シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


11610205 

△ソフトウェアエンジニアリング
Software Engineering
2単位/Unit  秋学期/Fall  京田辺/Kyotanabe  講義/Lecture

  稲森 勝次 森口 幸祐

<概要/Course Content Summary>

よりよいソフトウェアを,より効率的に開発するにはソフトウェアエンジニアリングの知識が不可欠である. 
ソフトウェアエンジニアリングについて,さまざまな解説や講義,セミナーなどが実施されているが,本来ソフトウェアエンジニアリングとは抽象的なものであり内容が確立されているものではない。実際のソフトウェア開発の現場では基本的な考え方に基づいてそれぞれ工夫して活用している. 
本講義では,ソフトウェアエンジニアリングの基本の取得と,ソフトウェア開発現場のリアルな状況を理解,体験してもらうことで,社会に出た時に戸惑うことなく即戦力となれることを目的として講義を進める. 
また,実演習として要求分析,設計,製造,構築,テスト,プロジェクト管理などのシステム開発のほぼ全体工程を体験することでより理解を深める. 
ICTベンダーにおいて実際にソフトウェア開発に従事している教員が,ソフトウェア開発技術に関して講義する. 
なお,本講義は隔週で2コマあるいは1コマずつ,合計8回実施する(初回講義時に予定表を配布する). 
実習の都合上,履修者数を5~30名とする.なお,履修希望者数が5名に満たない場合は中止とする.

作成したドキュメント例

グループ実習風景

<到達目標/Goals,Aims>

到達目標としては次のような項目があげられる。 
(1)ソフトウェアエンジニアリングの基本を理解する. 
(2)ソフトウェア開発の標準的な作業工程を理解する. 
(3)ソフトウェア開発の標準的な作業工程を体験する. 
(4)各作業工程での標準的な成果物(ドキュメント)を作成できる.

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) (内容/ Contents) ソフトウェアエンジニアリングとは(稲森,森口) 
ソフトウェア開発におけるプロセス(稲森) 
(授業時間外の学習/ Assignments) グループメンバの役割分担,開発システムのイメージ検討等 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) ソフトウェアの要件定義(稲森) 
実習説明,グループ分け(稲森,森口) 
(授業時間外の学習/ Assignments) グループメンバの役割分担,開発システムのイメージ検討等 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) システム提案書・開発計画書の作成方法(森口)  (授業時間外の学習/ Assignments) システム提案書,開発計画書の作成 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 【実習】システム提案書,開発計画書作成(稲森,森口)  (授業時間外の学習/ Assignments) システム提案書,開発計画書の作成 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 外部設計工程と外部設計書の作成(森口)  (授業時間外の学習/ Assignments) 外部設計書の作成 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 【実習】提案書,開発計画書レビューと外部設計書作成(稲森,森口)  (授業時間外の学習/ Assignments) 外部設計書の作成 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 内部設計工程と内部設計書の作成(森口)  (授業時間外の学習/ Assignments) 内部設計書の作成 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 【実習】外部設計書レビューと内部設計書作成(稲森,森口)  (授業時間外の学習/ Assignments) 内部設計書の作成 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) ソフトウェア開発の基本技術とプログラミング(森口)  (授業時間外の学習/ Assignments) 内部設計書の作成 
(実施回/ Week) 10  (内容/ Contents) 【実習】内部設計書作成レビュー(稲森,森口)  (授業時間外の学習/ Assignments) 内部設計書の作成 
(実施回/ Week) 11  (内容/ Contents) テスト,品質保証の実施方法(森口)  (授業時間外の学習/ Assignments) テスト項目書の作成 
(実施回/ Week) 12  (内容/ Contents) 【実習】テスト項目書の作成(稲森,森口)  (授業時間外の学習/ Assignments) テスト項目書の作成 
(実施回/ Week) 13  (内容/ Contents) プロジェクトマネジメント(稲森) 
ソフトウェア産業の課題とITスキル標準(稲森) 
(授業時間外の学習/ Assignments) 最終成果物の整理,成果発表資料作成 
(実施回/ Week) 14  (内容/ Contents) 【実習】各ドキュメント最終レビュー,成果発表内容整理(稲森,森口)  (授業時間外の学習/ Assignments) 最終成果物の整理,成果発表資料作成 
(実施回/ Week) 15  (内容/ Contents) 成果発表と総合評価(稲森,森口)  (授業時間外の学習/ Assignments) 復習 

実習はグループ構成とし,各グループ毎に学生たちが決めたテーマに基づく提案書,設計書などの作成を実施する.その為,講義時間以外に各グループ毎に自主的な活動が必要となる. 
今後の詳細な授業内容や実習テーマ等の検討結果,受講者数(グループ数)によっては授業計画を変更する可能性がある.

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

平常点(クラス参加,発表等)  50%  講義および模擬実習への出席を重要視する.この講義においてはソフトウェア開発の開発技法やドキュメント類について講義形式で学習し,実習時間にグループ作業でソフトウェア開発に必要な設計書等のドキュメントの作成を行う.また,実習では,(1)グループ全体のスケジュールと進捗状況,(2)グループのメンバごとのスケジュールと進捗状況,(3)問題点とその対策について整理されているかを確認する. 
グループ作業の成果(設計書等)  50%  ソフトウェア開発において必要とされる,(1)システム提案書・開発計画書,(2)外部設計書,(3)内部設計書,(4)内部設計書,(5)テスト項目書,を実習で作成するが,記載事項に漏れ,矛盾する事項がないか,実際にプログラムを作成することが可能なドキュメントに仕上がっているかの観点で評価する. 

※留意事項 
 実習において作成する資料は,顧客への提示資料ということを前提としているため,内容はもちろん,誤字脱字の有無といった点からも評価する.したがって,レビューが重要となる. 
 授業の最終日にグループ発表会を実施する.作成した資料を「顧客納品物」として提出してもらうが,作成過程における版数管理や,修正履歴が整備されていることも重要となる。

<テキスト/Textbook>

飯村結香子,大森久美子,西原琢夫  『ずっと受けたかったソフトウェアエンジニアリングの新人研修』第3版  (株式会社 翔泳社、2018年) 271  ISBN:9784798157566 

 

 

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