び演習を順次行う.更に数理統計学を使った応用例を簡単に紹介する. 
この科目の達成目標として,具体的には次のような項目があげられる. 
(1)事象や確率の基本的概念を理解する. 
(2)実用的な概念であるベイズの公式(ベイズの定理)を理解する. 
(3)記述統計(平均・分散・ヒストグラム・相関)の初歩知識および計算方法を理解する. 
(4)確率変数の概念を理解する. 
(5)確率分布と期待値の概念を理解する. 
(6)母集団と標本の考え方と推定方法について理解する. 
(7)数理統計学の重要性を認識する. 
 
企業内研究所での勤務経験を有する教員が,当該研究所で習得した技術を基礎とした講義を行っている.

<到達目標/Goals,Aims>

(1)公式を使いこなせるようになり,様々な確率統計の計算ができるようになる. 
(2)統計学的な思考の重要性を理解し,物事を客観的に捉えられるようになる. 
(3)統計学の重要性を認識し,より高度な確率統計論の習得や統計知識の応用に興味がわくようになる. 
(4)受動的に教えられるだけでなく,自分で考え,自発的に勉学に取り組む姿勢が身につくようになる.

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) (内容/ Contents) イントロダクション,場合の数,事象  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習が必要.ただし,場合の数に関しては2項分布の理解に必要な程度の理解で十分.また,「平均と分散」「度数分布表とヒストグラム」の話題は,「確率分布」と関連させるため,後の第4回に回します. 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 確率の基礎1(事象の演算,確率の公理・定理,条件付確率)  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習が必要.特に事象の演算には慣れておくように. 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 確率の基礎2(ベイズの公式,事象の独立)  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習が必要,ベイズの公式を用いた例題は特に重点的に. 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 記述統計の基礎1(平均と分散,ヒストグラム)  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習が必要.特に度数分布表とヒストグラムの話は遅くとも第7回(正規分布)までに復習を済ませておくこと. 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 記述統計の基礎2(共分散,相関係数)  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習が必要. 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 離散確率変数(確率変数とは何か,2項分布)  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習が必要. 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 連続確率変数(確率密度関数,正規分布)  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習が必要.度数分布表とヒストグラムの話はこの回までに復習をしておくこと.また正規分布の確率密度関数の式は,出来れば理解する. 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 正規分布の応用(正規分布表,2項分布の正規近似)  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習が必要,正規分布表を用いた各種確率演算は繰り返し復習が必要. 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 期待値1(確率変数の期待値)  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習が必要. 
(実施回/ Week) 10  (内容/ Contents) 期待値2(確率変数の分散)  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習が必要,前回(第9回)と併せてよく理解しておくように. 
(実施回/ Week) 11  (内容/ Contents) 推測統計への入り口(母集団と標本)  (授業時間外の学習/ Assignments) ここから最終回まで急に難しくなるので,予習・復習は絶対必要!! 
(実施回/ Week) 12  (内容/ Contents) 統計量の基本(標本分布,標本平均,標本分散)  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習が絶対必要. 
(実施回/ Week) 13  (内容/ Contents) 標本平均の確率分布と推定1(中心極限定理,点推定)  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習・復習が絶対必要. 
(実施回/ Week) 14  (内容/ Contents) 推定2(比率の区間推定の基本)  (授業時間外の学習/ Assignments) 比率の区間推定の理論は十分な予習・復習が必須. 
(実施回/ Week) 15  (内容/ Contents) 推定3(比率の区間推定の演習),推定の応用  (授業時間外の学習/ Assignments) 比率の区間推定の計算自体はそれほど難しくはないが,よく復習するように.最後に,推定の応用例を簡単に紹介する. 

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

レポート試験  50%  数理統計学の基礎に関する講義内容の理解度を評価する.50点満点. 
平常点  50%  毎回,平易な課題の回答を提出(アップロード)してもらい,それを出席(授業参加)とみなすことで勉学意欲を評価する. 
各回4点満点で,全15回で合計60点満点になるが,平常点の合計を 5/6 倍する(計50点満点とする). 
無回答あるいは不明瞭な回答と見なされる場合は減点となるので注意. 

レポート試験:公式などの活用方法の習得度および統計の思考能力を評価する. 
平常点:授業への積極的参加意欲と各自の勉学意欲を評価する.

 

<成績評価結果/Results of assessment>   成績評価の見方について/Notes for assessment

    

登録者数

成績評価(%)

評点
平均値

備考

A B C D F
66 69.7 21.2 3.0 3.0 3.0 0.0 3.5

<テキスト/Textbook>

長谷川 勝也  『イラスト・図解 確率・統計のしくみがわかる本』 (技術評論社、2000) ISBN:978-4774109299 

 

 

 

<参考文献/Reference Book>

岡本和夫  『新版確率統計-新版数学シリーズ-』(実教出版、2012)ISBN:978-4407321715 
 

他に参考となる書籍があれば,講義において提示します.

<備考/Remarks>

テキスト持参を前提で講義するので,必ず購入すること.また統計計算を行うので,平方根演算付の電卓必ず用意すること. 

 

お問合せは同志社大学 各学部・研究科事務室まで
 
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