シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


10912160 

△社会学特講Ⅱ
Special Topics in Sociology II
4単位/Unit  秋学期/Fall  今出川/Imadegawa  講義/Lecture

  平尾 桂

<概要/Course Content Summary>

不登校現象と「学校とのつながり度」 
小・中学生を中心として広がりを見せる「不登校」現象を,子どもと学校との「つながり度」の弱まりとして捉える,社会的ボンド理論に基づく不登校生成モデルについて考える。不登校現象を理解するための枠組みの歴史的な変遷を再検証した後に,このモデルが持つ独特な視座を確かめ,さらに,モデルの数量的な実証手続きを学習する。 

<到達目標/Goals,Aims>

講義終了時に受講者に期待されることは以下の通り。 
・不登校現象を捉える視座,理解のアプローチの変遷を記述できる。 
・社会科学の理論形成とモデル構築の手続きを,帰納と演繹の反復的プロセスとして記述できる。 
・社会現象の数量的モデル化の手続きの概略とその各段階での留意点を記述できる。

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) 1-2  (内容/ Contents) 授業の概略説明,「不登校現象」という問題  (授業時間外の学習/ Assignments)  
(実施回/ Week) 3-4  (内容/ Contents) 不登校現象に対する「理解」の性質  (授業時間外の学習/ Assignments) 前回資料の内容確認 
(実施回/ Week) 5-6  (内容/ Contents) 不登校現象の「理論」と「調査研究」  (授業時間外の学習/ Assignments) 前回資料の内容確認 
(実施回/ Week) 7-8  (内容/ Contents) 不登校現象の「因果モデル」  (授業時間外の学習/ Assignments) 前回資料の内容確認 
(実施回/ Week) 9-10  (内容/ Contents) 不登校現象と「学校とのつながり度」  (授業時間外の学習/ Assignments) 前回資料の内容確認 
(実施回/ Week) 11-12  (内容/ Contents) 不登校現象の「数学的モデル化」  (授業時間外の学習/ Assignments) 前回資料の内容確認 
(実施回/ Week) 13-14  (内容/ Contents) モデルの実証的な「妥当化」  (授業時間外の学習/ Assignments) 前回資料の内容確認 
(実施回/ Week) 15-16  (内容/ Contents) 従属性統計解析技法によるモデルの妥当化  (授業時間外の学習/ Assignments) 前回資料の内容確認 
(実施回/ Week) 17-18  (内容/ Contents) 相互従属性統計解析技法によるモデルの妥当化  (授業時間外の学習/ Assignments) 前回資料の内容確認 
(実施回/ Week) 19-20  (内容/ Contents) 学校とのつながり度尺度の構成①:研究デザインの決定  (授業時間外の学習/ Assignments) 前回資料の内容確認 
(実施回/ Week) 21-22  (内容/ Contents) 学校とのつながり度尺度の構成②:測定項目の作成  (授業時間外の学習/ Assignments) 前回資料の内容確認 
(実施回/ Week) 23-24  (内容/ Contents) 学校とのつながり度尺度の構成③:実証的な項目精選  (授業時間外の学習/ Assignments) 前回資料の内容確認 
(実施回/ Week) 25-26  (内容/ Contents) 学校とのつながり度尺度の構成④:実証的な妥当化  (授業時間外の学習/ Assignments) 前回資料の内容確認 
(実施回/ Week) 27-28  (内容/ Contents) 不登校現象と学校とのつながり度研究の現在とこれから  (授業時間外の学習/ Assignments) 前回資料の内容確認 
(実施回/ Week) 29-30  (内容/ Contents) まとめ  (授業時間外の学習/ Assignments)  

各回のトピックの順序や比重は変更されることがある。

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

平常点(出席,クラス参加,グループ作業の成果等)  30%  各回のはじめに行われる,前回内容を反映した「クイズ」の成績。 
中間レポート試験  30%  講義前半部の内容の正確な知識と文章表現・構成の妥当性。 
期末レポート試験・論文  40%  講義後半部の内容の正確な知識と文章表現・構成の妥当性。 

平常点を構成する「クイズ」は,多肢選択問題が数題出題されます。正解数が平常点となります。 
中間レポートでは,不登校現象を捉える視座の歴史的変遷の内容と方向性が論理的に説明されているかどうかが問われます。 
期末レポートでは,社会現象の因果モデルと数量的モデル化の持つ長所・利点と短所・限界点が論理的に説明されているかどうかが問われます。

 

<成績評価結果/Results of assessment>   成績評価の見方について/Notes for assessment

    

登録者数

成績評価(%)

評点
平均値

備考

A B C D F
79 10.1 30.4 31.6 21.5 6.3 0.0 2.2

<参考文献/Reference Book>

森田洋司  『「不登校」現象の社会学』(学文社、1991)社会的ボンド理論に基づく不登校生成モデルが実証データとともに提示されている。 
 

森田洋司  『いじめとは何か-教室の問題,社会の問題-』(中央公論新社、2010)新書版。ボンド理論に基づく不登校モデルを簡潔に説明している。 
 

Wallace, W. L. , The logic of science in sociology .   (Aldine Publishing, 1971) .  社会科学の方法を調査研究からの帰納と理論からの演繹の反復的プロセスという観点から解説している。 

 

Jaccard, J. & Jacoby, J. , Theory construction and model-building skills :  A practical guide for social scientists .   (Guilford Press, 2010) .  社会科学分野での現象理解と知識開発の枠組みを提示している。 

 

講義内容の背景基盤を知りたい受講者は,これらの参考文献をあたってください。

 

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