シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


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△電子回路
Electronic Circuits
2単位/Unit  秋学期/Fall  京田辺/Kyotanabe  講義/Lecture

  飛龍 志津子

<概要/Course Content Summary>

 エレクトロニクスⅠ,Ⅱでは,抵抗,コイル,コンデンサによる様々な電気回路現象を学んだ.本講義では,これらの受動素子に加えて,身の回りの電子機器の設計には欠かせない半導体による能動素子(ダイオード,トランジスタ,オペンアンプ)の基本的な動作の原理と,またその使い方の基礎を学ぶ.講義内容としては,ダイオードを用いた整流回路,トランジスタを用いた増幅回路,オペアンプによる増幅や応用回路,また変復調や発振の原理について,特に生体情報の計測技術に関わる電子回路の基礎知識を習得する.またダイオードやトランジスタ回路の動作の理解は,机上だけでは難解な点があることから,回路シミュレータソフトを用いた演習を交えながら,回路動作の解説を図る. 
 医情報学科の学生実験で実習する内容を多く含むことから,実験の予習や復習として本講義の内容を良く理解して活用してほしい.

<到達目標/Goals,Aims>

電子回路を構成するのに不可欠なトランジスタやダイオードに関する基本的な動作原理が理解できるようになる.また,生体情報計測など実際の電子計測装置に使用されている増幅回路などの回路構成を理解し,さらに今後の研究活動等で必要な場合,自らの手で簡単な回路の設計・作成が行えるように,アナログ電子回路に関する初歩的な知識を習得することを目標とする.また講義では,回路動作の確認に回路シミュレータソフト(LTSpice)を用いる.毎回の講義内容の復習を回路シミュレータソフトを用いて各自行うことで,講義内容の理解を促進し,回路の設計や動作確認を自らが行えるようになることを望む.

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 回路シミュレータソフトを用いた共振回路の復習.電子回路の概要と半導体素子について.ダイオード(PN接合)の原理や動作の基礎.  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義内容の復習およびLTSpiceの練習(4時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) ダイオードによる整流の仕組みや各種波形操作.回路シミュレータソフトを用いた半端整流回路の学習.  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義内容の復習と翌週の予習(4時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 各種ダイオードのしくみ(LED,フォトダイオードなど) 
 
(授業時間外の学習/ Assignments) 講義内容の復習と翌週の予習(4時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) バイポーラトランジスタの基礎.回路シミュレータソフトを用いた直流増幅回路の学習.  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義内容の復習と翌週の予習(4時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) hパラメータを用いたトランジスタ増幅回路の原理.回路シミュレータソフトを用いた交流増幅回路の学習.  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義内容の復習と翌週の予習(4時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) バイポーラトランジスタに関するまとめとFETによる増幅回路の基礎. 
 
(授業時間外の学習/ Assignments) 講義内容の復習と翌週の予習(4時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) ダイオードおよびトランジスタに関するまとめと演習  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義内容の復習と翌週の予習(4時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 差動増幅の原理,オペアンプによる比較動作や負帰還回路の基礎.  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義内容の復習と翌週の予習(4時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) オペアンプによる反転・非反転増幅回路の原理.回路シミュレータソフトを用いた増幅回路の学習.  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義内容の復習と翌週の予習(4時間) 
(実施回/ Week) 10  (内容/ Contents) オペアンプによる加算・減算回路の原理.回路シミュレータソフトを用いたアナログ・デジタル変換回路の学習  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義内容の復習と翌週の予習(4時間) 
(実施回/ Week) 11  (内容/ Contents) オペアンプによる積分,微分回路,ボルテージフォロア,生体アンプの原理.回路シミュレータソフトを用いた回路動作の学習  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義内容の復習と翌週の予習(4時間) 
(実施回/ Week) 12  (内容/ Contents) 正帰還回路による発振のしくみ.回路シミュレータソフトを用いた発振回路の学習  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義内容の復習と翌週の予習(4時間) 
(実施回/ Week) 13  (内容/ Contents) 変調回路の基礎.AM変調及び復調回路の学習.  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義内容の復習と翌週の予習(4時間) 
(実施回/ Week) 14  (内容/ Contents) 半導体回路に関するこれまでの復習や応用例の紹介.  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義内容の復習と翌週の予習(4時間) 
(実施回/ Week) 15  (内容/ Contents) 授業内評価(期末レポート試験)  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義内容の復習とまとめの学習(4時間) 

講義の進捗や受講者の理解に応じて,授業計画を変更する可能性がある.座学とPCを用いた実習や演習を織り交ぜながら講義を進める.回路シミュレーションの使い方を講義時間内と復習により早期に習得しておくこと.毎回の講義では演習問題を課題として提出し,また期末レポート試験により総合的な理解度を評価する.

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

提出課題  70%  期末レポート試験を含むすべての提出課題(演習問題)により理解度をチェックする。 
平常点  30%  講義資料の利用状況及び課題提出の状況等 
特記事項    提出演習及び平常点を総合して最終評価を行う。難易度や重要性に応じて加重評価を行う場合がある. 

PCによるシミュレーションを用いた回路動作の確認が自ら行えることや,講義内容の理解や具体的な問題を解くための基礎学力が定着しているか,などを演習,中間試験および期末試験を通じて評価する.

 

<成績評価結果/Results of assessment>   成績評価の見方について/Notes for assessment

    

登録者数

成績評価(%)

評点
平均値

備考

A B C D F
98 39.8 46.9 8.2 1.0 4.1 0.0 3.2

<テキスト/Textbook>

末松安晴,藤井信生  『電子回路入門 (基礎シリーズ)』 (実教出版、2008年)

 

<参考文献/Reference Book>

竹村 裕夫  『電子回路の基礎』(コロナ社、2001年)
 

職業能力開発教材委員会  『プログラム学習による半導体回路 (1) (半導体基礎講座 (1))』(松下電器工科短期大学校 、1992)
 

堀川宗之  『医・生物学系のための電気・電子回路』(コロナ社、1997年)
 

講義中に別途,資料を配布する.

<備考/Remarks>

e-mail: shiryu@mail.doshisha.ac.jp(担当者 飛龍) 

 

お問合せは同志社大学 各学部・研究科事務室まで
 
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