シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


30910025 

△事例研究法 (ソーシャルワーカー養成のためのケースメソッド)
Case study method -casemethod in social worker training-
2単位/Unit  秋学期/Fall  今出川/Imadegawa  講義/Lecture

  野村 裕美

<概要/Course Content Summary>

 ケーススタディとは,事例研究と訳される。①教育用具としてのケーススタディと,②リサーチ用具としてのケーススタディに大別される。本科目では,主に前者に焦点をあて,ケース教材をもとに参加者相互に討議することで学ばせる授業方法であるケースメソッド(casemethod of instruction/casemethod of teaching)を取り上げ,その理論と実践について学ぶ。受講生のみなさんとは,ケースメソッドについて共に学びながら,ソーシャルワーカー養成教育における活用可能性について論議したい。 
 ケースメソッドの起源は,ハーバード大学ロースクールにおける判例研究を用いた討論授業とされ,1930年代には同ビジネススクールで経営事例を討議することで開発され,専門家養成に役立つ問題解決力や意思決定力を養う実践的な手法として認知されている。日本には,慶應義塾大学がいち早くこの手法を講義へと取り入れたことでも有名であるが,近年では弁護士,医師,看護師,教師などの専門職養成課程においても採用されている。授業では,実際に討議用ケースを各自作成し,討議計画をたて,ケースメソッド討議を進行するところまで取り組みたい。 
 なお,担当講師はケースメソッドインストラクター資格を有している。毎回の授業はケースメソッドで進行する。

<到達目標/Goals,Aims>

学生が,教育用具としての事例研究と,リサーチ用具としての事例研究を区別して理解できるようになる。 
学生が,ケースメソッド討議について理解を深め,ケースを作り,討議計画を立て,ディスカッションリードできるようになる。

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) (内容/ Contents) オリエンテーション(ケースとは)  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習と復習 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) ケーススタディとは(教育用具としてのケーススタディと,リサーチ用具としてのケーススタディ)  (授業時間外の学習/ Assignments) 課題(事前にケースを読み,問いについて考えてくる) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) ソーシャルワーカー養成におけるさまざまな例(事例報告,事例検討,事例研究)  (授業時間外の学習/ Assignments) 課題(事前にケースを読み,問いについて考えてくる) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) ケースメソッド教育とは(理論的基盤)  (授業時間外の学習/ Assignments) 課題(事前にケースを読み,問いについて考えてくる) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) ケースメソッド教育の特徴(「教えない教師」「主体的な態度」「学びの共同体」)  (授業時間外の学習/ Assignments) 課題(事前にケースを読み,問いについて考えてくる) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) ケースメソッドにおけるケース(討議用ケース)  (授業時間外の学習/ Assignments) 課題(事前にケースを読み,問いについて考えてくる) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) ケースメソッドにおける問いと討議計画(討議と板書計画)  (授業時間外の学習/ Assignments) 課題(討議計画を作る) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) ケースメソッドにおけるディスカッションとディスカッションリード  (授業時間外の学習/ Assignments) 課題(作成中ケースのブラッシュアップ) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) ケースメソッドにおける教育の評価  (授業時間外の学習/ Assignments) 課題(作成中討議計画のブラッシュアップ) 
(実施回/ Week) 10  (内容/ Contents) ケースメソッド教育の意義(ソーシャルワーカーのリフレクション) 
 
(授業時間外の学習/ Assignments) 予習と復習 
(実施回/ Week) 11  (内容/ Contents) ケースメソッド教育の意義(ソーシャルワーカーの臨床推論)  (授業時間外の学習/ Assignments) 予習と復習 
(実施回/ Week) 12~14  (内容/ Contents) ケースメソッド討議  (授業時間外の学習/ Assignments) 課題(事前にケースを読み,問いについて考える) 
(実施回/ Week) 15  (内容/ Contents) まとめ(アクティブラーニングの一手法としてのケースメソッド)  (授業時間外の学習/ Assignments) 復習 

対面でのケースメソッドに加えて,オンラインでのケースメソッドも授業計画に盛り込むこととする。また,コロナ禍における感染拡大の状況に合わせて対面からオンラインに切り替える可能性もある。その際はできるだけ早く連絡をすることとする。

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

提出物  40%  ケースメソッド討議の事前課題 
見学会・実験・実習評価・実技テスト・模擬授業等  60%  討議用ケースを作成し,討議計画をたて,実際にケースメソッド討議をリードする 

・学生の積極的参加が前提の授業となります。 
・ケースメソッド討議に参加する場合は,必ず事前学習を行い,自説を構築してから参加することが必要です。そのために,事前学習に取り組んだことを確認するためのワークシートを提出してもらいます。 
・討議用ケースを作る場合には,フィールドワークが必要となります。

<テキスト/Textbook>

高木晴夫・竹内伸一  『ケースメソッド教授法入門-理論・技法・演習・ココロ-』 (慶応義塾大学出版会、2010)

 

<参考文献/Reference Book>

石田英夫・星野裕志他  『地域と社会を変えた起業家たち』(慶応義塾大学出版会、2014)
 

 

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