シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


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△英語文献研究(政策価値論)
Readings in English Texts (Values in Policy Studies)
2単位/Unit  秋学期/Fall  今出川/Imadegawa  講義/Lecture

  柿本 昭人

<概要/Course Content Summary>

■授業形態:zoomを用いての遠隔授業となります。 
 
ハンナ・アレントが思考する人間のあり方として「工作人(ホモ・ファーベル)」の格下として扱い,彼女が軽んじた「労働する動物(アニマル・ラボランス)」を救済することがRichard Sennett《The Craftsman》の目的であった。「労働する動物」である人間は,「クラフツマンの精神」によって自身の豊かさと威厳を護るのである。「正しい答えのない問い」を引き受け,反復的に調整しながら仮説的な「正しさ」に漸近していく技術にこそクラフツマンシップの核心がある。この衰退の歴史の重層化が現代における「仕事」の衰退と軌を一にするのである。それゆえ,テキストの一文一文を疎かにせず,正確に読み取り,その読みの正確さの上にたって議論の適用可能性の拡張が果たされるように授業準備が必要である。同時に,「仕事」の衰退のどこにでも浸透する内的法則に抗する術はあるのか,新たな政策価値の創造を果たし,実践する術はあるのか,こうした問いを常に念頭においた授業の準備が求められる。

<到達目標/Goals,Aims>

Richard Sennett《The Craftsman》の内容を正確に読み取る過程を通じて,学生が基本的な西洋の歴史的事象についての知識と理解を獲得し,その上に立って議論できるようになることが,この授業における到達目標である。

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) (内容/ Contents) オリエンテーション  (授業時間外の学習/ Assignments) 「手仕事」について各自イメージを整理しておく(1時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) Man as His Own Maker  (授業時間外の学習/ Assignments) 第2回授業準備(1時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) The Troubled Craftsman   (授業時間外の学習/ Assignments) 第3回授業準備(1時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) The Workshop  (授業時間外の学習/ Assignments) 第4回授業準備(1時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) Machines  (授業時間外の学習/ Assignments) 第5回授業準備(1時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) Material Consciousness  (授業時間外の学習/ Assignments) 第6回授業準備(1時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) The Hand  (授業時間外の学習/ Assignments) 第7回授業準備(1時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) Expressive Instructions  (授業時間外の学習/ Assignments) 第8回授業準備(1時間) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) Arousing Tools  (授業時間外の学習/ Assignments) 第9回授業準備(1時間) 
(実施回/ Week) 10  (内容/ Contents) Resistance and Ambiguity  (授業時間外の学習/ Assignments) 第10回授業準備(1時間) 
(実施回/ Week) 11  (内容/ Contents) Quality=Driven Work  (授業時間外の学習/ Assignments) 第11回授業準備(1時間) 
(実施回/ Week) 12  (内容/ Contents) Ability  (授業時間外の学習/ Assignments) 第12回授業準備(1時間) 
(実施回/ Week) 13  (内容/ Contents) The Philosophical Workshop  (授業時間外の学習/ Assignments) 第13回授業準備(1時間) 
(実施回/ Week) 14  (内容/ Contents) Notes  (授業時間外の学習/ Assignments) 第14回授業準備(1時間) 
(実施回/ Week) 15  (内容/ Contents) 総括  (授業時間外の学習/ Assignments) 第2回から第14回までの授業の復習と総括 

第2回から第15回まででテキスト全体を読み通すのが理想的であるが,参加する学生の状況によって進度の変更もある。

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

平常点(出席,クラス参加,グループ作業の成果等)  70%  テキストの予習,内容理解の不確かな事象についての整理と理解 
クラスで発表など  30%  説明を求めた際の返答,議論への参加 

<テキスト/Textbook>

Richard Sennett , The Craftsman .   (Penguin, 2009) .  ISBN:978-0141048468  テキストは教員の側で用意する 

 

<参考文献/Reference Book>

  『クラフツマン-作ることは考えることである-』(筑摩書房、2016)ISBN:978-4480864451 社会学や西欧思想史の基本的な議論に不案内であれば,「翻訳」を仲立ちにして原書の内容理解に役立つ可能性がある。 
 

 

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