シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


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△メディア・リテラシー概論
Introduction to Media Literacy
2単位/Unit  秋学期/Fall  今出川/Imadegawa  講義/Lecture

  浪田 陽子

<概要/Course Content Summary>

【授業方法】時間割どおりの時間に,Zoomによる講義をリアルタイムで行います。メディアの授業なので,写真や映像などの資料を授業中に見ることがありますが,それらの資料はオンデマンドで配布することは著作権法で禁止されています。そのため,この講義はリアルタイムのみで,オンデマンドの映像資料はありません。授業内容は録画できませんので,リアルタイムの授業にZoomで参加できなければ,そのまま欠席扱いになります。この点は十分に注意して,受講登録をしてください。Zoomのリアルタイム授業を5回以上欠席すると,成績評価対象からはずれて自動的にF評価となりますので,この点も注意してください。 
 
 リアルタイムの講義に参加したあと,3日以内にその週の課題をe-classから提出してもらいます。Zoomの授業出席とその課題提出の両方をもって,その週の平常点がつきます。毎週の課題は,授業中に説明します。授業で扱う映像の分析や,授業内容を聞いて考えたことなどを書くもので400~600字程度です。 
 授業中に使用するスライドのうち,著作権に触れない部分については,資料としてe-classにアップロードします。できるだけ授業の前にアップロードするようにしますので,事前にプリントアウトしておくとリアルタイムの授業の際に役立つと思います。またリアルタイムの授業を欠席した場合も,そのスライドを見て自学してもらうことになります。 
 
 なお,基本的に講義中は画面共有でスライドを提示し,教員が音声で解説をします。受講生はカメラをオフにしていてかまいません。ただし,ブレイクアウトルームを利用して受講生同士が少人数で話し合いをするときは,お互いの顔が見えないと話をしづらいので,カメラをオンにしてもらいます。講義中のグループワークは,自分とは違った意見を知ることができて役立つと毎年好評ですが,今年はZoomでの実施になりますので様子を見ながら進めていきます。 
 
課題もたくさんあり,授業への出席条件も厳しいほうですので,その分学びがいはあるとは思いますが日ごろからコツコツ学びを継続することが難しい学生には向いていない授業ですので,よく考えた上での受講をおすすめします。 
 
【キーワード】 
メディア,メディア・リテラシー,メディア教育,アクティブ・オーディエンス,クリティカル・シンキング 
 
【概要】  
 現代社会において,メディアは私たちの生活のあらゆる側面(政治・経済・社会・文化から個人の価値観にいたるまで)に影響を及ぼしている。とりわけインターネットの普及により,膨大な情報を送受信することが当たり前となったメディア社会では,主体性をもってメディアとよりよいつき合い方をしていく必要がある。そのためには,①社会におけるメディアの役割や特性を理解し,②メディアの情報をクリティカルに読み解き,③自らメディアを制作・発信する力,すなわちメディア・リテラシーが不可欠である。 
 本講義では,広告・ニュース・テレビ番組・映画・新聞記事などさまざまなメディア・テクストに触れながら,メディアが社会で果たす役割を知ると同時に,メディアを深く読み解く実践を行う。 
 
【授業の進め方】 
 講義形式ではあるが,教員から学生への知識伝達という一方向ではない。学生も自分が考えたことを毎週提出の課題(コミュニケーション・ペーパー)に書いたり,(様子を見て可能であればZoomを利用した少人数のグループで意見交換をしたり)することによって,積極的に授業に参加・貢献する姿勢が求められる。物事を深く考える力を身につけたい学生,一方通行の授業ではなく,自分の考え方とほかの受講者や教員の異なるものの見方を比較し,視野を広げて学びを深める姿勢をもつ学生の受講を歓迎する。

<到達目標/Goals,Aims>

・ 社会におけるメディアの役割を理解し,メディアをクリティカルに分析する力を身につけ,より能動的にメディアとかかわることができるようになる。 
・ メディア・リテラシーの定義,目標,基本概念,理論,国内外におけるメディア教育の現状など,メディア・リテラシーの基本的な知識・理解を身につける。

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) 1  (内容/ Contents) 授業の内容と進め方,メディアとは何か 
  
(授業時間外の学習/ Assignments) テキスト講読 
(実施回/ Week) 2  (内容/ Contents) メディア・リテラシーとは何か 
 ※小レポート1回目「メディア・ログ」課題の説明 
(授業時間外の学習/ Assignments) 次週までに「メディア・ログ」をつけて提出 
(実施回/ Week) 3  (内容/ Contents) メディア・リテラシーの基本概念  (授業時間外の学習/ Assignments) テキスト講読 
(実施回/ Week) 4  (内容/ Contents) メディアとオーディエンスの関係性 
※小レポート1回目「メディア・ログ」の提出 
(授業時間外の学習/ Assignments) テキスト講読 
(実施回/ Week) 5  (内容/ Contents) 広告を考える(1)テレビ・コマーシャル  (授業時間外の学習/ Assignments) テキスト講読 
(実施回/ Week) 6  (内容/ Contents) 広告を考える(2)消費社会と広告の役割 
 ※小レポート2回目「広告分析の小レポート」の説明・実践 
(授業時間外の学習/ Assignments) 「広告分析の小レポート」準備 
(実施回/ Week) 7  (内容/ Contents) 広告を考える(3)子どもへのマーケティング  (授業時間外の学習/ Assignments) 「広告分析の小レポート」準備 
(実施回/ Week) 8  (内容/ Contents) カルチュラル・スタディーズとメディア・リテラシー  (授業時間外の学習/ Assignments) テキスト講読 
(実施回/ Week) 9  (内容/ Contents) メディアに描かれるジェンダー(女らしさ・男らしさ) 
※小レポート2回目「広告分析」の提出 
(授業時間外の学習/ Assignments) テキスト講読 
(実施回/ Week) 10  (内容/ Contents) メディアに描かれる民族・文化(海外メディアに描かれる日本,日本メディアの描く外国)  (授業時間外の学習/ Assignments) テキスト講読 
(実施回/ Week) 11  (内容/ Contents) メディアに描かれるバイオレンス(暴力)  (授業時間外の学習/ Assignments) テキスト講読・期末レポートの準備 
(実施回/ Week) 12  (内容/ Contents) 産業としてのメディア(メディア・コングロマリット,民主主義とメディア)  (授業時間外の学習/ Assignments) テキスト講読・期末レポートの準備 
(実施回/ Week) 13  (内容/ Contents) 世界の学校教育におけるメディア・リテラシー(1) 
メディア教育の歴史:イギリスを中心に 
(授業時間外の学習/ Assignments) テキスト講読・期末レポートの準備 
(実施回/ Week) 14  (内容/ Contents) 世界の学校教育におけるメディア・リテラシー(2) 
メディア教育の現状:カナダを中心に 
(授業時間外の学習/ Assignments) テキスト講読・期末レポートの準備 
(実施回/ Week) 15  (内容/ Contents) グローバル時代のメディア 
 ※期末レポートの提出 
(授業時間外の学習/ Assignments)  

受講生の人数,取り扱うメディアの内容によって授業内容の順番が変わることもある。その場合は,授業中に連絡する。

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

平常点(出席,クラス参加,グループ作業の成果,授業中に書いて提出する「コミュニケーション・ペーパー」の内容)  50%  毎回,授業中に提示された課題に対して自分の考えや分析内容を書く「コミュニケーション・ペーパー」の内容を重視する。なお,このコミュニケーション・ペーパーは,毎回チェックし平常点として加点されるが,その中でもランダムに3回分を10点満点で小テストとして採点し平常点に組み込む(どの3回が小テストで点数が高いのかは知らせないので,出席し毎回しっかり書くこと)。 
小レポート(「メディア・ログ」と「広告分析」)  30%  「メディア・ログ」=身の回りの多様なメディアと自分の関わりを見つめ・再考することができたか。「広告分析」=一つの広告を多様な角度から深く分析することができたか。 
期末レポート試験・論文  20%  講義内容を理解し,それを自分自身の課題として受け止め,考える力を養うことができたかどうか。 
特記事項    Zoomによるリアルタイム授業に最低でも11回は出席し,かつ小レポート2つと期末レポートをすべて提出することが,成績評価対象の条件となる。 

小レポートおよび期末レポートの内容や書き方,評価方法については,授業中に具体的に説明する。

 

<成績評価結果/Results of assessment>   成績評価の見方について/Notes for assessment

    

登録者数

成績評価(%)

評点
平均値

備考

A B C D F
92 43.5 40.2 3.3 1.1 12.0 0.0 3.0

<テキスト/Textbook>

浪田陽子・福間良明編  『はじめてのメディア研究-「基礎知識」から「テーマの見つけ方」まで-』 (世界思想社、2012) ISBN:4790715634 

 

<参考文献/Reference Book>

バッキンガム,デビッド著,鈴木みどり監訳  『メディア・リテラシー教育-学びと現代文化-』(世界思想社、2006)
 

マスターマン,レン著,宮崎寿子訳  『メディアを教える-クリティカルなアプローチへ-』(世界思想社、2010)
 

各回の内容により即した参考文献リストは,授業中に紹介する。

<備考/Remarks>

担当教員との連絡はe-classを通して行うことができる。 

 

お問合せは同志社大学 各学部・研究科事務室まで
 
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