2020年度

＜概要/Course Content Summary＞

これまでの日本の歴史は，奈良や京都や鎌倉など，それぞれの時代の中心になった場所を舞台にして，農民と武士や貴族を主人公にして語られることが多かった。しかし奈良や京都や鎌倉以外の日本列島の全ての地域も，皆等しく日本史の中で重要な役割を果たしてきていた。それが，鎌倉時代から姿を現す各地の「都市」や「都市的な場」であり，その原動力となったのが，そこで盛んに活動をしていた商人や職人や芸能民の存在だった。　
そこで本講義では，平安時代から安土桃山時代までを中心に，これまでの日本史の主役であった京都や奈良や鎌倉以外の，列島各地の地域性と地域文化に注目して，遺跡・史料・地名・地形など様々な歴史文化情報を総合することで，これまで描かれることの無かった日本列島全体の歴史と文化を考えたい。　
この講義を通じて，偏りの無い歴史文化情報の見方を学び，地域に対しても人々に対しても社会の仕組みに対しても，多角的でニュートラルな視点で考えることができるようになることを目指す。またこの視点が近年議論されている「地域活性化」や「地方分権」の考え方につながることも学ぶ。なお担当者は埋蔵文化財センターに技師として勤務した経験を有し，その経験を活かし日本と京都の文化と歴史について，考古学などのモノ資料（遺物）や場（遺跡）の意味を中心に解説をする。

＜到達目標/Goals,Aims＞

日本各地の具体的な都市遺跡の歴史から，歴史の見方と考え方の基本を学ぶ

＜授業計画/Schedule＞

最新の調査や研究成果をできるだけ授業に取り込むため，計画は一部修正されることがある。

＜成績評価基準/Evaluation Criteria＞

＜成績評価結果/Results of assessment＞   成績評価の見方について/Notes for assessment

＜テキスト/Textbook＞

随時補足資料を配付する

＜参考文献/Reference Book＞