シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


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△食科学・食育論特別研究
Special Research in Gastronomic Sciences
2単位/Unit  秋学期/Fall  今出川/Imadegawa  講義/Lecture

  西村 和代

<概要/Course Content Summary>

食科学(ガストロノミック・サイエンス)は,栄養学や食品学,調理学などにとどまることなく,社会科学,自然科学を横断するものであり,芸術的,文化的要素で構成される包括的な教育である。本講義では,食の生産から消費にいたる経済活動を,食ビジネス,自立的自給の両面から考察していく。受講生には,社会に出現する問題に対峙し,解決に向けての深い理解と,マネジメント能力,コミュニケーション能力が要請される。地球規模でグローバルな視点が求められつつ,常にローカルへの意識を明確に持つことができる理解力をつけていく。さらに,日本での食育と交差させ,世界の潮流を知り,日本国内での食育の動きや地域における食育の現状を把握する。食関連分野でのイノベーションを視野に,食行動を見つめ直し,食育の本質をさぐりながら未来の食教育を考える。 
本講義での学び方は,体験が重視され,主体的であり「何を教わったのか」よりも「何を学んだか」が問われる。食に関する広い関心と,多様な考え方,国内外の課題に取り組む姿勢,実社会にて自ら実践的な行動を起こしていくことができるよう,身近な事例をもとに相互に議論していく。

<到達目標/Goals,Aims>

受講生が,食科学・食育の概念,歴史,具体的事例を理解し,考察し,課題について自分なりの意見ができるようになる。 

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) 第1回  (内容/ Contents) 授業全体のオリエンテーションと受講生への課題提示   (授業時間外の学習/ Assignments) 食に関しての関心を書き出しておくこと 
(実施回/ Week) 第2回  (内容/ Contents) 食科学・食育の基礎知識(1) 
日本の食育と世界での食の潮流から,食に関連した分野の現状を把握する 
(授業時間外の学習/ Assignments) 予習:食に関わる新しいニュースを新聞記事やインターネット等で探し,小レポートとして提出, 
指定映像資料を視聴し,議論に参加する準備を行う 
(実施回/ Week) 第3回  (内容/ Contents) 食科学・食育の基礎知識(2) 
参考事例を学び,考察を加えて討論 
(授業時間外の学習/ Assignments) 予習:指定の映像資料を視聴し,議論に参加する準備を行う 
(実施回/ Week) 第4回  (内容/ Contents) 食べもののおいしさをどのように捉えるのかー『欲望の植物誌』を参考にし,考察を加えて討論 
 
(授業時間外の学習/ Assignments) 予習:参照『欲望の植物誌』,指定の映像資料を視聴し,議論に参加する準備を行う 
(実施回/ Week) 第5回  (内容/ Contents) 食教育のあり方について,スローフードの考え方,実践事例を学ぶ 
受講生の発表及び意見交換① 
(授業時間外の学習/ Assignments) 予習:指定の映像資料を視聴し,議論に参加する準備を行う 
 
(実施回/ Week) 第6回  (内容/ Contents) 食教育のあり方について,エディブル・スクールヤードの考え方,実践事例を学ぶ 
受講生の発表及び意見交換② 
(授業時間外の学習/ Assignments) 予習:指定の映像資料を視聴し,議論に参加する準備を行う 
 
(実施回/ Week) 第7回  (内容/ Contents) 食教育のあり方について,『都市を耕す・エディブル・シティ』の映像を通じて学び,討論 
 
(授業時間外の学習/ Assignments) 予習:指定の映像資料を視聴し,議論に参加する準備を行う 
(実施回/ Week) 第8回  (内容/ Contents) 食ビジネスのあり方について,担当者の起業を事例に考える 
受講生の発表及び意見交換③ 
(授業時間外の学習/ Assignments) 予習:指定の映像資料を視聴し,議論に参加する準備を行う 
 
(実施回/ Week) 第9回  (内容/ Contents) 学校給食のあり方について,実践事例を通じて考える 
受講生の発表及び意見交換④ 
 
(授業時間外の学習/ Assignments) 予習:指定の映像資料を視聴し,議論に参加する準備を行う 
(実施回/ Week) 第10回  (内容/ Contents) アリス・ウォータース氏の『美味しい革命』の映像を通じて学び,討論  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習:指定の映像資料を視聴し,議論に参加する準備を行う 
(実施回/ Week) 第11回  (内容/ Contents) 食と農,環境について,実践事例を通じて考える 
受講生の発表及び意見交換⑤ 
(授業時間外の学習/ Assignments) 予習:指定の映像資料を視聴し,議論に参加する準備を行う 
(実施回/ Week) 第12回  (内容/ Contents) 「オーガニック」について,実践事例を通じて考える 
受講生の発表及び意見交換⑥ 
(授業時間外の学習/ Assignments) 予習:指定の映像資料を視聴し,議論に参加する準備を行う 
(実施回/ Week) 第13回  (内容/ Contents) 食と文化,伝統,多様性など「フードカルチャー」について学び,討論  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習:指定の映像資料を視聴し,議論に参加する準備を行う 
(実施回/ Week) 第14回  (内容/ Contents) ここまでのまとめと期末レポート作成にむけてのミニ発表  (授業時間外の学習/ Assignments) ミニ発表の準備 
期末レポートの標題と文献リスト提出 
(実施回/ Week) 第15回  (内容/ Contents) 総括―食科学,食育の社会的役割と未来についての討論  (授業時間外の学習/ Assignments) これまでの講義をふりかえり,レポートを執筆する  

*各回の参考文献は授業内で告知します。 
*各回で取り上げるケースは,状況に応じて変更になる可能性もあります。その場合は,事前に授業内で告知します。

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

平常点(出席,クラス参加,グループ作業の成果等)  60%  発表を行った文献の理解度,レジュメ作成,プレゼンテーション方法,指導教員及び受講生間の論議,問題意識をもって授業に参加し,意見が述べられているかをみる 
小レポート  10%  3回以上提出のこと 
食への関心,基礎的な概念理解や論理展開を確認する  
期末レポート試験・論文  30%  食関連分野での具体例について文献等を調査し,自分の意見を加味したレポートを作成することで,論理的思考力,オリジナリティのある考察ができているかをみる 

<参考文献/Reference Book>

木村草太,伊藤真,布施祐仁,他 (著)日本子どもを守る会 (編)  『子ども白書2017 -「子どもを大切にする国」をめざして-』(本の泉社、2017)ISBN:4780716381 西村和代「学校の中に食卓を創る教育『エディブル・スクールヤード』」pp.174~175 
 

センター・フォー・エコリテラシー著 ,ゼノビア・バーロ, マーゴ・クラブトゥリー編 ,ペブル・スタジオ訳  『食育菜園- エディブル・スクールヤード ーマーティン・ルーサー・キングJr.中学校の挑戦-』(家の光協会、2006)
 

大谷貴美子, 冨田圭子著  『知っておきたい食の世界-あけてみよう!食育の玉手箱-』(久美、2007)
 

鳥山敏子著  『いのちに触れる -生と性と死の授業-』(太郎次郎社、1985)
 

マイケル・ポーラン著 ,西田佐知子訳  『欲望の植物誌-人をあやつる4つの植物-』(八坂書房、2003)
 

<参照URL/URL>

エディブル・スクールヤード・ジャパン 
 

<備考/Remarks>

講義に使用する資料は授業中に配布する 

 

お問合せは同志社大学 各学部・研究科事務室まで
 
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