シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


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△ファイナンス論
Finance
2単位/Unit  秋学期/Fall  今出川/Imadegawa  講義/Lecture

  大塚 晴之

<概要/Course Content Summary>

 以下の内容について,オンライン講義を行う。また,動画に対する課題を出題し,提出していただく。(9月9日修正) 
 企業は,負債あるいは自己資本という形態で資本を調達し,事業の運営を通じて資産を形成する。 
 資本は,株式市場・銀行市場・社債市場などを通じて調達されるが,それぞれの市場は異なった特性を持っている。証券市場での資金の提供者は投資家であるが,投資家は資産を運用するときにどのようなポートフォリオ(資産の束)を持つべきか,また,企業は資金を調達するときにどのような資本構成をとるべきかを,各市場において取引される証券の特性を十分に考慮して判断する。この結果,資本市場において株価や債券価格が決まる。 
 本講義では,資産の運用と資本の調達に関するファイナンス理論入門的内容について講義する。分析ツールは,近代経済学をベースとし,情報の経済学や現代ポートフォリオ理論の成果を利用する。 
 証券市場は,日々刻々と変化しており,毎日のように新聞紙上でその状況が報道される。このようなジャーナリスティックな文章を分析し評価する力をつけることも本講義の目的の一つである。このため,講義ではしばしば日本経済新聞などの記事の解説も行う。 
 本講義の内容は,証券アナリストの試験や公認会計士試験の経営学の内容と一致する部分が多いので,将来この方面での学習を進めたい学生にも有意義であろう。 
 なお,本講義では,経済学や数学などの基礎知識を前提とせず,本講義の中で説明を完結する。 

<到達目標/Goals,Aims>

・資金の運用について,現代ポートフォリオ理論を基礎にして分析することができる。 
・資金の調達について,情報の経済学を基礎に分析することができる。 
・コーポレートガバナンスとファイナンスの関係を理解し,分析することができる。

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 経済の中の金融市場の役割  (授業時間外の学習/ Assignments) 高等学校公民科の金融に関する記述について確認する。(1時間,以下同様) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 金融市場の仕組み  (授業時間外の学習/ Assignments) 高等学校公民科の金融に関する記述について確認する。 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 日本の株式市場  (授業時間外の学習/ Assignments) 新聞などに現れる最近の金融事象に対する関心を高めておく。 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 投資家の意思決定  (授業時間外の学習/ Assignments) 高等学校の数学で学んだ確率論の復習をする。 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 現代ポートフォリオ理論  (授業時間外の学習/ Assignments) 参考書やインターネットで予習・復習を行う。 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 資本資産評価モデル  (授業時間外の学習/ Assignments) 参考書やインターネットで予習・復習を行う。 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 投資戦略  (授業時間外の学習/ Assignments) 参考書やインターネットで予習・復習を行う。 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 効率的市場仮説  (授業時間外の学習/ Assignments) 参考書やインターネットで予習・復習を行う。 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 行動ファイナンス  (授業時間外の学習/ Assignments) 参考書やインターネットで予習・復習を行う。 
(実施回/ Week) 10  (内容/ Contents) 資金調達と資本コストの伝統理論  (授業時間外の学習/ Assignments) 参考書やインターネットで予習・復習を行う。 
(実施回/ Week) 11  (内容/ Contents) 非対称情報下の最適資本構成  (授業時間外の学習/ Assignments) 参考書やインターネットで予習・復習を行う。 
(実施回/ Week) 12  (内容/ Contents) 資本構成とコーポレートガバナンス  (授業時間外の学習/ Assignments) 参考書やインターネットで予習・復習を行う。 
(実施回/ Week) 13  (内容/ Contents) デリバティブと財務リスク管理  (授業時間外の学習/ Assignments) 参考書やインターネットで予習・復習を行う。 
(実施回/ Week) 14  (内容/ Contents) 総括  (授業時間外の学習/ Assignments) ここまでの講義ノートを復習し,練習問題が解けるようにする。 
(実施回/ Week) 15  (内容/ Contents) まとめ  (授業時間外の学習/ Assignments) それまでの内容の講義ノートのまとめをしておく。 

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

オンライン動画に基づく課題への取り組み  70%  理論の理解,計算問題解答のためのスキルを問う。 
動画視聴状況  30%  動画へのアクセス状況を評価する。 

すべての項目について理論の理解と分析能力の習得が十分か否かが評価のポイントとなる。

 

<成績評価結果/Results of assessment>   成績評価の見方について/Notes for assessment

    

登録者数

成績評価(%)

評点
平均値

備考

A B C D F
154 18.8 26.0 10.4 5.8 39.0 0.0 1.8

<テキスト/Textbook>

  テキストは,特に指定しないが,前半の講義は参考書に指定した図書の内容と同一である。また,資本構成論などのコーポレートファイナンスの分野については,プリントを配布する。。 

 

<参考文献/Reference Book>

釜江・北岡・大塚・鈴木  『証券論』(有斐閣、2004)現代ポートフォリオ理論・資本資産評価モデル・株価決定などの,主に講義前半の内容にに関する解説がなされている。 
 

<備考/Remarks>

企業金融論,金融政策論などの金融関連の科目を併せて履修することが望ましい。 

 

お問合せは同志社大学 各学部・研究科事務室まで
 
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