シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


10407136-002 

△日本経済史2-2
Japanese Economic History 2-2
2単位/Unit  秋学期/Fall  今出川/Imadegawa  講義/Lecture

  岩本 真一 西村 卓

<概要/Course Content Summary>

本講義は,西村と岩本2人が分担して進めていく。西村は,近代における日本の経済的発展を,「庶民史」という視点から考察する予定である。歴史のなかで「庶民」が表舞台に出るときは,「天下国家」が危機的な状況になるときか,「天下国家」がそういう人びとに寄り添ったときに限られる。普段「庶民」は日常の生活を守り,「天下国家」にとっては些末な事件や出来事であっても,それに翻弄されながら,家族や地域の人びとと喜怒哀楽をともにしていく。そんな人びとの姿を浮かび上がらせ,そういった人びとのまなざしから社会をとらえ,政治や経済をとらえること,そのことの必要性を痛感するがゆえに,ふつうの人びと=「庶民」にこだわった歴史を7つほどのテーマにもとづき,講義する。参考文献として,西村卓著『近代日本の庶民史』(有斐閣,近刊予定)を挙げておく。戦時経済統制や他産地の動向など,時代の流れに翻弄された同店の実態を浮き彫りにして,近代日本を政治経済的に理解しする。 
岩本担当分では,兵庫県姫路市で20世紀前半の半世紀にわたり裁縫業を経営した藤本仕立店の創業から廃業までの歴史を学ぶ。戦時経済統制や他産地の動向など,時代の流れに翻弄された同店の実態を浮き彫りにして,近代日本を政治経済的に理解する。 

<到達目標/Goals,Aims>

歴史が決して暗記物でなく,歴史的経過の中で様々に生起する事象が,なぜ起こり,どのような経過を遂げて行ったかを考えることにより,進むべき未来を洞察する力を養うことが第1の目標である。社会人になる・なった上での自分の所属する組織や産業について,歴史的位置づけを踏まえ,近視眼的にならず鳥瞰的に理解できるようになる。具体的には,アルバイトや就職後に何をどれだけ販売すれば良いのかという身近な戦略だけでなく,材料調達,製造,販売,消費に至る過程の流れをグローバルに理解し,自分に間接的に関わる仕事にまで想像力を持つ。他方,消費者として楽しく視野の広い消費生活を送る判断力を身につける。具体的には,講義内容とプリント内容を混ぜて自分で説明できるようにする。物事の時間的位置づけや空間的位置づけを説明できる。近視眼的にならず鳥瞰的に物事を理解できるようになる。

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 庶民史を語ること  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義内容の復習 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 町の暮らしと戦争  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義内容の復習 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 「むら」における強盗と盗み(1)  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義内容の復習 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 「むら」における強盗と盗み(2)  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義内容の復習 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 屎尿を通してみる「農」の風景  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義内容の復習 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 宇山栄太郎と一粒植稲栽培法  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義内容の復習 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 信州リンゴの開発者 真鍋猪之吉  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義内容の復習 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 近代日本の衣服産業史  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義内容の復習 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 藤本仕立店の生産体制と流通体制  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義内容の復習 
(実施回/ Week) 10  (内容/ Contents) 藤本仕立店の取扱商品の主な形態と構成  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義内容の復習 
(実施回/ Week) 11  (内容/ Contents) 1930年代までの販売圏の展開とその背景  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義内容の復習 
(実施回/ Week) 12  (内容/ Contents) 戦時経済統制下の衣服産業  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義内容の復習 
(実施回/ Week) 13  (内容/ Contents) 戦時経済統制下の藤本仕立店の業態と取引  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義内容の復習 
(実施回/ Week) 14  (内容/ Contents) 資産の動向  (授業時間外の学習/ Assignments) 講義内容の復習 
(実施回/ Week) 15  (内容/ Contents) 授業内評価  (授業時間外の学習/ Assignments) 授業内評価に向けた準備 

上記の内容について14週かけてリモート授業により講義する予定(スケジュール通り,Zoomでのライブ配信とともに,オンデマンドで動画をEクラスにアップする予定)

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

レポート評価  100%  授業内容に対する理解 

 

<成績評価結果/Results of assessment>   成績評価の見方について/Notes for assessment

    

登録者数

成績評価(%)

評点
平均値

備考

A B C D F
362 21.8 16.9 35.9 9.7 15.7 0.0 2.2

<テキスト/Textbook>

西村 卓  『近代日本の庶民史-ふつうの人びとの暮らしと人生を紡ぐ-』 (有斐閣、2018年)

 

岩本真一  『『近代日本の衣服産業ー姫路市藤本仕立店にみる展開ー』』 (思文閣出版、2019年)

 

<備考/Remarks>

授業形態:ネット配信授業(Zoomでのライブ配信とともに,オンデマンドで動画をEクラスにアップする予定) 

 

お問合せは同志社大学 各学部・研究科事務室まで
 
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