シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


61202051-002 

△刑事訴訟実務の基礎-2
Fundamental Criminal Procedure & Practice-2
2単位/Unit  秋学期/Fall  今出川/Imadegawa  講義/Lecture

  濵田 毅 滿生 恒史郎

<概要/Course Content Summary>

 捜査及び第一審訴訟の記録教材等に基づき,捜査から公判までの手続の流れを実務に即して理解させるとともに,手続の各段階における法曹三者の活動等の実情と法理論的な問題点を理解させる(なお,適宜裁判員制度についても触れる)。また,事実認定についても,受講生に証拠の分析と評価に関する意見を発表させるなどしながら,基礎的な手ほどきをする。 
一部の回(7回,8回)においては,音声付きDVD教材(1回約45分)を使用する。

<到達目標/Goals,Aims>

 学生が,刑事訴訟の手続過程において,裁判,検察,弁護のそれぞれの立場における実務の基礎を正確に理解したうえ,証拠に基づき事実を認定する基礎的な力,それを前提とする法的解決能力を身に付けることができるようになることである。

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) 「全体のねらい」  (内容/ Contents)  刑事関係訴訟実務教育の基礎部分を担当する科目であるので,受講生が司法修習開始後直ちに受けることになる実務修習への導入としての役割を担っていることにも配慮した教育内容とする。 
 
(授業時間外の学習/ Assignments)  
(実施回/ Week) 「一回ごとの内容」 
 
(実施回/ Week) 第1回  (内容/ Contents) 検察・捜査実務①   
  事件記録教材を用いて,捜査記録の見方を学んだ上で,事件発生から勾留請求までの捜査,捜査方針の策定等を学ぶ。 
(授業時間外の学習/ Assignments) 記録教材を読み,課題として指定された設問を検討しておく 
(実施回/ Week) 第2回  (内容/ Contents) 検察・捜査実務② 
 事件記録教材を用いて,各種の証拠収集方法(取調べを含む)を学んだ上で,検察官の行う起訴・不起訴等の処分の判断方法を学ぶ。 
(授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) 第3回  (内容/ Contents) 検察・捜査実務③ 
 前同 
(授業時間外の学習/ Assignments) 検察官としての終局処分案を検討し,レポートにまとめ事前提出する 
(実施回/ Week) 第4回  (内容/ Contents) 令状の実務  
 逮捕状,勾留状の発付,保釈等の令状に係る実務を学ぶ。 
(授業時間外の学習/ Assignments) テキスト,参考文献を読み,課題として指定された設問を検討しておく 
(実施回/ Week) 第5回  (内容/ Contents) 弁護・捜査段階の弁護 
 受任,接見の方法,弁護方針の策定と事実調査・証拠収集(示談交渉を含む),身柄拘束からの解放等を中心に,捜査段階における弁護の実務を学ぶ。 
 
(授業時間外の学習/ Assignments) 事前配布の資料を読み,課題を検討しておく 
(実施回/ Week) 第6回  (内容/ Contents) 裁判・事実認定① 
 記録教材を題材にして,訴訟記録の編成,記録の検討の仕方を学んだ上,事実認定の総論的・基礎的事項を学ぶ。 
(授業時間外の学習/ Assignments) 事前配布の資料を読み,授業時における質疑に備える 
(実施回/ Week) 第7回  (内容/ Contents) 裁判・公判手続等① 
 司法研修所作成のテキスト及びDVD視聴により公判の流れを学ぶ。 
(授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
 
(実施回/ Week) 第8回  (内容/ Contents) 裁判・公判手続等②   
 司法研修所作成のテキスト及びDVD視聴により公判前整理手続等を学ぶ。 
(授業時間外の学習/ Assignments) 同上 
(実施回/ Week) 第9回  (内容/ Contents) 検察・公判立会  
 公判段階における検察官の立証活動(証拠能力の問題を除く)について学ぶ。 
 
(授業時間外の学習/ Assignments) 記録教材を読み,課題として指定された設問を検討しておく 
(実施回/ Week) 第10回  (内容/ Contents) 弁護・公判段階における弁護 
 公判段階における弁護人の弁護活動について学ぶ。 
(授業時間外の学習/ Assignments) 事前配布の資料を読み,課題を検討しておく 
(実施回/ Week) 第11回  (内容/ Contents) 裁判・公判手続等③ 
 公判前整理手続及び公判手続に関係する裁判例,実務を学ぶ。 
(授業時間外の学習/ Assignments) 事前配布の参考文献を読み,事前配布の事例問題を検討しておく 
(実施回/ Week) 第12回  (内容/ Contents) 裁判・事実認定② 
 記録教材を用いて情況証拠からの推認(犯人性)等の事実認定の在り方を学ぶ。 
(授業時間外の学習/ Assignments) 記録教材を検討し,事実認定に関するレポートを作成し,事前に提出する 
 
(実施回/ Week) 第13回  (内容/ Contents) 裁判・事実認定③ 
 情況証拠からの推認(殺意),各種供述証拠(自白,共犯者供述,犯人識別供述等)の信用性評価等を学ぶ 
   
(授業時間外の学習/ Assignments) 事前配布の資料を読み,課題を検討しておく 
(実施回/ Week) 第14回  (内容/ Contents) 裁判 
 裁判員裁判制度・被害者参加制度,量刑に関する基礎を学ぶ。 
(授業時間外の学習/ Assignments) 事前配布の資料を読み,授業時における質疑に備える 
(実施回/ Week) 第15回  (内容/ Contents) 裁判・検察・弁護 
 典型的な証拠についての,開示手続,証拠能力の付与等の証拠法の実務を学ぶ。 
  
(授業時間外の学習/ Assignments) 事前配布の資料を読み,課題を検討しておく 

予習の内容 
 シラバスに従い,記録・配付資料を検討し,レポートを作成をする。 
 
標準的な予習時間 
 2~4時間/週 

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

平常点  20%  記録教材等に基づく提出起案・小レポートの内容,授業における意見発表の状況,欠席状況等により評価する。 
期末試験  80%  期末試験では,事実認定,実務に対応する基礎的な知識・能力が身についているかを試す。 

 

<成績評価結果/Results of assessment>   成績評価の見方について/Notes for assessment

    

登録者数

成績評価(%)

評点
平均値

備考

A+ A B+ B C+ C F
16 0.0 18.8 25.0 18.8 12.5 12.5 12.5 0.0 2.8

<テキスト/Textbook>

司法研修所  『刑事裁判記録教材-窃盗等被告事件-』(貸与)  (法曹会、平成15年)

 

法務省法務総合研究所  『事件記録教材-第10号 強盗致傷被疑事件-』(貸与)  (法曹会、平成22年)

 

司法研修所  『刑事第一審公判手続の概要-参考記録に基づいて-[平成21年版]』 (法曹会、平成21年) 基本的には毎回使用する予定であるので授業時に持参すること 

 

<参考文献/Reference Book>

下津健司・江口和伸ほか  『民事裁判実務の基礎/刑事裁判実務の基礎』(有斐閣、平成26年)
 

石井一正  『刑事事実認定入門』第3版 (判例タイムズ社、平成27年)
 

 

 

 

 

事前に読んでおくべき参考文献・コピーについては,予め各授業の1週間ないし2週間前に開架配付する。

 

お問合せは同志社大学 各学部・研究科事務室まで
 
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