シラバス
※学期中に内容が変更になることがあります。

2020年度


10403059-003 

△経済史-3
Economic history-3
2単位/Unit  秋学期/Fall  今出川/Imadegawa  講義/Lecture

  横井 和彦 福岡 正章 菅 一城

<概要/Course Content Summary>

トピック1.生産様式の歴史:中国における資本主義と社会主義(横井 和彦)  
経済とは富の社会的な再生産過程のことである。いいかえれば人間の生活に必要な財・サービスを生産・分配・消費する,すべての活動・しくみのことである。したがって経済の歴史は,わたしたちの生活,すなわち労働手段(とくに生産用具)の体系(=生産力)とそれにもとづく生産の際の人間関係(=生産関係),そして生産された財やサービスがどのように消費に回っているのか(=分配)をみることによって知ることができるということを,中国の近現代史から学んでほしい。 
 
トピック2.日本の産業革命とアジア:(福岡 正章) 
19世紀末から20世紀初頭にかけて,日本は,産業革命という一大社会変革を体験した。この日本社会の変革が,アジアにとってどのような意味があったのかという問題を本トピックでは検討する。この講義を通じて,日本にとってのアジアの意味,アジアにとっての日本の意味を考える素材を提供したい。 
 
トピック3.ヨーロッパの経済史:知識・制度・経済成長(菅 一城)  
ヨーロッパ経済史の導入として,技術の進歩,制度の発展,経済の成長の関係を中心に講義する。一般に,工業化以前の経済成長は,資源の増加を上回って人口が増加することによって制約されたとされる。しかし,近年では,本当の問題は技術の進歩が十分でなかったことであり,ヨーロッパが科学的な文化や合理的な制度を育んだことが19世紀以降の技術の進歩と経済の成長を可能にしたとされる。理論的な概念も用いながら,ヨーロッパ経済の停滞と成長を説明し,これらの論点について幅広い理解を促したい。 

<到達目標/Goals,Aims>

トピック1.(横井 和彦) 
経済の歴史とは生産の仕方の歴史であることを,中国の事例を通じて理解できるようになる。 
 
トピック2.(福岡 正章) 
受講生が日本とアジアの経済的関係を歴史的に把握することができるようになること。 
 
トピック3.(菅 一城) 
ヨーロッパの経済成長の特徴とそのグローバルな背景を理解し,その概要を経済学的に説明できるようになること。 

<授業計画/Schedule>

(実施回/
Week)
(内容/
Contents)
(授業時間外の学習/
Assignments)
(実施回/ Week) トピック1.(横井 和彦)  
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 生産の仕方:生産様式 
 
(授業時間外の学習/ Assignments) 「生産様式」「生産力」「生産関係」「分配」という用語について調べてみよう。  
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 中国の資本主義  (授業時間外の学習/ Assignments) 「国民国家」という概念と,中国における「官僚資本」「寄生地主」「民族資本家」について調べてみよう。  
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 中国の社会主義  (授業時間外の学習/ Assignments) 「中央集権的計画経済」と,中国における「紅」路線,「専」路線について調べてみよう。  
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 「社会主義初級段階」から「社会主義市場経済」へ   (授業時間外の学習/ Assignments) 「市場経済」と「資本主義」の関係について調べてみよう。  
(実施回/ Week) トピック2.(福岡 正章) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 産業革命とは?  (授業時間外の学習/ Assignments) 復習 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 日本の産業革命(1)~綿紡績業の発展  (授業時間外の学習/ Assignments) 復習 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 日本の産業革命(2)~製糸業の発展  (授業時間外の学習/ Assignments) 復習 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 日本の産業革命とアジア  (授業時間外の学習/ Assignments) 復習 
(実施回/ Week) トピック3.(菅 一城) 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) ヨーロッパの形成  (授業時間外の学習/ Assignments) 復習 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 工業化以前の経済成長   (授業時間外の学習/ Assignments) 復習 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 制度・技術・産業革命  (授業時間外の学習/ Assignments) 復習 
(実施回/ Week) (内容/ Contents) 貨幣・貿易・通貨体制  (授業時間外の学習/ Assignments) 復習 

上記の内容を15回かけて行う予定である。

<成績評価基準/Evaluation Criteria>

期間内評価  100%  講義内容の理解度を評価する 

 

<成績評価結果/Results of assessment>   成績評価の見方について/Notes for assessment

    

登録者数

成績評価(%)

評点
平均値

備考

A B C D F
368 2.4 17.4 30.4 31.5 18.2 0.0 1.5 *

<参考文献/Reference Book>

  トピック2.(福岡 正章) 

 

石井寛治  『日本の産業革命』(朝日新聞社、1997)
 

石井,原,武田編  『日本経済史2―産業革命期―』(東大出版会、2000)
 

杉原薫  『アジア間貿易の形成と構造』(ミネルヴァ書房、1996)
 

トピック3.(菅 一城) 

 

Karl Gunnar Persson & Paul Sharp , An Economic History of Europe :  Knowledge, Institutions and Growth, 600 to the Present ,  2nd edn .   (CUP, 2015) .  ISBN:978-1-107-47938-8 

 

ロンド・キャメロン,ラリー・ニール(速水融監訳)  『概説世界経済史I/II』(東洋経済新報社、2013年)ISBN:978-4-492-37111-4 
 

その他の参考文献については,適宜紹介する。

<備考/Remarks>

講義の順序,教室に関しては経済学部ホームページまたはDUETメッセージを参照のこと。 

 

お問合せは同志社大学 各学部・研究科事務室まで
 
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