シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


11411004 

△代数学Ⅱ
Algebra II
2単位/Unit  秋学期/Fall  京田辺/Kyotanabe  講義/Lecture

  伊藤 利明

<概要/Course Content Summary>

代数学Ⅰに引き続き線形代数学の基礎を学ぶ。代数学Ⅰでの知識を前提に,まず線形写像と行列の関係を論じる。次に線形空間に内積を導入し,ベクトルに長さと角度という概念を付加した時に展開される理論を講義する。直交行列,直交変換やベクトルの外積,複素変数での内積にも触れる。固有値,固有ベクトル及び行列の対角化を学び2次形式や2次曲線の分類などの話題にも触れる。講義では具体的事例を挙げながら解説を行う。

<到達目標/Goals,Aims>

線形写像の行列による表現の意味を理解する.標準基底と一般基底の関係を知る.Rnの内積とグラム・シュミットの直交化法を理解し,正規直交基底が構成できる.ベクトルの外積の応用計算ができる.固有値と固有ベクトルの関係を知り,行列の対角化ができる.

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 線形写像  (授業時間外の学習/ Assignments) 復習し,線形という性質を数学的に表現する方法を知る.予習(1時間)・復習(2時間以上) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 線形写像の行列による表現  (授業時間外の学習/ Assignments) 行列(表現行列)が線形写像と同じ性質をもつものであることを例題を復習し理解しておく.基底の変換と行列の関係がどういうものか理解しておく.予習(1時間)・復習(2時間以上) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 線形写像の階数  (授業時間外の学習/ Assignments) 行列の階数と線形写像の関係を理解しておく.予習(1時間)・復習(2時間以上) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 線形変換  (授業時間外の学習/ Assignments) 線形写像の表現行列を実際に作ることができるよう,例を参考に復習しておく.予習(1時間)・復習(2時間以上) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) Rnの内積  (授業時間外の学習/ Assignments) Rnの内積により直行性を判断できるように復習する.予習(1時間)・復習(2時間以上) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) グラム・シュミットの直交化法  (授業時間外の学習/ Assignments) 復習として実際に例を自分で丁寧に解き,理解しておく.予習(1時間)・復習(2時間以上) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 直交補空間  (授業時間外の学習/ Assignments) 概念として理解できればよい.予習(1時間)・復習(2時間以上) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 直交行列と直交変換  (授業時間外の学習/ Assignments) 教科書の問,例を参考に他の身近な例を探してみる.予習(1時間)・復習(2時間以上) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) ベクトルの外積  (授業時間外の学習/ Assignments) 実際のベクトルで外積が計算できるよう復習する.予習(1時間)・復習(2時間以上) 
(実施回/ Week) 10  (内容/ Contents) Cnの内積  (授業時間外の学習/ Assignments) 複素数が初めての場合は,できる限り複素数とは何か予習しておくこと(1時間).講義で説明する共役複素数の定義を復習しておくこと(2時間以上). 
(実施回/ Week) 11  (内容/ Contents) 固有値と固有ベクトル  (授業時間外の学習/ Assignments) 復習として固有多項式が固有値を求めるために使われる理由を理解しておく.予習(1時間)・復習(2時間以上) 
(実施回/ Week) 12  (内容/ Contents) 固有値と固有ベクトル  (授業時間外の学習/ Assignments) 固有値から対応する固有ベクトルを誘導できるよう復習する.予習(1時間)・復習(2時間以上) 
(実施回/ Week) 13  (内容/ Contents) 行列の対角化  (授業時間外の学習/ Assignments) 復習として対角化のために必要なユニタリー行列を構成できるよう練習する.予習(1時間)・復習(2時間以上) 
(実施回/ Week) 14  (内容/ Contents) 実対称行列の対角化とその応用  (授業時間外の学習/ Assignments) 復習として対角化可能条件を例により理解しておく.予習(1時間)・復習(2時間以上) 
(実施回/ Week) 15  (内容/ Contents) 2次形式,2次曲線,2次曲面,秋学期のまとめ  (授業時間外の学習/ Assignments) 2次形式,2次曲線,2次局面の概要を紹介する.学期の要点を復習する.復習(2時間以上) 

固有値,固有ベクトルと2次形式は具体例・応用例を応用数理I・Ⅱでも扱います.従い15週目の内容は進度の関係で応用数理で扱うという変更もあります.

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

期末筆記試験  95%  教科書内の例や問(+練習問題)が理解でき,解ける実力が少なくとも必要です. 
授業参加・平常点  5%  出欠をたまにチェックし,評価に加える. 

基本的な事項が理解でき,正しく計算できるかを期末テストにより判断し,成績とする.期末試験については講評でフィードバックを行う.

 

<成績評価結果/Results of assessment>   成績評価の見方について/Notes for assessment

    

登録者数

成績評価(%)

評点
平均値

備考

A B C D F
101 21.8 10.9 9.9 20.8 36.6 0.0 1.6

<テキスト/Textbook>

戸田 暢茂  『基礎線形代数』最新版  (学術図書出版) 初めに読むときに飛ばしてもよいところは,そのつど講義で言います.教科書の最後の内容は進む具合で触れない可能性があります.固有値,固有ベクトルと2次形式は応用数理I・Ⅱの教科書でも扱います. 

 

<参考文献/Reference Book>

硲野 敏博・加藤 芳文  『理工系の基礎線形代数学』最新版 (学術図書出版)特に指定はしません.いい本が他にもたくさんあります.自分で読んで理解しよい本をみつけてください. 
 

堀内 龍太郎・浦部 治一郎  『線形代数学』最新版 (学術図書出版)特に指定はしません.いい本が他にもたくさんあります.自分で読んで理解しよい本をみつけてください. 
 

<備考/Remarks>

伊藤への連絡先: toito@mail.doshisha.ac.jp 

 

お問合せは同志社大学 各学部・研究科事務室まで
 
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