<概要/Course Content Summary>
本講義は,現代の社会経済システムの基本原理を,さまざまな角度から読み解いていくことを目的としている。かつては近代経済学とマルクス経済学というのが大きな経済学的思考の流れとしてあり,その中でも多くの派に分かれ,経済社会を見る分析視角は実に多様であった。しかし,マルクス主義を奉じるソビエト連邦が崩壊し,それと敵対していた資本主義を奉ずるアメリカが隆盛したことで,マルクス経済学は一九九〇年代以降急速にその影響力を失ってきた。それに呼応して(実はもっと以前からだが)経済学界でもアメリカ流の新古典派経済学が主流となっていたのだが,もとより今日の経済社会が非常に複雑で多面的なものであればこそ,その経済社会の原理を読み解く「経済学」も多種多様なものが求められるはずであろう。その意味では,経済社会を多角的にみる姿勢が今日ほど重要になっている時はないとさえ言える。本講義では,マルクスの社会経済思想を軸としつつも,多様な論点を通じて経済社会を読み解くためのツールを提供できればと考えている。 また,本講義は,前提知識なく理解してもらえるように,分かりやすさ第一で進めていきたいと考えている。
<到達目標/Goals,Aims>
経済社会の事象を表層的にではなく構造的に理解する視座を獲得すること
<授業計画/Schedule>
(実施回/ Week)
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(内容/ Contents)
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(授業時間外の学習/ Assignments)
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(実施回/ Week)
1
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(内容/ Contents)
イントロダクション――ポリティカル・エコノミーとは?
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(授業時間外の学習/ Assignments)
講義での論点を自分なりに整理しておくこと(一時間)
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(実施回/ Week)
2-3
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(内容/ Contents)
商品と貨幣(1)
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(授業時間外の学習/ Assignments)
講義での論点を自分なりに整理しておくこと(一時間)
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(実施回/ Week)
4-5
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(内容/ Contents)
商品と貨幣(2)
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(授業時間外の学習/ Assignments)
講義での論点を自分なりに整理しておくこと(一時間)
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(実施回/ Week)
6-7
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(内容/ Contents)
労働と生産(1)
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(授業時間外の学習/ Assignments)
講義での論点を自分なりに整理しておくこと(一時間)
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(実施回/ Week)
8-9
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(内容/ Contents)
労働と生産(2)
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(授業時間外の学習/ Assignments)
講義での論点を自分なりに整理しておくこと(一時間)
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(実施回/ Week)
10-11
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(内容/ Contents)
自由時間と社会変革(1)
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(授業時間外の学習/ Assignments)
講義での論点を自分なりに整理しておくこと(一時間)
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(実施回/ Week)
12-13
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(内容/ Contents)
自由時間と社会変革(2)
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(授業時間外の学習/ Assignments)
講義での論点を自分なりに整理しておくこと(一時間)
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(実施回/ Week)
14
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(内容/ Contents)
喜びと苦しみとしての労働
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(授業時間外の学習/ Assignments)
講義での論点を自分なりに整理しておくこと(一時間)
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(実施回/ Week)
15
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(内容/ Contents)
総括
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(授業時間外の学習/ Assignments)
講義での論点を自分なりに整理しておくこと(一時間)
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講義の進行状況などによって授業計画が変わる可能性がある。
<成績評価基準/Evaluation Criteria>
平常点(出席,クラス参加,グループ作業の成果等)
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20%
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アンケートなどを適宜行う予定である
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期末試験
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80%
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<成績評価結果/Results of assessment>
成績評価の見方について/Notes for assessment
登録者数 |
成績評価(%) |
評点 平均値 |
備考
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A |
B |
C |
D |
F |
他 |
24 |
8.3 |
25.0 |
29.2 |
12.5 |
25.0 |
0.0 |
1.8 |
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<テキスト/Textbook>
特になし
<参考文献/Reference Book>
マルクスに関する書籍は百花繚乱であり,その解釈も多様である。 『資本論』の内容に触れてみたいという初学者は内田義彦『資本論の世界』(岩波新書,一九六六年)が今でも最良の入門書である。
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