シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


11411012-011 

△材料力学Ⅱ-11
Mechanics of Materials II-11
2単位/Unit  秋学期/Fall  京田辺/Kyotanabe  講義/Lecture

  多田 幸生

<概要/Course Content Summary>

材料力学Ⅰに引き継いで,機械構造物の変形,強度解析のための基礎学問を学ぶ。断面積に比べて細長い棒が横荷重受ける場合,はりと呼ばれる。また,圧縮荷重を受ける場合は柱と称される。材料力学Ⅱでは,これらはりの変形,応力分布と柱の座屈について詳細に学ぶ。引張り(または圧縮),あるいは曲げ荷重とねじりトルクが同時に作用するはりでは,これまでの一次元的な応力の取り扱いではその強度・破壊を予測することはできない。そこで,二つの応力が同時に作用する場合の物体内での応力の定義と応力の座標変換について知るとともに,引張り(または圧縮),あるいは曲げ荷重とねじりトルクが同時に作用するはりの応力解析および強度評価についても学び,機械設計のための基礎学力を身に付けることを目標とする。

<到達目標/Goals,Aims>

引張り(または圧縮)荷重,あるいは曲げとねじりモーメントが個別あるいは同時に作用する場合のはりの曲げ応力,ひずみおよびたわみ変形を求める計算法および応力を用いた強度評価について学び,機械設計のための基礎学力を身に付けることを目標とする。

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 静定はりのたわみの基礎式の導出,等分布荷重,集中荷重を受ける単純支持はり,片持ちはり,突き出しはりのたわみ変位を求める計算法を学ぶ.  (授業時間外の学習/ Assignments) テキストおよび補助資料による復習(約1時間以上) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 静定はりのたわみを求める計算法の習得.固定と荷重の組み合わせで得られる各種問題に対して,支持力,支持モーメントを求め,自由体はりに生じるせん断力と曲げモーメントを求め,はりの基礎式の積分することでたわみ変位を求める. 
  
(授業時間外の学習/ Assignments) テキストおよび補助資料による予習・復習(約2時間以上) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents)  静定はりのたわみを求める計算法の習得確認 演習1  (授業時間外の学習/ Assignments) 演習の解説を行い理解を深める.テキストおよび補助資料による予習・復習(約2時間以上) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 不静定はりの定義と計算法について学ぶ.両端固定はり,一端固定・他端自由の境界条件の下,横荷重,モーメントの外力負荷に対して未知数としての支持力,支持モーメントを求めるための計算法を学ぶ.はりの基礎式を積分し変位勾配とたわみ変位を求める手法と併用することで道反力を求めたわみを求める計算法を習得する.  (授業時間外の学習/ Assignments) テキストおよび補助資料による予習・復習(約2時間以上) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 不静定はりの問題.はりの応用問題.段付きはり,テーパはり,サンドイッチはり,等強度はりの変形と曲げ応力の導出.   (授業時間外の学習/ Assignments) テキストおよび補助資料による予習・復習(約2時間以上) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) はりの応用問題,不静定問題の計算法の理解確認 演習2  (授業時間外の学習/ Assignments) 演習の解説を行い理解を深める.テキストおよび補助資料による予習・復習(約2時間以上) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 三次元弾性体に生じるひずみ,応力の定義.応力・ひずみは2階のテンソルであり,座標変換,主応力,主方向(2次元の場合)の導出法を習得する.  (授業時間外の学習/ Assignments) テキストおよび補助資料による予習・復習(約2時間以上) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) モールの応力円,モールのひずみにより主応力,主ひずみ,主応力方向の導出に必要な計算式の習得.  (授業時間外の学習/ Assignments) テキストおよび補助資料による予習・復習(約2時間以上) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 三次元弾性体の構成式であるHookeの式を理解する.等方性材料の応力−ひずみ関係,ヤング率とせん断弾性率の関係 平面応力場と平面ひずみ場の構成式.曲げとねじりを受ける丸棒の破壊規準として提案された最大主応力説,最大せん断応力説,最大主ひずみ説を理解する.相当曲げモーメント,相当ねじりモーメントの導出法を習得する.  (授業時間外の学習/ Assignments) テキストおよび補助資料による予習・復習(約2時間以上) 
(実施回/ Week) 10  (内容/ Contents) 組合せ応力における主応力の導出法,モールの応力円,モールのひずみ円により主値と主方向を求める計算法の理解確認 演習3  (授業時間外の学習/ Assignments) 演習の解説を行い理解を深める.テキストおよび補助資料による予習・復習(約2時間以上) 
(実施回/ Week) 11  (内容/ Contents) 棒およびはりに蓄えられるひずみエネルギを求める手法を習得する.引張圧縮力,曲げモーメント,ねじりモーメント(トルク)による棒・はりに蓄えられるひずみエネルギの計算法の習得.   (授業時間外の学習/ Assignments) テキストおよび補助資料による予習・復習(約2時間以上) 
(実施回/ Week) 12  (内容/ Contents) マクスウェルの背反定理とカルティリアーノの定理の説明. 
カスティリアーノの定理によるたわみの導出,不静定はりの解析に利用可能なカスチリアーノの定理の利用.仮想外力を利用する解法の習得. 
(授業時間外の学習/ Assignments) テキストおよび補助資料による予習・復習(約2時間以上) 
(実施回/ Week) 13  (内容/ Contents) 柱の座屈荷重を微分方程式解くことで求める手法を習得する.両端支持等の各種固定条件下の柱の座屈荷重をオイラーの公式により求める.軸対称板殻体の軸対称変形問題の解析法,内圧を受ける薄肉円筒に生じる応力,回転円板に生じる応力の概論を行う.  (授業時間外の学習/ Assignments) テキストおよび補助資料による予習・復習(約2時間以上) 
(実施回/ Week) 14  (内容/ Contents) カスチリアーノの定理を用いた解法,柱の座屈解析の理解確認 演習4  (授業時間外の学習/ Assignments) 演習の解説を行い理解を深める.テキストおよび補助資料による予習・復習(約2時間以上) 
(実施回/ Week) 15  (内容/ Contents) はりの複雑な問題の解析法,設計に利用可能な主応力導出法,カスチリアーノの定理の利用 総合的な解析法の理解を確認する. 総合演習  (授業時間外の学習/ Assignments) 演習の解説を行い棒・はりに関する総合的な理解を深める. 

原則としてシラバスに沿って講義を進めるが,受講者の理解度に応じて変更する場合がある.

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

平常点(出席,クラス参加,発表,グループ作業の成果等)  50%  講義に対する取り組み姿勢の評価 授業計画の各講義ごとの目標に対する到達度の評価 
その他(具体的に)  50%  本講全般における到達度の評価,理解度達成演習の結果を参考にして評価する 

材料力学の基本であるはりの静定・不静定問題を解析する手法を理解することを中心課題とする.さらに,三次元弾性体に生じる応力・ひずみを求め,設計に利用される主応力,最大せん断応力を求める計算法を理解する必要がある.この基本的な解析法の理解が評価のポイントである.

 

<成績評価結果/Results of assessment>   成績評価の見方について/Notes for assessment

    

登録者数

成績評価(%)

評点
平均値

備考

A B C D F
15 13.3 6.7 0.0 26.7 53.3 0.0 1.0

<テキスト/Textbook>

邉 吾一,藤井 透,川田 宏之  『最新 材料の力学』 (培風館、2008)

 

講義はテキストの内容の理解を大原則としている.

<備考/Remarks>

担当者E-mailアドレス  
1クラス:山本 浩司 koyamamo@mail.doshisha.ac.jp  
2クラス:川口 正隆 maskawag@mail.doshisha.ac.jp 

 

お問合せは同志社大学 各学部・研究科事務室まで
 
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