シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


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△国際政治経済2 (現代のガバナンス)
International Political Economy 2
2単位/Unit  秋学期/Fall  今出川/Imadegawa  講義/Lecture

  小野塚 佳光

<概要/Course Content Summary>

国際システムとガバナンスの革新をめぐって,グローバリゼーション下の政策課題を考察します. 
人間が社会的に示す高度な文明や物質的な生産力は,しばしば,破壊的な形によっても示されてきました。もし私たちが,自由で,しかも豊かでありたい,と思えば,平和的な交渉によって,国際秩序・社会制度を維持し調整できなければなりません。国際政治経済学(IPE)は,人間の社会に一定の政治経済秩序がどのように形成されるのか? どうすればもっと良い秩序に転換・調整できるのか? という問題を考えます。 
すなわち,本講義のテーマは,現代におけるガバナンスの革新です。 
政治指導者たちが関与する主要な論争領域として,1.イデオロギー,2.安全保障,3.貿易・国際分業,4.国際通貨・金融,5.移民問題・開発などのグローバル・ガバナンスにつて考察します. 
主要な関連知識は,国際経済,国際政治・国際関係,社会思想史,近・現代史,経済史,マルクス主義を含む批判理論,さまざまな時事問題,です。 
私のHPである「IPEの果樹園」を,毎週,必ず参考にして下さい。「今週のReview」として,現在進行中のIPEに関連するネット上の論説を要約・コメントしています。また,講義で取り上げた事例やキー・ワードをHPで検索してほしいです。 
積極的に自分の意見を持ち,ノートを取ることが重要です. 
毎回のパワーポイントや,Reviewの関連する紹介を,e-classに示します。参考にしてください。

<到達目標/Goals,Aims>

私たちが置かれている政治経済秩序とその変化について,自分で考える知識や発想法を身につける. 
内外の重要な政治・経済の危機に対して,ガバナンスの違いが大きな差を生じていること理解し,ガバナンスの革新を追求する積極的な姿勢を得る.

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) 1-2  (内容/ Contents) ガバナンスとは何か? その多様性 
3つのイデオロギー 
(授業時間外の学習/ Assignments) 予習:IPEの果樹園,今週のReviewを読む.キー・ワードを検索する.(1時間) 
復讐:e-classの資料を参考に,自分の講義ノートを作る。(1時間) 
(実施回/ Week) 3-4  (内容/ Contents) 安全保障:戦争と帝国 
新しい戦争:人道主義国際介入 
 
(授業時間外の学習/ Assignments) 予習:IPEの果樹園,今週のReviewを読む.キー・ワードを検索する.(1時間) 
復讐:e-classの資料を参考に,自分の講義ノートを作る。(1時間) 
(実施回/ Week) 5-7  (内容/ Contents) 貿易と投資の問題 
通商政策の政治経済学 
国際貿易システムと多国籍企業 
(授業時間外の学習/ Assignments) 予習:IPEの果樹園,今週のReviewを読む.キー・ワードを検索する.(1時間) 
復讐:e-classの資料を参考に,自分の講義ノートを作る。(1時間) 
(実施回/ Week) 8-10  (内容/ Contents) 国際通貨とは何か? 為替レートと調整過程 
国際通貨システム:大国間協調と小国の戦略 
通貨危機の問題 
 
(授業時間外の学習/ Assignments) 予習:IPEの果樹園,今週のReviewを読む.キー・ワードを検索する.(1時間) 
復讐:e-classの資料を参考に,自分の講義ノートを作る。(1時間) 
(実施回/ Week) 11-13  (内容/ Contents) 国際レジーム 
貧困,開発,移民 
グローバル国家 
(授業時間外の学習/ Assignments) 予習:IPEの果樹園,今週のReviewを読む.キー・ワードを検索する.(1時間) 
復讐:e-classの資料を参考に,自分の講義ノートを作る。(1時間) 
(実施回/ Week) 14-15  (内容/ Contents) TEDで学ぶ:秩序と社会正義 
 
(授業時間外の学習/ Assignments) 予習:IPEの果樹園,今週のReviewを読む.キー・ワードを検索する.(1時間) 
復讐:e-classの資料を参考に,自分の講義ノートを作る。(1時間) 

上記の内容について15週かけて講義する予定.毎週,現代の課題と歴史的考察とを並行して講義する. 

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

平常点  30%  毎回の小テスト。優れた質問や意見。 
 
期末レポート試験  70%   

期末試験は必ず準備して受けること. 
講義のポイントを正しく利用すること。IPEの果樹園,テキストから,あなたが刺激を受けて考えたことを,積極的に展開すること。 
カンニング行為(たとえば,ネットの検索で張り付ける。他人の書いたレポートを写す)は,厳しく対処します。酷似した内容は,ネットでチェックし,評価を下げます。引用する場合は,そのもとの資料が何か,必ず示すように。 
疑わしいケースは呼び出して試問します。 
不正行為と判断された場合,同じ時期の全科目が零点になります。 

 

<成績評価結果/Results of assessment>   成績評価の見方について/Notes for assessment

    

登録者数

成績評価(%)

評点
平均値

備考

A B C D F
79 16.5 13.9 29.1 13.9 26.6 0.0 1.8

<テキスト/Textbook>

小野塚佳光  『ブレグジット×トランプの時代-金融危機と民主主義の溶解-』 (萌書房、2020年) ISBN:978-4-86065-137-4 

 

ZOOMの話し合いで取り上げます。最終のレポートにも利用してほしいです。

<参考文献/Reference Book>

小野塚 佳光  『グローバリゼーションを生きる-国際政治経済学と想像力-』(萌書房、2007年)
 

ティモシー・ガートン アッシュ   『ダンシング・ウィズ・ヒストリー-名もなき10年のクロニクル-』( 風行社、2013)
 

ダニ ロドリック  『グローバリゼーション・パラドクス-世界経済の未来を決める三つの道-』(白水社、2013)
 

ドミニク リーベン  『帝国の興亡-グローバルにみたパワーと帝国-』(日本経済新聞社、2002)
 

さらに,もっと高い関心があれば,以下の本を参照してほしい. 
ジェフリー・フリーデン『国際金融の政治学』(同文舘出版,1991)。 
ジョン・ウィリアムソン『国際通貨制度の選択』(岩波書店,2005)。 
ジョン・G・ラギー『平和を勝ち取る』(岩波書店,2009)。 
石田修ほか編『現代世界経済をとらえる Ver. 5』(東洋経済新報社,2010)。

<参照URL/URL>

IPEの果樹園 
 

<備考/Remarks>

授業形態:ネット配信 
オンラインで講義資料(音声解説付きのパワーポイント)の配布を行います。毎週,閲覧してください。 
毎回,定刻にZOOMミーティングを行います。最初の30分程度を使い,私のホームページ「IPEの果樹園」にある「今週のReview」を解説します。 
受講生の皆さんも参加して,ぜひ質問や意見を述べてください。 
毎週,講義資料を観て,解説を聞いたら,小テストに回答しなければなりません。 
期末試験はレポートの提出です。その内容に,講義のポイントを反映すること,IPEの果樹園を利用すること,を求めます。 

 

お問合せは同志社大学 各学部・研究科事務室まで
 
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