<概要/Course Content Summary>
※この講義は対面授業形式でおこないますが,基礎疾患などの健康不安がある場合,あるいはその日の体調が悪いという場合,無理して出席する必要はありません。講義内容は録画され,動画配信されますので,そちらを参照してください。なお,出席は評価としてカウントしません。対面授業を実施するにあたり,3密を避け,換気などにも注意し,新型コロナウイルスの感染拡大防止に努めます。対面授業に参加する場合,必ずマスクの着用をお願いします。教室に入室する際には手指消毒と検温を実施します。決められた席への着席をお願いします。 言語データの分析からどの程度まで言語に関わる脳内の神経生理学的メカニズムを探ることができるのか議論します。自然言語の普遍的性質とは何か,言語を生み出す脳の基本構造はどのようになっているのか,言語は脳内でどのように獲得されるのか,失語症などの言語障害に関連するデータから脳内の言語システムがどれだけわかるのか,脳機能イメージングを用いてどのような言語研究が可能なのかなどについて解説し,脳内の認知システムと運用システムの相互作用からどのように言語が生み出され,理解されているのか考察します。英語で書かれた最先端研究の論文内容についても議論しますので,英語の論文を読むことを覚悟してください。
<到達目標/Goals,Aims>
言語の性質を明らかにする上で脳科学の知見がどれほど有益であるのか,言語研究が脳科学の発展にどれだけ寄与することができるのか議論することによって,言語を脳科学するために必要な基礎知識を理解することができるようになります。
<授業計画/Schedule>
(実施回/ Week)
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(内容/ Contents)
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(授業時間外の学習/ Assignments)
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(実施回/ Week)
1
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(内容/ Contents)
オリエンテーション(授業予定, 成績評価の説明)
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(授業時間外の学習/ Assignments)
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(実施回/ Week)
2
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(内容/ Contents)
言語の脳科学(1)
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(授業時間外の学習/ Assignments)
テキストを読み,クイズに取り組む
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(実施回/ Week)
3
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(内容/ Contents)
言語の脳科学(2)
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(授業時間外の学習/ Assignments)
テキストを読み,クイズに取り組む
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(実施回/ Week)
4
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(内容/ Contents)
脳の基本構造と言語野
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(授業時間外の学習/ Assignments)
テキストを読み,クイズに取り組む
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(実施回/ Week)
5
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(内容/ Contents)
自然言語の普遍的性質 HW#1出題
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(授業時間外の学習/ Assignments)
テキストを読み,クイズに取り組む
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(実施回/ Week)
6
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(内容/ Contents)
言語の表現を生成するメカニズム(1)
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(授業時間外の学習/ Assignments)
HW#1に取り組む,クイズに取り組む
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(実施回/ Week)
7
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(内容/ Contents)
言語の表現を生成するメカニズム(2)HW#1提出
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(授業時間外の学習/ Assignments)
テキストを読み,クイズに取り組む
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(実施回/ Week)
8
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(内容/ Contents)
言語の獲得と学習 (1)
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(授業時間外の学習/ Assignments)
テキストを読み,クイズに取り組む
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(実施回/ Week)
9
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(内容/ Contents)
言語の獲得と学習 (2)HW#2出題
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(授業時間外の学習/ Assignments)
テキストを読み,クイズに取り組む
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(実施回/ Week)
10
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(内容/ Contents)
特異性言語障害と「文法遺伝子」(1)
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(授業時間外の学習/ Assignments)
HW#2に取り組む,クイズに取り組む
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(実施回/ Week)
11
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(内容/ Contents)
特異性言語障害と「文法遺伝子」(2)HW#2提出
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(授業時間外の学習/ Assignments)
テキストを読み,クイズに取り組む
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(実施回/ Week)
12
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(内容/ Contents)
失語症 HW#3出題
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(授業時間外の学習/ Assignments)
テキストを読み,クイズに取り組む
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(実施回/ Week)
13
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(内容/ Contents)
脳の非侵襲的測定法
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(授業時間外の学習/ Assignments)
HW#3に取り組む,クイズに取り組む
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(実施回/ Week)
14
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(内容/ Contents)
最先端研究の解説 HW#3提出
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(授業時間外の学習/ Assignments)
英語で書かれた文献を読む,クイズに取り組む
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(実施回/ Week)
15
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(内容/ Contents)
総括
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(授業時間外の学習/ Assignments)
クイズに取り組む
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講義内容の理解度に応じて授業計画を微調整する可能性があります。
<成績評価基準/Evaluation Criteria>
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平常点
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20%
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毎回の講義について,e-class上でmultiple question形式のクイズに1問解答してもらいます。
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課題(HW)提出
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30%
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3回の課題提出があります。課題の内容を理解し,論理的に説明ができているかどうか評価します。
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期末レポート試験
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50%
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講義で扱った内容について理解度を評価します
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<平常点>講義内容を理解するため,e-class上で講義内容に関するmultiple questionのクイズに1問答えてもらいます。 <課題提出>課題が3回出題されます。e-classで提出してもらいます。 <期末レポート試験>問題に対する解答をe-classでレポート提出してもらいます。
<成績評価結果/Results of assessment>
成績評価の見方について/Notes for assessment
| 登録者数 |
成績評価(%) |
評点 平均値 |
備考
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| A |
B |
C |
D |
F |
他 |
| 25 |
32.0 |
20.0 |
20.0 |
8.0 |
20.0 |
0.0 |
2.4 |
* |
<テキスト/Textbook>
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酒井邦嘉 『言語の脳科学』 (中公新書、2002)
ISBN:978-4121016478
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講義はテキストに沿っておこなわれます。予習・復習,課題提出,試験対策のため,テキストは各自で購入してください。
<参考文献/Reference Book>
授業中に指示します。
<参照URL/URL>
<備考/Remarks>
<メッセージ> 脳科学において,言語が脳内でどのように生み出されているのかという問いは根源的で,最も難解な問題の1つですが,この「ハード・プロブレム」に取り組むことにより,失語症や認知症などで言語に障害を持つ患者さんへの臨床診断やリハビリ,会話できるロボットの制作,効果的な第二言語習得の方法などにおいて大いに役立つ可能性があります。この講義から1人でも多くの受講者が言語と脳の関係について興味を持ってくれることを期待しています。 <履修上の注意> できるだけ多くの言語科目(特に「ことばの科学」「言語研究の方法1, 2」「自然言語の生成モデル」)を事前履修(並行履修)していることが望ましいと思われます。
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