シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


10407323-361 

△エコノミクス・ワークショップ2-361 (サービス商品の特徴と計測)
Economics Workshop2-361 -The characteristics and measurement of a service-
2単位/Unit  秋学期/Fall  今出川/Imadegawa  講義/Lecture

  飯田 哲文

<概要/Course Content Summary>

 サービス商品は,経済学において一般に,「有形の財」(物財:goods)と対比して「無形の財」(intangible goods)として扱われていますが,物財とサービスとの違いはたんに形が有るか無いかだけではありません。たとえば,価格は「1個いくら」という形でつくことになるはずですが,サービス商品における1個(1単位)というのはどのように計測するのでしょうか。サービスの商品単位は物財のように自明なものではありません。他方,単位がないところに価格が付くというのもおかしな話です。 
 この授業では,身近なサービス商品の物財とは異なる様々な特徴について一歩掘り下げて考えることを内容とします。授業は講義形式(の着席)を基本としますが,要所要所で理解を深めるためのグループ作業を行い,また「問い」を設定して参加者全員で考え,発表・意見交換する機会を持っていく予定です。

<到達目標/Goals,Aims>

 いわゆる「サービス商品」の諸特徴を筋道立てて理解し,「無形」(intangible)であることに起因する特有の困難と,その解決の試みについて理解することができるようになる。また,その過程で,たんに結論を覚えるのではなく,自分自身で調べたり考えたりしたことを積極的に提示・表現できるようになる。

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) 1  (内容/ Contents) イントロダクション(授業のテーマ,進行,評価等に関わる基本事項の確認)  (授業時間外の学習/ Assignments) シラバスを読んでおく。 
(実施回/ Week) 2  (内容/ Contents) 「サービス」概念の諸問題  (授業時間外の学習/ Assignments) 「サービス」の概念について調べたり考えたりしてみる。 
(実施回/ Week) 3  (内容/ Contents) サービス化経済の概観  (授業時間外の学習/ Assignments) 新聞などで現状を認識する。(課題:分担による資料調査約1時間) 
(実施回/ Week) 4  (内容/ Contents) 「物財」と「サービス」の労働過程上の位置  (授業時間外の学習/ Assignments) 「労働過程」の概念を確認する。 
(実施回/ Week) 5  (内容/ Contents) 「サービス」商品の取引の特性  (授業時間外の学習/ Assignments) 物財との違いを考えてみる。 
(実施回/ Week) 6  (内容/ Contents) 「サービス」商品の商品実体(1) T.P.Hillの問題提起  (授業時間外の学習/ Assignments) Hill説の理解の定着。 
(実施回/ Week) 7  (内容/ Contents) 「サービス」商品の商品実体(2) わが国の諸説  (授業時間外の学習/ Assignments) Hill説と対比して整理する。 
(実施回/ Week) 8  (内容/ Contents) 「サービス」商品の商品実体(3) 「有用効果」と商品「単位」   (授業時間外の学習/ Assignments) サービス商品に「単位」性が与えられる機序を理解する。 
(実施回/ Week) 9  (内容/ Contents) 「サービス」商品把握の独自性(まとめ)  (授業時間外の学習/ Assignments) これまでの内容を体系的に整理する。(復習:4~9のノート・プリントを整理し通読する。約1時間) 
(実施回/ Week) 10  (内容/ Contents) 「サービス」商品取引に伴う諸困難(1) 基礎的要因と個別的・特殊的要因  (授業時間外の学習/ Assignments) 自分なりに具体例を考えてみる。 
(実施回/ Week) 11  (内容/ Contents) 「サービス」商品取引に伴う諸困難(2) 対応策とISO9000sの意義  (授業時間外の学習/ Assignments) 身近なISO9000sを探してみる。 
(実施回/ Week) 12  (内容/ Contents) プレゼンテーション大会:「サービス」商品取引に伴う諸困難の解決手法に関して(1) チーム編成・資料調査  (授業時間外の学習/ Assignments) テーマに関連する資料を収集・分析し,立論に結びつける。(チームによる打ち合せ時間適宜) 
(実施回/ Week) 13  (内容/ Contents) プレゼンテーション大会:「サービス」商品取引に伴う諸困難の解決手法に関して(2) 立論およびQ&Aの準備  (授業時間外の学習/ Assignments) 自分たちの主張と予想される質問に対する応答を構成する。(チームによる打ち合わせ時間適宜) 
(実施回/ Week) 14  (内容/ Contents) プレゼンテーション大会:「サービス」商品取引に伴う諸困難の解決手法に関して(3) 大会本番 相互評価  (授業時間外の学習/ Assignments) 時間配分などのリハーサルをしておく。 
(実施回/ Week) 15  (内容/ Contents) 応用研究 サービス貿易  (授業時間外の学習/ Assignments) 身近な具体例を考えてみる。 

 計画に示した各項目は緊密に連関していますので,大きな筋道を理解するようにしてください。また,受講人数や感染拡大状況により,グループ作業やディスカッションの実施形態は(オンライン併用にするなど)調整する予定です。

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

平常点(出席,クラス参加,グループ作業の成果等)  30%  コンスタントに出席し(グループ)作業に参加する。 
期末レポート試験・論文  50%  講義内容の正確な理解とその応用。 
クラスで発表など  20%  独自性・積極性。 

 期末レポート試験では,講義内容を正しく理解したうえで,それをたんにそのまま再現するのではなく,各自が身近な具体例に適用して考察することを求めます。また,クラスでの発表では,主張の立場は問わず,ユニークな視点や説得力のあるものが高く評価されます。

 

<成績評価結果/Results of assessment>   成績評価の見方について/Notes for assessment

    

登録者数

成績評価(%)

評点
平均値

備考

A B C D F
31 38.7 32.3 19.4 3.2 6.5 0.0 2.9 *

<テキスト/Textbook>

 市販のテキストは使用しないので,毎回のノートおよび配布資料(電子ファイルで提供される場合もあります)の整理に留意してください。

<参考文献/Reference Book>

新聞・雑誌記事を含め,授業中に随時紹介・配布します。

<備考/Remarks>

授業形態:対面 
 
 授業に関する意見や質問などをクラス全体で集める場合は,従来はコミュニケーションペーパーを配布・回収していましたが,感染機会低減の観点から,e-classや同志社大学 Web Mail を利用する予定です。e-class については,授業開始後の現実的な必要性により利用頻度が増減する可能性があります。また,レポートなどの課題をファイルとして提出するためには Office365 などのビジネスソフトの利用が欠かせませんので,各自で(大学のネットワークサービスを介して利用する手順を確認するなど)準備をしておくようにしておいてください。 

 

お問合せは同志社大学 各学部・研究科事務室まで
 
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