シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


11411102 

△応用数理Ⅱ
Applied Mathematics II
2単位/Unit  秋学期/Fall  京田辺/Kyotanabe  講義/Lecture

  伊藤 利明

<概要/Course Content Summary>

医工学・機械工学分野における理論的問題は,一般的に力学の問題に帰着する。流体の運動を表わすのがベクトル場であり,ベクトル場の微分積分がベクトル解析である。また,物体の各点の温度の時間変化や弦の振動を調べる数学的道具が偏微分方程式である。本講義では,このベクトル解析と偏微分方程式論の一部を紹介し,力学との関係を理解することを目的とする。講義では,空間曲線とベクトル値関数,ベクトル場の概念と意味を理解し,線積分および面積分の定義と意味を修得する。次に,発散定理と,ストークスの定理の基礎概念を理解する。またラプラス変換の応用入門として線形微分方程式の初期値問題の解法を修得する。

<到達目標/Goals,Aims>

簡単なベクトル解析からの数学モデルが理解でき構成できる.3次元空間内での線積分,2次元面積分,ストークスの定理,グリーンの定理,ガウスの発散の各定理が理解できる.

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 応用数理Ⅰの復習・行列式・固有値  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習として応用数理Iで学んだ内容の復習をしておく.予習(1時間)・復習(2時間以上) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 固有値の応用  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習として代数学Ⅱの固有値の復習をしておく.予習(1時間)・復習(2時間以上) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 空間曲線とベクトル値関数,その力学との関係を理解する  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習として全微分,内積,偏微分をしておく.予習(1時間)・復習(2時間以上) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 空間曲線の弧長パラメータと曲率,その力学的解釈を理解する  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習として全微分,内積,偏微分をしておく.予習(1時間)・復習(2時間以上) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) ベクトル場の概念と勾配の定義と意味を理解する  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習として全微分,内積,偏微分をしておく.予習(2時間)・復習(2時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) ベクトル場の発散の定義(計算法)と意味を理解する  (授業時間外の学習/ Assignments) 復習として発散の考えが物理,工学で有用な例をテキスト,他の物理の講義などと関係させ学んでおく.予習(1時間)・復習(2時間以上) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) ベクトル場の回転の定義と計算法と意味を習得する  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習として代数学で学ぶ外積を復習しておくこと.復習として回転の考えが物理,工学で有用な例をテキスト,他の物理の講義などと関係させ学んでおく.予習(2時間)・復習(2時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 線積分の定義と意味を習得する  (授業時間外の学習/ Assignments) 復習として講義のノートをもとに教科書の理解を深めること.予習(1時間)・復習(2時間以上) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 面積分の定義,計算法,意味を習得する  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習としてヤコビアンが関係した微分積分学Ⅱの復習をしておくこと.予習(1時間)・復習(2時間以上) 
(実施回/ Week) 10  (内容/ Contents) 発散定理とその利用法を習得する  (授業時間外の学習/ Assignments) 復習として発散定理の考えが物理,工学で有用な例をテキスト,他の物理・電磁気学の講義などと関係させ学んでおく.予習(1時間)・復習(2時間以上) 
(実施回/ Week) 11  (内容/ Contents) ストークスの定理とその利用法を習得する  (授業時間外の学習/ Assignments) 復習としてストークスの定理の考えが物理,工学で有用な例をテキスト,他の物理・電磁気学の講義などと関係させ学んでおく.予習(1時間)・復習(2時間以上) 
(実施回/ Week) 12  (内容/ Contents) ラプラス変換Ⅰ  (授業時間外の学習/ Assignments) 色々な基礎的関数のラプラス変換をテキストの例から学んでおく.予習(1時間)・復習(2時間以上) 
(実施回/ Week) 13  (内容/ Contents) ラプラス変換Ⅱ  (授業時間外の学習/ Assignments) 復習として線形微分方程式に対するラプラス変換を用いての解法を復習しておく.予習(1時間)・復習(2時間以上) 
(実施回/ Week) 14  (内容/ Contents) フーリエ級数・偏微分方程式紹介  (授業時間外の学習/ Assignments) 実際の現象に対する数学モデルの考え方作り方を復習しておく.またモデルと解の振る舞いの関係を考察しておく.予習(1時間)・復習(2時間以上) 
(実施回/ Week) 15  (内容/ Contents) 応用数理Ⅰ,Ⅱのまとめと発展  (授業時間外の学習/ Assignments) 応用数理I,Ⅱの要点をまとめ復習する.復習(2時間以上) 

教科書の内容と合わせるため,シラバスの実施回の内容と講義の内容がずれる場合があります. 
春学期開講の応用数理Ⅰの進みぐあいから,引き続く応用数理Ⅱの講義内容を始めます.講義時間の余裕が無ければ偏微分方程式は扱いません.試験の成績を気にするのでなく数学の応用ということがどんなものか感じることが大事です.

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

期末筆記試験  100%  期末筆記試験により,総合的な理解度についての評価を行う.概念(定義)の把握50% 計算力50%で評価する. 

期末試験については講評でフィードバックを行う.

 

<成績評価結果/Results of assessment>   成績評価の見方について/Notes for assessment

    

登録者数

成績評価(%)

評点
平均値

備考

A B C D F
110 16.4 12.7 20.9 13.6 36.4 0.0 1.6

<テキスト/Textbook>

E.クライツィグ 著,近藤 次郎・堀 素夫 監訳,北原 和夫・堀 素夫 共訳  『技術者のための高等数学2-線形代数とベクトル解析-』最新版  (培風館)

 

E.クライツィグ 著,近藤 次郎・堀 素夫 監訳,北原 和夫・堀 素夫 共訳  『技術者のための高等数学3-フーリエ解析と偏微分方程式-』最新版  (培風館) 教科書を応用数理Iと応用数理Ⅱで通年し,講義進度を考慮し可能であれば3冊利用します.これら教科書の一部は,微分積分学I,Ⅱおよび代数学I,Ⅱと重複する内容がありますが,復習と応用という点から見直すことで意味があります. 

 

<参考文献/Reference Book>

堀内 龍太郎 ・水島 二郎・柳瀬 眞一郎 ・山本 恭二  『理工学のための応用解析学2-フーリエ解析・ラプラス変換-』(朝倉書店)
 

堀内 龍太郎 ・水島 二郎・柳瀬 眞一郎 ・山本 恭二  『理工学のための応用解析学3-ベクトル解析・偏微分方程式-』(朝倉書店)教科書を応用数理Iと応用数理Ⅱで通年し,3冊利用します.これら教科書の一部は,微分積分学I,Ⅱおよび代数学I,Ⅱと重複する内容がありますが,復習と応用という点から見直すことで意味があります. 
 

「応用数学」,「数理科学」,「工業数学」などのキーワードで自分に合った参考書を探してみてください. 

<備考/Remarks>

担当教員連絡先:toito@mail.doshisha.ac.jp 

 

お問合せは同志社大学 各学部・研究科事務室まで
 
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