<概要/Course Content Summary>
*概要:1970年代から今日にいたる女性解放運動のなかで,なにが「労働」かを巡って新しい考え方が生まれて来た。彼女たちの運動がどのように,既存の経済学を批判し,また経済学的な観念を解釈しなおしていったかを,関連文献の輪読を踏まえて,議論する。 *キーワード:フェミニズム,家事労働,ベーシックインカム. *ワークショップの進め方:前半は,授業担当者による講義のほか,関連英語文献(学術論文,新聞記事)などを輪読する。学術論文で扱う題材への理解を深めるために,映画『パレードにようこそ(原題Pride)』を観る。そのあと後半は,各自のテーマ設定にもとづく報告を行う(ただし受講人数によっては変更の可能性あり)。そのためワークショップ時間外の各自の取り組みが必要となる。なお,輪読文献はイギリスの状況を取り上げた英語文献を考えているが,各自の報告テーマはイギリスに限定されない。
<到達目標/Goals,Aims>
学生が,英語での学術論文を読むことができるようになる。また学生が,第二波フェミニズムの中で議論されたことが,現在を生きる私たちにどのように関係しているのかについて,学生一人一人が考えることができるようになる。さらには学生が,社会科学的概念は,ときに論争的で未決であること,それら学問上の論争や変化は,実社会での人々の取り組みを,何らかの形で反映していることを,理解できるようになる。
<授業計画/Schedule>
(実施回/ Week)
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(内容/ Contents)
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(授業時間外の学習/ Assignments)
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(実施回/ Week)
1
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(内容/ Contents)
導入:なにが労働なのか
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(授業時間外の学習/ Assignments)
事前にテキスト第2章を読んでくる(20−60分)
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(実施回/ Week)
2
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(内容/ Contents)
講義:労働とジェンダー
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(授業時間外の学習/ Assignments)
関連新聞記事を探す(30分)
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(実施回/ Week)
3
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(内容/ Contents)
輪読:テーマに関連する英語文献を輪読する
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(授業時間外の学習/ Assignments)
事前に英文テキストを読んでくる(20−60分)
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(実施回/ Week)
4
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(内容/ Contents)
講義:英国女性解放運動とベーシックインカム
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(授業時間外の学習/ Assignments)
事前に英文テキストを読んでくる(20−60分)
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(実施回/ Week)
5
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(内容/ Contents)
ワークショップ:第二波フェミニズムと私たち
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(授業時間外の学習/ Assignments)
関連新聞記事を持参する(30分)
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(実施回/ Week)
6
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(内容/ Contents)
輪読:テーマに関連する英語文献を輪読する
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(授業時間外の学習/ Assignments)
輪読文献を読み込む(30−90分)
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(実施回/ Week)
7
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(内容/ Contents)
輪読:テーマに関連する英語文献を輪読する
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(授業時間外の学習/ Assignments)
輪読文献を読み込む(30−90分)
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(実施回/ Week)
8
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(内容/ Contents)
映画『パレードにようこそ』の世界
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(授業時間外の学習/ Assignments)
関連新聞記事を探す(30分)
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(実施回/ Week)
9
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(内容/ Contents)
ジェンダー,セクシュアリティー,階級
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(授業時間外の学習/ Assignments)
輪読文献を読み込む(30−90分)
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(実施回/ Week)
10
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(内容/ Contents)
ワークショップ:振り返りと問題意識のマッピング
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(授業時間外の学習/ Assignments)
問題意識を整理した文章を用意(30−90分)
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(実施回/ Week)
11
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(内容/ Contents)
ワークショップ:問題意識のマッピングと研究
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(授業時間外の学習/ Assignments)
研究のための問いを用意(30−90分)
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(実施回/ Week)
12
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(内容/ Contents)
ワークショップ:問題意識および進行途中の研究のシェアリング
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(授業時間外の学習/ Assignments)
進めている研究について中間報告を準備(30−90分)
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(実施回/ Week)
13
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(内容/ Contents)
報告:各自報告
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(授業時間外の学習/ Assignments)
報告を用意(30−90分)
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(実施回/ Week)
14
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(内容/ Contents)
報告:各自報告
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(授業時間外の学習/ Assignments)
報告を用意(30−90分)
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(実施回/ Week)
15
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(内容/ Contents)
ワークショップ:全体の振り返り
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(授業時間外の学習/ Assignments)
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*上記の内容について15週かけて行うする予定。 *受講者数などの要因で,授業計画を変更する可能性がある。 *ビデオを視聴する,講義や報告,議論などを聞く,報告や議論などで話す,段差がありまた一定の化学物質が空気中に揮発している教室などでそれらを行うことが予定されています。合理的配慮が可能な場合もありますので,必要な場合,学部・研究科事務室にご相談下さい。
<成績評価基準/Evaluation Criteria>
平常点(出席,クラス参加,グループ作業の成果等)
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30%
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授業で議論したい論点などの事前準備,および授業への参加が評価のポイントです。やむを得ない欠席などの場合は,話し合いの上,他の形での追加評価を検討します。
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クラスで発表など
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30%
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数回(受講生の数によって変動)発表の機会があります。その機会に積極的に発表を行うかどうかが評価のポイントになります。
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クラスへの貢献度
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20%
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論点の提出,議論のファシリテーション,事後に調べたことの共有など,随時,貢献の機会があり,それらを積極的に行うかが評価のポイントとなります。
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提出物
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20%
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通常の発表の際に,レジメ配布,最終の発表の際には加えてレポートの提出をお願いしています。
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受講者数などによって,上記は変更となる場合がある。
<成績評価結果/Results of assessment>
成績評価の見方について/Notes for assessment
登録者数 |
成績評価(%) |
評点 平均値 |
備考
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A |
B |
C |
D |
F |
他 |
13 |
100.0 |
0.0 |
0.0 |
0.0 |
0.0 |
0.0 |
4.0 |
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<テキスト/Textbook>
山森亮 『ベーシック・インカム入門』 (光文社、2009)
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Toru Yamamori
, A Feminist Way to Unconditional Basic Income
:
Claimants Unions and Women’s Liberation Movements in 1970s Britain
.
(de gruyter, 2014)
,
1-24
.
Basic Income Studies. 9(1-2)
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Diane Elson
, Recognize, Reduce, and Redistribute Unpaid Care Work: How to Close the Gender Gap
.
(sage, 2017)
,
52-61
.
New Labour Forum , 52 (61)
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Almaz Zelleke
, Work, Leisure, and Care
:
A Gender Perspective on the Participation Income
.
(2018)
,
273-279
.
The Political Quarterly, 89(2)
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<参考文献/Reference Book>
<備考/Remarks>
授業形態:現時点(2020年8月31日)では対面を予定しています。
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